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第3章 秋までの道程
第56話 お泊まりといえば
しおりを挟む「それで? 彼女との調子は?」
「あぁ? 普通だよ。あ、それ、ポン」
「普通ってなんだよ。デートとかは? リーチ」
「隼人に彼女って考えられないよね」
現在合宿5日目の21時過ぎ。
お泊まりと言えば恋話だよねと麻雀をしながらお話中。
「デートなんてする時間がねぇよ。ご飯食べに行くぐらいだなぁ」
「ツモ。2000.4000。それで向こうは満足してるのか?」
「向こうも俺が練習ばっかりなのは承知だ。合宿が終わったら、どこか行こうかとは思ってるがなぁ」
「ほぇー。アオハルしてる。うらやますぃー」
麻雀してるのは、俺と隼人、ウルにタイガ。
全員覚えたてなので役一覧表とにらめっこしながらやっている。
「タイガはマリンがいるからいいとしてよぉ。お前ら2人はどうなんだよ」
いやはや、耳が痛いですね。
俺も運命の女性を待ってるんですよ?
いや、待ってるだけでなく探しにいってるんです。
どこにいらっしゃるんでしょう。
「僕は全然だね。野球やってればモテると思ってたんだけど」
「俺も。いや、モテてはいるんだが。下心が透けて見えると言いますか。付き合うならそのまま結婚までいきたいし、簡単に決められないよね」
「パンってチャラチャラしてそうなのに真面目だよね。女好きとか言ってる癖に」
「いや、プロ野球選手目指してる身からすると、恋愛でゴタゴタしたくないじゃん? スキャンダルとか怖いし。それなら最初から結婚を前提にお付き合いさせてもらった方が面倒がないよねって話」
あれ? そういえば、我が家のプリティエンジェルシスターがウルがなんとか言ってなかったっけ?
進展あったりしないのかしらん? 変にクビ突っ込むとよくなかったり?
「あー、ウルは、その、気になる人とかは?」
「ツモ! 16000オール! いやっほう!」
「はぁ!? 役満かよ!」
「俺達の中で初の役満じゃん」
タイミングぅ!! ちょっと探り入れてみようとしたらウルが国士無双。
羨ましい。なんかかっこいいよね、国士無双。
「はぁー。やめやめ! 点棒無くなっちゃったよ」
うーん。麻雀って難しいな。
プロ野球選手といえば、麻雀とゴルフだと勝手に思ってるからやり始めたんだけど。
動画で見てる分には簡単そうに見えるんだよね。
いざ、やってみるとかなり難しい。
また、隙をみて動画見て勉強しよう。
美人姉妹は眼福ですし。姉の方がタイプです。
「あ、もうすぐ22時じゃん。そろそろ寝ないと朝がしんどくなる」
「お前明日は病院だろぉ? 抜糸したら練習出来んのか?」
「いやぁ、肋骨次第かな。まだ痛みはあるし。とりあえず負担にならないようにプールで歩き回ろうと思ってるけど」
「肋骨のヒビって治る人は1週間とかで骨がくっつくらしいね」
「うん。俺も怪我の治りは早い方だと思ってるけど1週間は流石にきついかな」
治りかけが1番大事って言うしね。
ただでさえ俺の投げ方は捻るので無理できない。
焦る気持ちをグッと抑えて治療に専念します。
おやすみなさーい。
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