未冠の大器のやり直し

Jaja

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第1章 高校生活

第16話 抽選会

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 平日は、練習し週末は練習試合。
 最近は相手のレベルも上がり、試合でも色々な事を試してるだけあり、全勝とはいかなくなったが悪くない成績をだしている。
 そんな日々を過ごしてると6月も下旬になっていた。
 私服の龍宮高校は衣替えは無いが薄着になってきた女性陣は良いものである。


 そして今週末はいよいよ、西東京、東東京の抽選会である。
 俺は成長痛も治ってきたが、まだまだ負荷のかかる練習も出来ないし、最近では練習試合にも出れていないので、キャプテンと一緒に会場に来ていた。

 「キャプテンくじ運はどうなんすか?」

 「悪くはないはずだ。一昨日はギャリギャリ君も当たったしな」

 アイスが当たったくらいで、ドヤ顔されても。
 あれって100分の1ぐらいで当たるんじゃないの?

 「へぇー。じゃあ期待してますね。甲子園まで一直線で行けるクジでお願いします。ギャリギャリ君を当てれるキャプテンなら余裕っすよね」

 俺が適当によいしょしてると。

 「ふははは。この俺の鍛え上げた筋肉に任せておいてくれ。あ、ジュース当たった」

 キャプテンが自販機の偶にある4桁の数字が揃ったらもう一本貰えるジュースで数字を揃えていた。
 え?マジで運いい感じ?
 因みに俺は日々のソシャゲでお察しである。
 筋トレしたらガチャ運上がるんですかねぇ。



 抽選会が終わって学校に戻ってきた。
 今日も普通に練習試合があったが普通に勝利していた。

 「ふははは。許せ。どうやら、ギャリギャリ君と自販機に俺の運が持ってかれてしまったみたいだな」

 「うぇー激戦区じゃん。かなりきついぞ、これは」

 キャプテンのくじ運はクソだった。
 全く、期待させるんじゃないよ。
 許せじゃないんだよ。

 東西の東京大会は大体が二回戦からの出場になる。
 運が悪かったら一回戦からの出場になるのだが龍宮高校は一回戦からだった。
 まぁ、一回戦からの出場は試合経験を積めるとポジティブに考えられる。
 相手も都立赤山高校。言っちゃ悪いが知らないし、恐らくサクッと勝てるだろう。
 問題はその次である。

 「八王学園か」

 甲子園にも出た事がある強豪校である。
 最近は落ち目なんて言われたりしてるが、普通に強い。

 「確かエースは150キロ超えてたよな」

 「150キロ越えは2人いるはずだよ。1人ノーコンだけど」

 タイガとマリンが話してるがエースが厄介なのである。
 コントロールも良く、フォークが馬鹿みたいキレてる。

 「二回戦突破しても、三回戦は創英じゃん」

 何故連続で強豪校に当たるのか。
 創英は明治神宮大会で優勝経験もある。
 今年は、エースとクリーンナップの調子が絶好調らしい。

 「まぁ、四.五回戦は中堅校としか当たらなそうだが。やはりそれまでの道のりがな」

 レオンも珍しく、悲観的である。
 俺が投げれれば良いんだが成長痛がなぁ。そろそろ治ると思うんだが。

 「それでキャプテン。この夏の目標は?」

 「決まっている。全勝しかあるまい。お前らが俺を甲子園に連れてってくれ。お前らならそれが出来ると信じている」

 「他力本願っすか。キャプテンの筋肉にも期待してますよ」
 
 まぁ、そう言われると悪い気はしない。
 他力本願のキャップを高校球児憧れの場所に連れてってあげるとしますか。



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 これで第一章は終わりです。

 作者は他にも作品を更新してますので良ければそちらもご覧下さーい。
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