11 / 172
第一章 名も無き蝙蝠
第10話 ゴブリン集団
しおりを挟む作戦思いつきませんでした。
という事で、バレない様に慎重に近付きながら観察して、単独行動か少人数で行動した所を消音結界で包んでサウンドボムで仕留めようと思います。
「仲良しかよ」
ぼそっと呟く。見えそうで見えない場所の天井に潜んで3日。
こいつら、全然別れねぇ。
獲物とか探しに行けよ。お腹空かないの?
何体か待機させて、外に遠征行って下さい。
お願いします。
暇で暇で虚無感がね。杖持ちのゴブリンが居るから万が一、魔法の練習してバレたら嫌だし。
ずっとゴブリン見てると頭おかしなってくるで。
そりゃ、関西弁にもなるってもんや。
それから更に、3日。
ようやく、ようやく!
ゴブリンリーダー? に指示されて出口とは逆の方向へ。つまり、俺が隠れてる方向に剣持ち2体と杖持ち1体が歩いてきた。
出来れば杖持ちは来ないで欲しかった。
あの魔力探知みたいなのされたらバレる。
あれどうやってるんだろうね?
俺も練習中にやってみたけど、【音魔法】で良くね? って思って結局先延ばしにしちゃったんだよね。
幸いにも、俺の真下を通っても気付かれずに素通りして行った。
こいつらは、何を指示されたんだろうか?
とりあえず着いて行ってみる。
このまま消音結界で覆って、殺してしまおうかとも考えたけどこっち側に来た理由を知りたい。
そのまま、静かに着いて行くとゴブリン達がネズミを殺し始めた。食糧確保かな? ゴブリン達の主食はネズミか。
まぁ、外に狩りに行かないならネズミか同族喰いしかないよな。それで、6日間も動かなかったのは驚きだけど。燃費がいいのかね。
イメージでは悪いんだけどな。
ふむ。こっちに来たのが食糧確保なら殺すか。
こいつらが帰って来なかったら怪しむだろうけど、流石にいきなり全体で探しに来たりしないだろう。また少数に様子見に行かせるはず。それをまた殺す。
いつかは、痺れを切らしてボスそのものが来るだろうが、それまでに出来るだけ数を減らそう。
俺は、ネズミを殺し終わる瞬間を狙う為に息を潜める。倒し終わった後なら、少しでも油断してくれてるのではと思ったからだ。
………今! 消音結界! サウンドボム!
俺はゴブリン達が居る所一帯を覆って、サウンドボムを使う。こちら側に音は聞こえなかったが、効果はあったようで3体ともふらつきながら膝をつく。
ノーマルゴブリンならこれで終わってたのに。
そう思いながら、ソニックニードルを3体に放つ。
当たったゴブリン達は、口から血を吐きつつ倒れ込む。
ああ! もったいない!まだ痙攣してるし、生きてそう。
という事で、もう一発ずつ当てると器に経験値が流れてきた。
この1年、ほとんどネズミしか倒してなかったので全然貯まってなかったが、今回の3体のゴブリンで10分の1ぐらいは貯まった。
あそこのゴブリン全部倒したら、進化も見えてくるな。
そんな事を考えながら、【吸血】を済ませて魔石を取る。大きさはノーマルゴブリンと変わらんな。
俺は小さな体の全体を使って、ゴブリンをぐいぐい押しながら端に寄せる。
血を全部抜き終えてるから軽いけど、俺の体が小さ過ぎて苦労した。
よし! 特に苦戦せず倒す事が出来たな。
杖持ちゴブリンに俺の魔法が勘付かれるかと思ったけどバレてなかったっぽい?
鈍いだけか。俺は魔力探知された時は分かったし。
とりあえず【音魔法】が通用する事はわかった。
ボスゴブリンはどうか分からんが取り巻きはなんとかなりそう。
このまま、杖持ちゴブリンの探知に気を付けつつこちら側に来たゴブリンを消していこう。
あ、魔石は大きさは余り変わらんかったが、内包してた魔力量は全然違った。
あの3体だけで、魔力量が1.5倍ぐらいになった。
魔物が強くなるには進化もそうだけど、魔石を食べる事も重要になるんじゃないかな。
これからも沢山食べていこう。
0
お気に入りに追加
254
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
漫画の寝取り竿役に転生して真面目に生きようとしたのに、なぜかエッチな巨乳ヒロインがぐいぐい攻めてくるんだけど?
みずがめ
恋愛
目が覚めたら読んだことのあるエロ漫画の最低寝取り野郎になっていた。
なんでよりによってこんな悪役に転生してしまったんだ。最初はそう落ち込んだが、よく考えれば若いチートボディを手に入れて学生時代をやり直せる。
身体の持ち主が悪人なら意識を乗っ取ったことに心を痛める必要はない。俺がヒロインを寝取りさえしなければ、主人公は精神崩壊することなくハッピーエンドを迎えるだろう。
一時の快楽に身を委ねて他人の人生を狂わせるだなんて、そんな責任を負いたくはない。ここが現実である以上、NTRする気にはなれなかった。メインヒロインとは適切な距離を保っていこう。俺自身がお天道様の下で青春を送るために、そう固く決意した。
……なのになぜ、俺はヒロインに誘惑されているんだ?
※他サイトでも掲載しています。
※表紙や作中イラストは、AIイラストレーターのおしつじさん(https://twitter.com/your_shitsuji)に外注契約を通して作成していただきました。おしつじさんのAIイラストはすべて商用利用が認められたものを使用しており、また「小説活動に関する利用許諾」を許可していただいています。
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
未冠の大器のやり直し
Jaja
青春
中学2年の時に受けた死球のせいで、左手の繊細な感覚がなくなってしまった、主人公。
三振を奪った時のゾクゾクする様な征服感が好きで野球をやっていただけに、未練を残しつつも野球を辞めてダラダラと過ごし30代も後半になった頃に交通事故で死んでしまう。
そして死後の世界で出会ったのは…
これは将来を期待されながらも、怪我で選手生命を絶たれてしまった男のやり直し野球道。
※この作品はカクヨム様にも更新しています。
死んだら男女比1:99の異世界に来ていた。SSスキル持ちの僕を冒険者や王女、騎士が奪い合おうとして困っているんですけど!?
わんた
ファンタジー
DVの父から母を守って死ぬと、異世界の住民であるイオディプスの体に乗り移って目覚めた。
ここは、男女比率が1対99に偏っている世界だ。
しかもスキルという特殊能力も存在し、イオディプスは最高ランクSSのスキルブースターをもっている。
他人が持っているスキルの効果を上昇させる効果があり、ブースト対象との仲が良ければ上昇率は高まるうえに、スキルが別物に進化することもある。
本来であれば上位貴族の夫(種馬)として過ごせるほどの能力を持っているのだが、当の本人は自らの価値に気づいていない。
贅沢な暮らしなんてどうでもよく、近くにいる女性を幸せにしたいと願っているのだ。
そんな隙だらけの男を、知り合った女性は見逃さない。
家で監禁しようとする危険な女性や子作りにしか興味のない女性などと、表面上は穏やかな生活をしつつ、一緒に冒険者として活躍する日々が始まった。
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる