92 / 152
第5章 海外遠征
第83話 散財
しおりを挟む協会でその後も色々話してようやく帰宅。
フランスの協会の人ともテレビ電話で軽くお話しした。
向こうは俺がフランス語をペラペラ喋るのに驚いてたみたいだけど。転移者特典の言語理解万歳。
「ポテちゃ~ん。ただいま~」
「にゃーご」
俺達が帰ってきた事を察知したポテが擦り寄ってきた。今日はベッドの上じゃなくて、キャットタワーの一角で遊んでいたけど。
「向こうに着いた後の面倒事は全部フランスサイドが請け負ってくれるらしいし、やる事は荷造りぐらいか」
ホテルの手配やら移動手段も全部向こうがしておいてくれるらしい。
至れり尽くせりな対応に自分がセレブになったと勘違いしてしまいそうになるね。
「ポテちゃんはどうしようか~?」
「ふむん。ペットショップに預けるのが無難だろうな。流石にフランスに連れてはいけないし、もしかしたら転移で戻ってくる暇がないかもしれん」
「離れ離れか~。寂しいな~」
致し方あるまい。ペット海外に連れて行くのには色々と手続きが必要なんだよ。
今スマホで調べたんだけど。検疫やら予防接種やら書類手続きも多いみたいだし。
今回は急ぎだし、そんな事してる暇ないんだよね。
「って事でペットホテルを予約しました。明日連れて行くぞ。その帰りに荷造りに必要なものを買おう」
「いやだ~! ポテちゃんと離れたくな~い!」
桜さんが駄々っ子になってしまわれた。
ふむぅ。なら桜はお留守番しますかな?
「フランスにも行きた~い!!」
「小学生かよ」
結局泣く泣くポテに別れを告げていたけど。
「ポテちゃ~ん。あたしの事忘れないでね~」
「にゃごにゃご」
ポテは頬擦りしてる桜の頭に足でポンポンと叩き、当たり前だとばかりに頷いた。
「ねぇ? ポテ、賢すぎると思うんだけど? 人間の魂とか入ってないよね?」
明らかに俺達の言葉を理解して行動してるんだけど。猫ってこんなに賢いの? ペットを飼った事ないから分かりません。
翌日。珍しく俺達は朝早くから行動を開始した。
まずはポテをペットホテルに連れて行く。
一応、予定は長目に一ヶ月にしたけど、そんなにかからずに帰ってこれるだろう。
向こうで軽く観光してくるかもしれないが。
「ふぐぅ~。ポテちゃ~ん」
買い物をする為に銀座に車を走らせている。
この機会に服やらなんやらを一通り揃えておこうかと思ったのだ。
鞄とかはアイテムボックスやらマジックリングがあるからいらないけど、クローゼットとかも大きいのが用意されてるしね。
恥ずかしくない程度に埋めておきたい。
「ほらほら。泣き止みなさい。一ヶ月なんてすぐよすぐ」
「うぅ~。爆買いしてやる~」
鬱憤は買い物で晴らすらしい。
まぁ、それもありだろう。
フランスからジェットを貰える事になりそうだし、お金を貯めておく必要があんまりなくなったからね。向こうに行けばどうせ狭間で稼げるし。
「って事でやってきましたー! ブルガ○!」
「うぇ~い」
まだテンションが低めだけど、徐々に回復してきてるな。よきよき。
「天魔君が一番好きなブランドです」
「ヴィト○とかじゃないんだね~」
あのリングがオシャレでね。
シンプルながらも美しいデザイン。
素晴らしいと思います。
「し、使徒…織田様!? ようこそいらっしゃいませ!」
お店に入ると、店員がびっくりした様な顔で慌ててやってきた。
使徒様って言いそうになってたな。気にしないけど。
「本日は何をお求めで…?」
「すみません。決めてないんです。目に付いた良さげな物をどんどん買わせてもらいますね」
第1回! 『シークレット』散財祭りの開催じゃい! 金はある! 好きな物を買うぞ!
あ、この長財布欲しい。
留める所がリングになっててオシャレ。
これ、下さい。
あ、この時計欲しい。
周りがリングになっててオシャレ。
これ、下さい。
あ、このネックレス欲しい。
とにかくリングがオシャレ。
これ、下さい。
あ、このキーリング欲しい。
しつこいけど、リングがオシャレ。
これ、下さい。
「ふぅ。流石にブル○リ。購入意欲が刺激されまくりだぜ」
この間5分。一息に散財。
でも俺はまだ止まんねぇぞ! やると決めたらとことん散財!!
漢の生き様!! 見せてやるぜっ!!
あ、このサングラス欲しい。
リングは見当たらないがとにかくオシャレ。
これ、下さい。
あ、このピアス欲しい。
シンプルなリングでオシャレ。
穴は開いてないけど、開けますね。
これ、下さい。
あ、このスーツケース欲しい。
アイテムボックスがあるとはいえ、海外にいくならコロコロを転がしたい。
ワンポイントのリングがオシャレ。
これ、下さい。
「だんちょ~攻めるね~」
そういう桜もかなり買ってる。
一回火が付くと止まらないね。
散財楽しいっすわ。
その後も服やら何やらをとにかく買って行く。
仕立てたばっかりなのに、スーツもまた買っちゃった。なんかオススメされちゃったから。
ブ○ガリ大好きだし良いんだけど。
オーダーメイド品で生地や刺繍などを話し合い完成までは一ヶ月ほどかかるそう。
能力持ちが作業にあたるらしく、かなりの品が出来上がるとの事。楽しみに待っていよう。
「ひゃっはー! 次はプラ○に行きます!」
「だんちょ~が良い感じに馬鹿になってきたね~」
こうなったら色んなブランド店を回ってやらぁ!
グッ○やらヴィ○ンにも行ってやるぜ!
11
お気に入りに追加
750
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
無限の成長 ~虐げられし少年、貴族を蹴散らし頂点へ~
りおまる
ファンタジー
主人公アレクシスは、異世界の中でも最も冷酷な貴族社会で生まれた平民の少年。幼少の頃から、力なき者は搾取される世界で虐げられ、貴族たちにとっては単なる「道具」として扱われていた。ある日、彼は突如として『無限成長』という異世界最強のスキルに目覚める。このスキルは、どんなことにも限界なく成長できる能力であり、戦闘、魔法、知識、そして社会的な地位ですらも無限に高めることが可能だった。
貴族に抑圧され、常に見下されていたアレクシスは、この力を使って社会の底辺から抜け出し、支配層である貴族たちを打ち破ることを決意する。そして、無限の成長力で貴族たちを次々と出し抜き、復讐と成り上がりの道を歩む。やがて彼は、貴族社会の頂点に立つ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる