異世界帰りの憑依能力者 〜眷属ガチャを添えて〜

Jaja

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第4章 ギルド拡充

第71話 新居

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 「引っ越しの日だぜー!」

 「いえ~い!」

 事務所やその他施設はまだ工事中だが、とうとう居住区は完成したと『地震に負けない』の芦田さんから連絡があった。
 昨日の夜はワクワクして、テンションが上がりまくって桜さんと何Rしたかも思い出せないぐらいだ。

 「あー楽しみ。俺の引きこもりハウス」

 「でもだんちょ~昨日3級落札してたよね?」

 「お金欲しいの。自家用ジェットに新しく社宅も立てるってなると、色々と入り用になるだろ? 都合良く東京に狭間が出現したし、落札しちゃいました」

 今現在、日本は攻略ブームが湧きに湧いている。
 上位ギルドはこぞって3級を攻略してるし、近々『暁の明星』が2級を真剣に攻略しに行くらしい。

 そんな中で俺が3級を落札して申し訳ない気持ちもあるんだけどね。
 こちらも生活があるんです。主に贅沢がしたいって理由なんだけどさ。

 「そうだ。今度の3級は桜がメインで攻略してみようか。なんだかんだ、指導してから戦ってないし、桜も腕試ししてみたいだろ?」

 「そうだね~。ちょっと頑張ってみようかな~」

 よし。そうしよう。
 俺は撮影係を頑張るよ。
 視聴者さんや他の一般人も桜の実力は気になってると思うんだ。
 ここらで、唯の牛丼好きじゃないって事を教えてやろうじゃん。



 「やってきました。マイホーム」

 「ポテちゃんついたよ~」

 「にゃーお」

 ホテルから車で約30分。
 都内某所の立派な20階建てのビル。
 ここが俺の事務所兼自宅になる。

 「お待ちしておりました」

 地下駐車場に車を停めると、芦田さんが出迎えてくれた。
 駐車場には既に俺が他に買った車が置いてあり、ピカピカな状態で保管されてある。

 「後で試運転もしておくか」

 「あたしもスープラちゃんに乗りた~い」

 乗るのは良いけどかっ飛ばすのはやめてね?
 そういうのはサーキットに行ってからのお楽しみにしてほしい。

 「まずはこちらを」

 渡されたのはカードキー。
 エレベーターに翳すとロックが解除される。
 これがないと俺の居住区には行けない設定になっめいる。
 19階と20階が俺の家になっていて、フロアをぶち抜いて二階建ての家みたいな感じに仕上がってると思う。

 「居住区に住む人が増えた場合は、またカードキーを発行しますので、セキュリティ会社に連絡をお願い致します」

 「分かりました」

 「は~い」

 後もう少しで眷属ガチャをするから、二人増える予定なんだよね。多分ここに住むと思う。
 後で早速お願いしておこうか。


 カードキーを使って19階へ。
 エレベーターから出ると、いきなりエントランスホール。なんかおしゃれな絵とかが飾ってあって、セレブリティ満載な感じになっている。
 正面と右側に大きな扉があり、右側の扉はシューズボックスになっている。

 「天魔さんが強く希望した為、土足厳禁となっております。ここでスリッパに履き替えて下さい」

 海外風で靴のまま入る事も考えたんだけどね。
 ホテル暮らしの時もそうだったけど、落ち着かないんだよな。
 なんか靴で歩いたところを素足で歩いたりするのに抵抗がある。

 「シューズボックスが一つの部屋みたいになっとるな」

 ここだけで何畳あるんだよってぐらい大きい。
 俺、靴なんて未だに今履いてるのともう一足だけなんだけど。

 「あたし達って服とかに無頓着だよね~。今度買い物に行こうよ~」

 「だな。いつまでもだらしない格好はなしだよな。学校巡りする前に、一通り揃えるか」

 まともな服なんて面接の時用に拵えたスーツぐらいしかない。流石に無頓着すぎたか。

 桜さんはアクセサリーやらピアスやらジャラジャラしてるけど、これはガチャから出てきたのそのままだからな。
 服はたまにネットでポチってるらしいが。

 真ん前の扉を開けると広い空間に高級ソファやテーブルを置いたラウンジの様になっている。
 俺は家ではあんまりお酒は飲まないが、バーカウンターの様になっており、各種お酒を取り揃えてある。
 客や友達を招く時はここで対応する感じだな。
 友達…。出来るかな。天魔君心配です。

 「うひょー! 大理石!」

 「高級感満載だよね~!」

 床は全面大理石にしてある。
 カーペットやら絨毯を敷いてる場所もあるが、高級感を出すなら大理石でしょと浅はかで子供染みた考えからお願いして作ってもらった。

 「簡単なキッチンも置いてあるから日中はカフェ気分も味わえるよね~」

 「コーヒーとか紅茶とかも揃えたからな」

 招く予定の客が居ないのに、入った瞬間からからかなり気合いが入ってる構造になっている。
 セレブの家に憧れてたんだから仕方ないよね。

 因みに、このラウンジスペースだけでもトイレは二つある。
 そのトイレスペースですら住めそうだった。
 あまりに広すぎて逆に落ち着かないかもしれん。

 「掃除が大変そうだよ~」

 「ふっ。馬鹿だな。何の為に魔法があると思ってるんだ。一日一回浄化したらぱーぺきよ」

 今、この時の為に浄化の魔法があると言っても過言ではあるまいて。
 必死に魔王を倒して良かった。魔王討伐の経験が今ここで活かされるのだ。

 「だんちょ~が天使の格好して一部屋ずつ浄化して回るの~? なんだか想像したら滑稽だね~」

 ふむ。神々しい天使の格好した家政婦天魔さん。
 なるほどなるほど。

 「魔道具師の人間雇ったろ? あいつになんかいい感じの浄化の魔道具を作ってもらおうぜ」

 想像したら恥ずかしいや。
 早急に魔道具を作ってもらおう。
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