77 / 152
第4章 ギルド拡充
第70話 ゲリラ配信
しおりを挟む「ふごっ!」
「んな~っ」
ポテを拾った翌日。
ペット可のホテルに新しく泊まり、その日は夜の戦闘もなく気持ちよく睡眠していた。
しかし、ポテがオレの顔に乗っかって寝始めたので、息苦しくて目が覚めてしまった。
「猫吸いってやつか」
知らんけど。とりあえず起きてしまったなら仕方ない。俺はポテを桜の顔の上に移動させて、シャワーを浴びに向かった。
「メガシャキ!」
シャワーを浴びてすっきり爽快。
今日も一日頑張るぞって思ってたんだけど。
「うへへ~。可愛いでしょ~」
「ごろにゃ~」
何故か桜さんは配信用のカメラに向かって喋っていた。それの意味するところつまり。
コメント
・メガシャキ!
・メガシャキwww
・使徒様のバスローブ姿がエロい
・おっと鼻血が
こいつ。配信してやがる。
ポテを見せたかったんだろう。早速アピールする為に早朝ゲリラ配信だ。
「桜。俺が裸で出てきてたら放送事故だぞ?」
「ポテちゃんご挨拶しましょうね~」
「うな~」
聞いちゃいねぇ。半裸で寝ていた桜がちゃんと服を着ているから、そこら辺は良かったんだけど。
「なんで配信してんの?」
「ポテちゃんの紹介だよ~」
コメント
・使徒様に拾われた幸運の猫
・桜たんの緩み切った顔がwww
・野良猫なのに人慣れしてるなー
・桜たんのすっぴん! ご馳走様です!
・髪が濡れてる使徒様…良い…
「平日の朝なのに同接が結構いるな」
「出勤前に癒しを届けてるんだよ~」
ベッドに転がる動画を見せて癒しになるのか。
ぼろい商売だな。有名人ってのはこういう時はお得ですね。
「まだうちの子になった訳じゃないぞ? 警察に届け出を出して、飼い主が現れてなかったらって話なんだから」
「ポテちゃんはうちの子だよ~」
「にゃーご」
コメント
・そんな事を言いつつ、使徒様も顔が緩みまくってますが
・デレデレし過ぎだろwww
・きゃわわ
・アニマルセラピー
可愛いもんは仕方ない。
出来れば俺もうちの子になって欲しいとは思ってるさ。
「ほら。桜もそろそろ準備しろよ。今日はペットショップに行くんだろ?」
「ういうい~」
「にゃごにゃご~」
ベッドからのそのそと起き上がり、シャワーを浴びに向かった桜。
それを追いかけるようにポテも行ってしまった。
「ふむ。じゃあ、突発的な配信はこの辺で。みんなまたね」
コメント
・朝から良いもんが見れた
・今日の仕事も頑張れそうだ
・気持ちよく寝れそうだ
・ニートかよ
・夜勤明けじゃい!
「ん? これどうやって配信止めるんだ?」
いつも桜にやってもらってたから分かりません。
配信終了とかそんな感じの文字が見当たりませんが…。
コメント
・機械オンチwww
・悲報 使徒様パソコンを使えない
・こんな所で人間味を出されてもwww
・顰めっ面もイケメンとか犯罪だろ
・使徒様の弱点が増えたな
・松永と機械なwww
それから視聴者さんに教えてもらいつつ、四苦八苦しながらなんとか配信を終了させた。
切り忘れとかが怖いので、一応電源も落としておいた。後は桜が上手い事やってくれるだろう。
「やってきました。ペットショップ」
警察署に行き、拾い猫の届け出をしっかり出してきた。ここから三ヶ月で飼い主が現れなければ、俺達に所有権が出来る。出てきて来ないで欲しいってのが本音ですな。
その後、そのままの足で昨日の動物病院で教えてもらった、都内某所にある大きなお店にやってきた。
色々なペットに必要な物が置いてあるらしく、獣医師さん曰く、この店で揃わないものはないとの事。
「ってか、来たのはいいけど、本格的に買い揃えるのは家が完成してからだろ?」
「芦田さんにお願いして私達が住む所は早めに仕上げて貰おうよ~。階下の事務所とか他の設備は後回しで良いんだしさ~」
そうしよう。そうしよう。
俺もホテル生活には飽きてきたんだ。
なんでもしてくれるホテルもいいけど、やっぱり自分の家の安心感というか、リラックス出来る感覚には敵わない。
ポテも居る事だしちょっとお願いしてみよう。
「居住区はもう完成してるらしい。後は最終チェックと家具の搬入だけだって」
芦田さんに事情を説明すると既に住める状態にはなってるらしい。
そんな事もあろうかと、って言われた時は執事みたいだなって思った。
「そうなの~!? 早くていつぐらい~?」
「家具とかは調子に乗ってブランド物とかをお願いしたから取り寄せに時間がかかってるみたい。それでも一週間もあれば大丈夫だって」
お金があるからと調子に乗って高級そうな家具をいっぱい買ってみたんだよね。セレブの家とか、前世では憧れてたんだ。
デザイナーさんと相談してしつつ、下品な感じにはならないように設計してある。
「じゃあペット用品は今日買っても大丈夫だよね~? だんちょ~のアイテムボックスに入れておけばいいんだし~」
まぁ、そうね。
俺もここに来てみると、色んな遊び道具やらがあってソワソワしてきたし。
ここはいっちょ爆買いといきますか。
それから俺と桜は、目に付いた必要そうな物を買いまくった。
ポテが興味深そうに見ていた物も買って大満足な買い物になったな。
引っ越しが早くも楽しみになってきたぜ。
11
お気に入りに追加
750
あなたにおすすめの小説
おっさんの神器はハズレではない
兎屋亀吉
ファンタジー
今日も元気に満員電車で通勤途中のおっさんは、突然異世界から召喚されてしまう。一緒に召喚された大勢の人々と共に、女神様から一人3つの神器をいただけることになったおっさん。はたしておっさんは何を選ぶのか。おっさんの選んだ神器の能力とは。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる