42 / 152
第2章 日常の日々
第38話 ブートキャンプ
しおりを挟む自家用ジェット高すぎ問題。
どこで売ってるのかも分からないから、とりあえず調べてみるかと、スマホをぴこぴこしてると、新品を買おうと思ったら50億円以上もする。
「なんちゃって成金が持ってる金額じゃないんだよなぁ」
「狭間の素材を全部売ればそれぐらいにはなるんでしょ~?」
「なるけども。維持費も年間で億超えるらしいし、ちょっと舐めすぎてた感はあるよね」
プライベートジェットを持ってる人は本物のセレブなんだろうな。
素直にチャーターの方が良い気がしてきた。
「いや、いつか手に入れるけど。ちょっと今回はパスだな。ギルド員を雇ったりとまだまだ出費はあるし。気が向いたら狭間で荒稼ぎしよう」
「目標が出来て良かったね~」
とりあえず100億ぐらいは貯めたいね。
もう何個か1級が発生してくれないかな。
そして、それからも都内で遊び散らかしてから約2週間。
今日は『暁の明星』の指導日である。
「車も納車されたから、かなり移動が楽になったな」
「早くスープラちゃんでかっ飛ばしたいよ~」
しっかり1週間でレクサスが納車された。
自分で運転しないといけないのは面倒だけど、それでも楽になったのは嬉しいな。
桜は全く運転してくれないんだけど。
飛ばせない車には興味がないらしい。
「ってか、免許証はこっちに戻って来た時に与えられたけど、交通ルールとか全く知らないな」
「事故とかやめてよね~」
いや、ほんとノリで運転してる。
いつかやらかしそうで怖いな。
専属運転手とかも雇おうかね。
「お待ちしておりました。本日はよろしくお願いします」
「はーい。お願いしまーす」
『暁の明星』のギルド事務所の地下にて。
ここは訓練所も兼ねてるらしく、部外者に見られる事なく指導出来る。
いや、俺は別に見られても良いんだけどね。
一応、報酬も貰ってる訳ですし。なるべく見せない方が良いのかなと。
で、指導するのは、前回の話し合いに居たリーダーの稲葉さんと安藤さん。
後は氏家さんに、竹中さんと明智さんを加えた五人になる。
「この五人がメイン攻略パーティーでして。とりあえず僕達を重点的に指導して頂ければなと」
「了解しました。とりあえず皆さんの能力を聞いても?」
因みに、安藤さん以外全員男だ。
安藤さんもムキムキな男装麗人って感じなんだけどね。
で、一応『暁の明星』の動画を見たりして、予習はしたからある程度能力の予想はつくんだけど。
稲葉さんは『魔装』
魔力の鎧を出して戦う主に近接主体のアタッカー。場合によってはタンクも出来る。
安藤さんは『筋肉増強』
正直、そうでしょうねとしか思えない。
女性にしては筋肉つきすぎなんだよ。
しかも、普通に筋トレするだけで能力が伸びていくからね。異世界にも何人か居て、ずっと筋トレしてたなって印象があるな。
こちらも、アタッカー兼タンク。
氏家さんは『呪歌』
呪いの文字がある通り、歌で相手にデバフをかける。しかし、味方に使うとバフになるという、中々面白い能力。サポーターだな。
ちょっと使ってみてもらったんだけど、野太い声で応援歌を歌われた。
これ、女性が得るべき能力なのではと思ってしまいましたね。
竹中さんは『癒しの導き手』
触れた相手の怪我、体力等を回復してくれる。
抱き締めると効率が良いらしい。
勿論、遠慮させてもらったが。光魔法の回復よりは使い勝手が悪いけど、その分回復量は多いらしい。
明智さんは『火炎魔法』
火魔法の上位互換だな。このパーティで唯一の魔法アタッカー。火という事で火力も申し分ない。
動画を見た感じでは、まだまだ魔力操作に難がありそうで伸び代はある。
「こんな感じですね」
「なるほど。ありがとうございます。バランスが良いですね」
能力名を聞いて思った事は、なんでこれだけの能力持ちが揃ってて2級すら攻略出来ないんだって事だな。普通に1級でも勝てる筈だ。
異世界でこの能力を持ったパーティーが、Bランクに勝てないとかあり得なかったし。
初心者なら話は別だけど、結構長く活動してるにしては弱すぎる。
安全マージン取りすぎ問題か。死にたくないのは当然だから仕方ないのかね。
「じゃあ基本的な能力の使い方からやっていきましょうか」
呪歌と癒しの導き手は初だけど、それ以外の能力は知っている。
向こうでも割とメジャーな能力だったし。
だから、向こうの上位陣がやってた練習法や能力の使い方を教えてあげれば良いだけだ。
「呪歌と癒しの導き手はどうしようかね。教えようがないんだが」
まぁ、とりあえず魔力操作だな。
どれもこれも魔力を使うのには変わりないし。
「ついでに、桜も特訓するか」
「ういうい~」
俺が言うまでもなく、糸を出して色々自分で試してたみたいだ。この指導の集大成として、狭間を攻略しに行くのも良いな。
「ある程度、指導が終わったらひたすら模擬戦だな。死ぬ一歩手前まで追い込んでやろう」
「うへ~。お手柔らかに~」
大丈夫大丈夫。死んでから5分以内なら蘇生出来るから。天使さんを舐めてもらっては困るよ。
異世界でも俺の指導は一部に評判が良かったんだ。どうしても強くなりたい人が行きつく最後の場所だって言われてました。
効果は保証するけどね。それまでに人格を保てるかどうか。
流石に現代でそこまでやるつもりはないけど。
一歩手前ならセーフだろう。
高いお金も貰ってる事だし、しっかり成果を実感してもらわないとね。
11
お気に入りに追加
750
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
無限の成長 ~虐げられし少年、貴族を蹴散らし頂点へ~
りおまる
ファンタジー
主人公アレクシスは、異世界の中でも最も冷酷な貴族社会で生まれた平民の少年。幼少の頃から、力なき者は搾取される世界で虐げられ、貴族たちにとっては単なる「道具」として扱われていた。ある日、彼は突如として『無限成長』という異世界最強のスキルに目覚める。このスキルは、どんなことにも限界なく成長できる能力であり、戦闘、魔法、知識、そして社会的な地位ですらも無限に高めることが可能だった。
貴族に抑圧され、常に見下されていたアレクシスは、この力を使って社会の底辺から抜け出し、支配層である貴族たちを打ち破ることを決意する。そして、無限の成長力で貴族たちを次々と出し抜き、復讐と成り上がりの道を歩む。やがて彼は、貴族社会の頂点に立つ。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
フリーター転生。公爵家に転生したけど継承権が低い件。精霊の加護(チート)を得たので、努力と知識と根性で公爵家当主へと成り上がる
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
400倍の魔力ってマジ!?魔力が多すぎて範囲攻撃魔法だけとか縛りでしょ
25歳子供部屋在住。彼女なし=年齢のフリーター・バンドマンはある日理不尽にも、バンドリーダでボーカルからクビを宣告され、反論を述べる間もなくガッチャ切りされそんな失意のか、理不尽に言い渡された残業中に急死してしまう。
目が覚めると俺は広大な領地を有するノーフォーク公爵家の長男の息子ユーサー・フォン・ハワードに転生していた。
ユーサーは一度目の人生の漠然とした目標であった『有名になりたい』他人から好かれ、知られる何者かになりたかった。と言う目標を再認識し、二度目の生を悔いの無いように、全力で生きる事を誓うのであった。
しかし、俺が公爵になるためには父の兄弟である次男、三男の息子。つまり従妹達と争う事になってしまい。
ユーサーは富国強兵を掲げ、先ずは小さな事から始めるのであった。
そんな主人公のゆったり成長期!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~
はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。
俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。
ある日の昼休み……高校で事は起こった。
俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。
しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。
……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる