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第1章 異世界帰りの男
第6話 桜の能力
しおりを挟む「じゃあ先に俺からやるかな」
桜の能力も気になるけど、めんどくさい事はさっさと済ましておきたい。
これ、目に見えて能力分かる人はいいけど、そうじゃない人はどうやって判別するんだろうな。
俺は関係ないからどうでもいいけど。
「憑依:救恤」
俺は能力を使い憑依する。
なんだかんだ使うのは久々だったけど、普通に使えるな。
厨二病拗らせてるみたいで恥ずかしいんだけど。
赤い翼をはためかせ、頭の上には赤い天使の輪っかがある。
転移した当初はそれはもうテンション上がったけどね。
しかも、憑依する対象を変える度に違う魔法を使えるんだ。
救恤なら火魔法。
どれを憑依しても、身体能力も上がる。
普通、能力は一つしか使えない。
火魔法の才能を預かったら火魔法を極めるしかないんだ。
俺は7柱の天使を憑依する事が出来る。
実質能力が7個あるみたいなもんなんだよね。
ズルいけど、その分極めるのには時間がかかるんだよ。
俺は30年かかりました。十分早いと思うけど。
「うわ~。厨二病民大歓喜な能力ですね~」
「言うな。恥ずかしいんだから」
「随分と神々しい能力ですね。こんなの初めて見ました」
天使だもんね。神々しいと思われても仕方ない。
「えっと、ここから魔法を使ったり飛んだり出来るんですけど、それも見せた方が?」
他にも憑依出来るけど、全部見せると時間かかるしめんどくさいのでやらない。
全部見せる必要もないしね。
「いえ、大丈夫です。能力の有無の確認が取れれば良いので」
「では」
解除っと。
なんか憑依してたらなんでも出来そうな全能感に酔いしれそうになるんだよね。
全然そんな事ないんだけど。昔調子乗って痛い目にあったし。
なるべく長い時間使っていたい能力ではない。
「もうちょっと見たかったけど~。それは狭間に行った時のお楽しみにしておこうかな~」
「是非そうしてくれ。人前でこの姿になるのは恥ずかしいんだ」
「んふふ~。次はあたしの番だね~」
そう言って桜は手を前に出すと、そこから糸が出てきた。
ま、ま、まさか!?
「あたしの能力は万能糸だね~。まぁ、簡単にいえば、体のどこからでも糸が出せて操作出来るよ~って感じ~? 糸の強度や細さ~色なんかも調整出来るかな~」
ふぁー!!
お前も厨二病御用達能力じゃないか!
糸使いは強キャラって古今東西決まってるんだ!
すげー羨ましい!
いや、俺の憑依も負けてないが!
「すっごい目をキラキラさせてるね~」
「んんっ。中々応用のきく能力だと思ってな」
いけない。心の奥深くにしまっておいた厨二魂が顔を出してしまった。
俺はもう封印したんだ。恥ずかしいと思えるようになったんだから。
「はい、ありがとうございます。能力の確認が取れましたので、戻って本登録をさせてもらいますね」
次元の狭間に行きたい欲がわらわらと湧いてきたな。
桜の能力をもっとしっかり見てみたい。
「鼻息荒いよ~。めんどくさがってたくせに~。まだまだ子供なんだね~」
うるせぇ!
300年以上生きとるわい!
でも、珍しい能力には目がないんだ。
わくわくするからな!
「はい。本登録完了です。これからのご活躍に期待しております」
「ありがとうございます」
さって、登録終わったしとりあえず帰るか。
「ねえねえ~。家具買って帰ろうよ~。私の部屋何にもないしさ~」
「それもそうだな。この辺にあるのか? あれだったら通販って手もあるが?」
「だめだめ~。こういうのは実際に見てから決めないと~」
「そういうもんか」
それならばと、スマホを使って調べてみる。
こうやって気軽に調べれるのって幸せだな。
異世界でも欲しかった…。
「なんと! IKE○がまだ存在してるとは。恐るべし」
100年ぐらいは経ってる筈なんだが。
すっかり老舗になってるな。
「100年経ってるけど~次元の狭間が出てきた当初は大混乱だったらしいよ~。そこから復興したりで時間がかかってるから~思ったよりも文明が進化してないんだよね~。日本は~比較的対処が早かったからそうでもないけど~他国の支援をしたりしてたからね~。そのせいか~日本の立ち位置は悪くないんだよ~」
「なんでそれを桜が知ってるんだ?」
「あはは~」
いや、笑って誤魔化さないで欲しいんだが。
一般知識って奴ですか?
確かに授業とかで出てきそうな内容だったけど。
家具屋って楽しいな。
自分が買う訳じゃないのに楽しめる。
いや、俺も色々と買ったんだけど。
あったら便利だなと思う物が多いんだ。
何か人を誘う魔力的なのが出てるんじゃなかろうか。
「はい、ただいまーっと」
「結局夜になっちゃったね~」
「IKE○が悪い。ついつい目移りしてしまう」
配送は明日だから届くのが今から楽しみだ。
俺が空間魔法使っても良かったんだけどな。
一々憑依しないとダメだし。恥ずかしいし。
色んな能力使えるけど、気軽に使えないのが難点だな。
「さてと、早速ギルド作って、次元の狭間をオークションで落札するか」
とりあえず最初はどんなもんか確かめる為に、低難易度で良いだろ。
どれぐらいかかるか知らんけど。
流石に手持ちの金額で足りないって事はないだろう。
最悪、空間魔法に眠ってる純金を放出かな。
気軽に売ってもいいものなのか分からないから、あんまりしたくはないんだけど。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
桜の容姿格好は喜○川海夢を想像して下さい。
最近漫画読んでどハマりしました。
思わず出してしまう程。
性格は流石に似せてませんがwww
主人公は吉○亮ね。
異論は認めない。あれ以上のイケメンはいるの?
物語くらい妄想させておくれ。
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