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第三章 高校入学
第37話 会社
しおりを挟む「税金分とかもちゃんと取ってるの?」
「当たり前だ。銀行に入れなかったらバレないかと思ったけど、このまま続けるならそんな事言ってられないからな」
ふむん。その辺は流石にきっちりしてるのか。
となると、会社を作った方が? サーバーとか初期費用もいるだろうし、その辺はどうなってるんだろう。
「そこは俺の持ち出しになるな。やるなら会社を設立しないとならねぇし。株式会社を使って坊主が役員になれば給料を払えるな?」
「それはどうなんだろ…。高校生でも役員になれるのか? しかも仕事内容は競馬の予想だろ? 法律的にどうなのかも分からん。ちょっと帰って調べてみないと」
「とりあえず会社は俺一人で立ち上げとくか。G1レースの予想を発表するだけのサイトだから、管理も楽だろうし」
うーん。
俺も会社設立はいずれする予定だし、その辺の事をしっかり調べておくべきだな。
回帰前は無職状態だったんだよね。税理士さんとかに相談しても俺ぐらいの年収なら面倒になるだけって言われたから。
もっと稼いでたら話は別だったんだけど。
でも今回は未来知識を使ってやりたい放題する予定だし、設立しておいた方がいいだろう。
配信者にもなるし。この辺はまだ勉強してないから、そろそろ知識を蓄えるか。
「とりあえずもう少し保留にしといてよ。色々考えたい事もあるし。そんなにすぐに会社辞めたいの?」
「正直な。ここまで競馬で稼げてると働くのが馬鹿らしくなってくる。まぁ、坊主のお陰なんだが」
分かるわぁ。
回帰前も競馬で当たって株を転がせてなかったらと思ったらゾッとするもん。
本当に働きたくないんだよ。自分が楽しい事をして、それが収入になるならそれが一番だ。
ステータスボードさんありがとう。
「っていう事を今日は話したんだ」
「会社ねぇ。確かに私達もそろそろ考えないといけないわよね」
「とりあえず投資会社は設立しないと。税金がやばい」
おっちゃんと競馬場で別れてカラオケで梓と話し合い。重要な事なのにこの辺はややこしくて後回しにしてたんだよね。
学力さんがあれば余裕なのに。
「投資会社を作って、母さんと梓と梓の母さんを社員にすればとりあえずはOKだと思うんだよ」
「それはそうだけど…。まだ給料を払えるぐらい稼げてないわよね?」
「いや、それも時間の問題だ。今年の利益だけでも億は超える計算にはなってる」
税金でだいぶ持っていかれるが。
それでもかなりの利益にはなる。
そろそろ母さんに仕事を辞めたらアピールをするべきかもしれん。
いや、流石にこんな短時間じゃ説得出来ないかな。仕事を辞めるってかなりの決断だし。
おっちゃんがスパッと割り切りすぎなんだ。
「母さんを説得出来る自信ないなぁ」
「いっそ未来の記憶がある事を打ち明けちゃう? ステータスボードの事は言わなくても良いでしょ」
それも一つの手かなぁ。
そんな荒唐無稽な話を信じてもらえるとは思えないけど。何かこれから起こる有名な事象でも言い当てれば信用してもらえるかな?
「そろそろ本格的に仕事を制限してもらわないと、マジで過労死するんだよなぁ」
働き方改革とかしてる、この時代では先進的な会社に勤めてた筈なのにね。
俺が大学に通うってなったから、負担を増やしちゃったのかなぁ。なんかメンタルがやられそうになってきた。考えるのはやめよう。
「動くなら早い方がいいよな。マジでどうしようかね」
「私は案外すんなり信じてもらえるんじゃないかって思ってるけどね」
いやいや。
未来から過去に戻ってきたなんて我が子に言われて信じますかね。
俺なら信じないぞ。病気を心配する。
「ちょっと記憶を捻り出して未来の事象を言って信じてもらうしかないな」
うーん。なるべくインパクトがあるような、それでいて、到底予想出来ない事象。
何かあったっけかなぁ。
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