61 / 75
第6章 王都への帰還の前に
第五十九話 騎士団に戻りまして……
しおりを挟む
スープもあらかたできてそれを大鍋二杯分作り上げると、結菜は頃合いを見計らって颯爽と調理場を後にした。
それは、女性達が「もっと作ってほしい‼」とせがんできたためである。
張り切りすぎてしまった………。結菜は騎士団へ帰る途中でふぃ~と汗を拭った。
あれほど集まっていた食材もだいぶん消費できていた矢先のこと。
それは、結菜が提案した料理は着々と仕上がっていき、いくつもの大皿にたくさんのハンバーグやら唐揚げやらがそれぞれもられてクッキングも終盤になった時のことであった。
パン屋の奥さんが戻って来て、この見たことがないがとても美味しそうな香りを放つ数々の料理に感動し、
「残った食材は全部皆で分けて持って帰りな‼サービスだよ‼」
と言ったのだ。
しかし、残ってしまった食材は女性達がお駄賃代わりに持って帰っていいと許可されたのに、彼女達はその食材を使ってさらなるレシピを見たいとギラギラとした目で詰め寄ってきたのだ。
持って帰ってもいいと言われた矢先のことである。
流石の結菜もちょっとたじろいだ。
……さながら獲物を狙う肉食獣、もしくは好きな人を狙う肉食系女子のようであったと後に結菜は述べている。
まさかの手持ちの食材を全て使い込む勢いであった。
さすがにそれは結菜も遠慮させてもらった。だってせっかくの食材だもん。今よりも明日とかの晩ごはんにでも使った方がいいはず。
こんな時のお決まり文句、「用事を思い出したので!」を繰り出すと結菜はこの調理場を退場させてもらったのであった。
人混みを抜けて騎士団の建物に入る。玄関先で門番をしていた騎士二名が結菜の帰りを敬礼して迎えてくれた。
騎士団は魔物の討伐成功と祝勝会のお祭り騒ぎに浮かれた空気になっている。その騒ぎはあの広場とさほど変わりないように思われた。
結菜は騎士団の建物で人がたくさん集まる所に行ってみた。
勇者と賢者を探すためだ。
お散歩ついでに大きな寄り道をしてしまったので心配させてしまったかもしれない。帰還の報告はしておこう。
あと、自分がいつの間にか寝てしまった時に毛布をかけてくれたお礼も言いたかった。
キョロキョロと辺りを見渡すと二人はすぐに見つかった。……美系恐るべし。見つけやすいことこの上ない。
結菜の姿に気づいた二人が話を中断し、結菜の方へと駆け寄ってきた。
「ユーナさん、おかえりなさい」
「ただいま。賢者さん」
「どこに行っていたんだ?」
「んっとね、散歩に行ってたんだけどさ。途中で困ってる人達がいたから少し料理のお手伝いしてたらちょっと遅くなっちゃって………。ごめん、心配かけたかな」
「はぁ……大丈夫です。でも今度からはちゃんと言ってからにしてくださいね?」
「うん。わかった」
素直に頷く結菜に賢者は笑いかけると、優しく結菜の頭を撫でた。
(………なんだろ。賢者さんも頭撫でるの好きなのかな?まぁ、勇者さんも頭撫でてるしね)
少し疑問に思ったが、結菜はそれほど気にしてはなかった。
どこかのほほんとしている節もあるようである。
「ユーナ。もう疲れは取れたのか?騎士団に着くなり寝てしまったから心配した」
「うん‼もう大丈夫だよ。だいぶん回復したから祝勝会にも参加できそうだし」
「そうか。なら良かった」
「それなら私達と一緒に参加しましょうか。そろそろ始まるでしょうし、一応私達が今回の祝勝会の主役ですからね」
「えっ⁉主役なの⁉」
「そりゃそうです。特にユーナさんは魔物の倒された張本人です。できるだけ参加しましょうね」
にっこりとした賢者の笑顔に結菜はズザッと後ずさりした。
祝勝会と言っても規模は町をあげての祭りのようなものである。
売店とかもちらほらとあるのを結菜は帰りに確認していた。
そんな人が大勢いる中、主役とかはごめんである。参加をためらう結菜に賢者は笑みを深めた。
目線がうろうろする結菜。あわあわしている。
「えっと~」
「参加しましょう?」
「…………イェッサー」
「おい、そんなにユーナの不安をかきたてるな。ユーナ、大丈夫だ。主役と言ってもそんなに目立ちすぎるようなことにはならない」
「ほぇ?」
「すいません、ちょっとあなたの反応が面白かわいくてつい……。少し調子に乗りすぎましたね。勇者の言った通りですよ。人前での挨拶とかはしなくてもいいはずですから。せいぜい他の人達よりもサービスを受けられるっていう感じですかね」
「そ、そうなんだ……………」
賢者さん、恐るべし。ちょっと黒いよ。
結菜はとりあえず同意した。でも、いつもはほんわか×優しい賢者である。お祭りモードにのってるのかもしれない。賢者さんなりのジョークなのかな。
三人での会話は弾んだ。祝勝会の開始までの待ち時間も全く苦にならないほどに。
一緒に力を合わせて戦ったぶん、二人と仲良くなれた様に思える。結菜はそれがちょっと嬉しかった。
初めは色々あったけど、何だかんだ言っても「終わりよければ全て良し」である。
今となっては、結菜は二人とは兄か親友のような暖かな絆ができている様に思えた。素直にそれが嬉しい。
そうこうしている内に、副団長が結菜達を呼びにきた。どうやら準備ができたみたいである。
副団長に連れられて、結菜達は特別席に案内された。
そこはバルコニーのようになっていて、それでいて人があまり気にしないようにセッティングされていた。
広場が一望できるその特別席の手すりから身を乗り出しながら、結菜はうわぁ‼と声をあげた。
「すごい‼ねぇ、見て賢者さん、勇者さん!綺麗だよ‼」
「えぇ本当に」
「あぁ、そうだな。綺麗だ」
特別席は少し高くに設置されていたため、ランタンで飾られた広場で音楽にのって踊る人の姿もよく見えた。
可愛らしいワンピースを着た踊り子もくるくると踊っており、花が咲いているかのようである。
皆が思い思いに踊ったり、物を買ったり、食べたりしている。楽しそうなその様子は結菜の心を踊らせた。
席につき、勇者と賢者と乾杯をする。
運ばれてくる料理は結菜が手伝ったあの料理であった。他にもタレがたっぷりかかった串焼きや蒸かし芋もある。どれも美味しそうだ。
「美味しそうですね」
「でしょ?」
「確か料理のお手伝いをしてきたんでしたっけ。どれです?」
「ん?これとこれと、これとこれ。あとスープ」
「すごいな。料理できたのか」
「うん、クランでも料理当番してたしね。さぁ食べよ?お腹空いちゃった」
「はい、そうですね。では、いただきましょうか」
乾杯をしてからパクリと一口食べる。
「「ッ…………………⁉」」
目を見開く勇者と賢者。結菜は彼らの表情を見てくすりと笑った。
「どう?美味しいでしょ」
「……これは、何と美味な……………。こんなに美味しい物食べたことないですよ」
「これは何なんだ?肉汁が尋常じゃないぞ?」
滅多に動かない勇者の表情が驚きと感動で満たされている。
目を白黒させながらもくもくと食べる二人。ちょっとかわいい。
「それはハンバーグ。子供にも大人にも人気な定番メニューだったの」
「それってユーナの故郷なのか?」
「……うん。まぁ、そうだね」
ハンバーグはよく弟が好きで作っていた品だった。家族を思い出す家の味。ホームシックとかではないが少し寂しさが広がる。
しかし、それは一瞬で結菜はすぐに勇者に答えた。
少しぎこちなくなってしまったが、結菜はふわりと笑った。
「………ユーナ?」
「ユーナさん。このお肉、半生なんですが…………」
「ん?それはローストビーフ。そういうものなの。表面を五ミリくらい焼いて、包んで余熱を通してるから大丈夫だよ。問題ナッシング」
「……うん!これも美味しいですね‼こんなに柔らかいなんて」
「本当だ。……また食べたい」
「?」
ぽそりと呟く勇者の声が聞き取れず、結菜は首を傾げた。
しかし、隣に座っていた賢者は彼の言葉をはっきり捉えていた。そして同意する。
「そうですね。私もこれはぜひともまた食べたいです。ユーナさん、王城でもたまに作ってくれませんか?」
「…うん‼もちろん‼」
ぱぁと笑顔になる結菜。本当に作って良かった。
すっかり帽子と化しているロンにもあげる。ロンは寝起きなのに、結菜が手がけた料理を見つけると勇者と賢者同様にもくもくと食べ始めた。
人の楽しそうな笑い声と音楽を聞きながら、結菜達はこの一時をのどかに楽しんだ。
三人の楽しそうな会話。
祝勝会は町を美しく彩る盛大な祭りとなった。
それは、女性達が「もっと作ってほしい‼」とせがんできたためである。
張り切りすぎてしまった………。結菜は騎士団へ帰る途中でふぃ~と汗を拭った。
あれほど集まっていた食材もだいぶん消費できていた矢先のこと。
それは、結菜が提案した料理は着々と仕上がっていき、いくつもの大皿にたくさんのハンバーグやら唐揚げやらがそれぞれもられてクッキングも終盤になった時のことであった。
パン屋の奥さんが戻って来て、この見たことがないがとても美味しそうな香りを放つ数々の料理に感動し、
「残った食材は全部皆で分けて持って帰りな‼サービスだよ‼」
と言ったのだ。
しかし、残ってしまった食材は女性達がお駄賃代わりに持って帰っていいと許可されたのに、彼女達はその食材を使ってさらなるレシピを見たいとギラギラとした目で詰め寄ってきたのだ。
持って帰ってもいいと言われた矢先のことである。
流石の結菜もちょっとたじろいだ。
……さながら獲物を狙う肉食獣、もしくは好きな人を狙う肉食系女子のようであったと後に結菜は述べている。
まさかの手持ちの食材を全て使い込む勢いであった。
さすがにそれは結菜も遠慮させてもらった。だってせっかくの食材だもん。今よりも明日とかの晩ごはんにでも使った方がいいはず。
こんな時のお決まり文句、「用事を思い出したので!」を繰り出すと結菜はこの調理場を退場させてもらったのであった。
人混みを抜けて騎士団の建物に入る。玄関先で門番をしていた騎士二名が結菜の帰りを敬礼して迎えてくれた。
騎士団は魔物の討伐成功と祝勝会のお祭り騒ぎに浮かれた空気になっている。その騒ぎはあの広場とさほど変わりないように思われた。
結菜は騎士団の建物で人がたくさん集まる所に行ってみた。
勇者と賢者を探すためだ。
お散歩ついでに大きな寄り道をしてしまったので心配させてしまったかもしれない。帰還の報告はしておこう。
あと、自分がいつの間にか寝てしまった時に毛布をかけてくれたお礼も言いたかった。
キョロキョロと辺りを見渡すと二人はすぐに見つかった。……美系恐るべし。見つけやすいことこの上ない。
結菜の姿に気づいた二人が話を中断し、結菜の方へと駆け寄ってきた。
「ユーナさん、おかえりなさい」
「ただいま。賢者さん」
「どこに行っていたんだ?」
「んっとね、散歩に行ってたんだけどさ。途中で困ってる人達がいたから少し料理のお手伝いしてたらちょっと遅くなっちゃって………。ごめん、心配かけたかな」
「はぁ……大丈夫です。でも今度からはちゃんと言ってからにしてくださいね?」
「うん。わかった」
素直に頷く結菜に賢者は笑いかけると、優しく結菜の頭を撫でた。
(………なんだろ。賢者さんも頭撫でるの好きなのかな?まぁ、勇者さんも頭撫でてるしね)
少し疑問に思ったが、結菜はそれほど気にしてはなかった。
どこかのほほんとしている節もあるようである。
「ユーナ。もう疲れは取れたのか?騎士団に着くなり寝てしまったから心配した」
「うん‼もう大丈夫だよ。だいぶん回復したから祝勝会にも参加できそうだし」
「そうか。なら良かった」
「それなら私達と一緒に参加しましょうか。そろそろ始まるでしょうし、一応私達が今回の祝勝会の主役ですからね」
「えっ⁉主役なの⁉」
「そりゃそうです。特にユーナさんは魔物の倒された張本人です。できるだけ参加しましょうね」
にっこりとした賢者の笑顔に結菜はズザッと後ずさりした。
祝勝会と言っても規模は町をあげての祭りのようなものである。
売店とかもちらほらとあるのを結菜は帰りに確認していた。
そんな人が大勢いる中、主役とかはごめんである。参加をためらう結菜に賢者は笑みを深めた。
目線がうろうろする結菜。あわあわしている。
「えっと~」
「参加しましょう?」
「…………イェッサー」
「おい、そんなにユーナの不安をかきたてるな。ユーナ、大丈夫だ。主役と言ってもそんなに目立ちすぎるようなことにはならない」
「ほぇ?」
「すいません、ちょっとあなたの反応が面白かわいくてつい……。少し調子に乗りすぎましたね。勇者の言った通りですよ。人前での挨拶とかはしなくてもいいはずですから。せいぜい他の人達よりもサービスを受けられるっていう感じですかね」
「そ、そうなんだ……………」
賢者さん、恐るべし。ちょっと黒いよ。
結菜はとりあえず同意した。でも、いつもはほんわか×優しい賢者である。お祭りモードにのってるのかもしれない。賢者さんなりのジョークなのかな。
三人での会話は弾んだ。祝勝会の開始までの待ち時間も全く苦にならないほどに。
一緒に力を合わせて戦ったぶん、二人と仲良くなれた様に思える。結菜はそれがちょっと嬉しかった。
初めは色々あったけど、何だかんだ言っても「終わりよければ全て良し」である。
今となっては、結菜は二人とは兄か親友のような暖かな絆ができている様に思えた。素直にそれが嬉しい。
そうこうしている内に、副団長が結菜達を呼びにきた。どうやら準備ができたみたいである。
副団長に連れられて、結菜達は特別席に案内された。
そこはバルコニーのようになっていて、それでいて人があまり気にしないようにセッティングされていた。
広場が一望できるその特別席の手すりから身を乗り出しながら、結菜はうわぁ‼と声をあげた。
「すごい‼ねぇ、見て賢者さん、勇者さん!綺麗だよ‼」
「えぇ本当に」
「あぁ、そうだな。綺麗だ」
特別席は少し高くに設置されていたため、ランタンで飾られた広場で音楽にのって踊る人の姿もよく見えた。
可愛らしいワンピースを着た踊り子もくるくると踊っており、花が咲いているかのようである。
皆が思い思いに踊ったり、物を買ったり、食べたりしている。楽しそうなその様子は結菜の心を踊らせた。
席につき、勇者と賢者と乾杯をする。
運ばれてくる料理は結菜が手伝ったあの料理であった。他にもタレがたっぷりかかった串焼きや蒸かし芋もある。どれも美味しそうだ。
「美味しそうですね」
「でしょ?」
「確か料理のお手伝いをしてきたんでしたっけ。どれです?」
「ん?これとこれと、これとこれ。あとスープ」
「すごいな。料理できたのか」
「うん、クランでも料理当番してたしね。さぁ食べよ?お腹空いちゃった」
「はい、そうですね。では、いただきましょうか」
乾杯をしてからパクリと一口食べる。
「「ッ…………………⁉」」
目を見開く勇者と賢者。結菜は彼らの表情を見てくすりと笑った。
「どう?美味しいでしょ」
「……これは、何と美味な……………。こんなに美味しい物食べたことないですよ」
「これは何なんだ?肉汁が尋常じゃないぞ?」
滅多に動かない勇者の表情が驚きと感動で満たされている。
目を白黒させながらもくもくと食べる二人。ちょっとかわいい。
「それはハンバーグ。子供にも大人にも人気な定番メニューだったの」
「それってユーナの故郷なのか?」
「……うん。まぁ、そうだね」
ハンバーグはよく弟が好きで作っていた品だった。家族を思い出す家の味。ホームシックとかではないが少し寂しさが広がる。
しかし、それは一瞬で結菜はすぐに勇者に答えた。
少しぎこちなくなってしまったが、結菜はふわりと笑った。
「………ユーナ?」
「ユーナさん。このお肉、半生なんですが…………」
「ん?それはローストビーフ。そういうものなの。表面を五ミリくらい焼いて、包んで余熱を通してるから大丈夫だよ。問題ナッシング」
「……うん!これも美味しいですね‼こんなに柔らかいなんて」
「本当だ。……また食べたい」
「?」
ぽそりと呟く勇者の声が聞き取れず、結菜は首を傾げた。
しかし、隣に座っていた賢者は彼の言葉をはっきり捉えていた。そして同意する。
「そうですね。私もこれはぜひともまた食べたいです。ユーナさん、王城でもたまに作ってくれませんか?」
「…うん‼もちろん‼」
ぱぁと笑顔になる結菜。本当に作って良かった。
すっかり帽子と化しているロンにもあげる。ロンは寝起きなのに、結菜が手がけた料理を見つけると勇者と賢者同様にもくもくと食べ始めた。
人の楽しそうな笑い声と音楽を聞きながら、結菜達はこの一時をのどかに楽しんだ。
三人の楽しそうな会話。
祝勝会は町を美しく彩る盛大な祭りとなった。
0
お気に入りに追加
2,570
あなたにおすすめの小説

器用貧乏の意味を異世界人は知らないようで、家を追い出されちゃいました。
武雅
ファンタジー
この世界では8歳になると教会で女神からギフトを授かる。
人口約1000人程の田舎の村、そこでそこそこ裕福な家の3男として生まれたファインは8歳の誕生に教会でギフトを授かるも、授かったギフトは【器用貧乏】
前例の無いギフトに困惑する司祭や両親は貧乏と言う言葉が入っていることから、将来貧乏になったり、周りも貧乏にすると思い込み成人とみなされる15歳になったら家を、村を出て行くようファインに伝える。
そんな時、前世では本間勝彦と名乗り、上司と飲み入った帰り、駅の階段で足を滑らし転げ落ちて死亡した記憶がよみがえる。
そして15歳まであと7年、異世界で生きていくために冒険者となると決め、修行を続けやがて冒険者になる為村を出る。
様々な人と出会い、冒険し、転生した世界を器用貧乏なのに器用貧乏にならない様生きていく。
村を出て冒険者となったその先は…。
※しばらくの間(2021年6月末頃まで)毎日投稿いたします。
よろしくお願いいたします。

大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!
ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく
高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。
高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。
しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。
召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。
※カクヨムでも連載しています
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します
湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。
そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。
しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。
そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。
この死亡は神様の手違いによるものだった!?
神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。
せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!!
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

異世界転移ボーナス『EXPが1になる』で楽々レベルアップ!~フィールドダンジョン生成スキルで冒険もスローライフも謳歌しようと思います~
夢・風魔
ファンタジー
大学へと登校中に事故に巻き込まれて溺死したタクミは輪廻転生を司る神より「EXPが1になる」という、ハズレボーナスを貰って異世界に転移した。
が、このボーナス。実は「獲得経験値が1になる」のと同時に、「次のLVupに必要な経験値も1になる」という代物だった。
それを知ったタクミは激弱モンスターでレベルを上げ、あっさりダンジョンを突破。地上に出たが、そこは小さな小さな小島だった。
漂流していた美少女魔族のルーシェを救出し、彼女を連れてダンジョン攻略に乗り出す。そしてボスモンスターを倒して得たのは「フィールドダンジョン生成」スキルだった。
生成ダンジョンでスローライフ。既存ダンジョンで異世界冒険。
タクミが第二の人生を謳歌する、そんな物語。
*カクヨム先行公開

人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。

異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる