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第4章 ルーベルト王国王都
第三十一話 攻撃属性魔法と防御属性魔法って何……?
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翌日、結菜は賢者と勇者に連れられて城の魔術師達がいる宮廷魔術師塔にやって来た。今日はロンはお留守番である。今頃侍女と遊んでいるだろう。
魔術師塔ではたくさんの魔術師達が研究したり、訓練したりしている。そこは綺麗に磨き上げられた石壁が映えるなかなか立派な造りの大きな建物であった。城の敷地内にあるためか敷地面積も広くとられているのがわかる。
結菜達が塔の中に入ると、一人の魔術師がやって来た。急いで小走りしながら来たからなのか、ハァハァ言っている。
「すいません……。遅くなり、ました」
「いえ、気にしないでください」
賢者は笑いながら、奥に案内してくれるように頼んだ。魔術師は結菜をちらりと見ると、すぐに建物の奥の部屋へと案内してくれた。魔術師塔のイメージ通りの、本がありったけある部屋に着くと、さっそくとばかりに賢者は本棚に山ほどある本を持ってきた。
「はい。これから中級魔法を教えたいと思います」
……何故だろう。すごく目がキラキラしている。結菜はふとある事が気になって賢者に質問してみた。
「あの、私魔法を勉強する意味ないと思うんだけど。魔法攻撃力3だしさ」
そう、自分は魔法攻撃力が極度に弱いのだ。魔法を習うよりも聖女の力を使う方がまだためになるのではと結菜は思った。
「確かにそうですが、攻撃属性の魔法は無理でも、防御属性の魔法ならそんなに弱いわけではないのでしょう?」
「?何それ?」
「「「は?」」」
一瞬皆が沈黙した。普段無表情の勇者も珍しく驚いている。……本当に珍しく。
「……えっと、ユーナさん。もしかして攻撃属性魔法と防御属性魔法の違いを知りませんでした?」
「……うん」
ここは素直に頷いておく。だって本当にわからないのだから仕方がない。
「じゃあ、魔法の使い方は?アルが教えたのでは?」
結菜はふるふると横に首を振った。アルには使ってみろと言われてとりあえず使ってみただけだった。当然魔法の使い方など教えてもらっていない。その様子を見て賢者と勇者は頭を抱えた。隣にいる魔術師も呆れ返っている。
「あ~、もしかして師匠はお前に何も教えてないと?」
勇者が答えを聞きたくなさそうに結菜に聞いてきた。結菜が頷くと賢者が眉間の皺をぐりぐりと伸ばしながら重いため息をついた。
「あぁ……そうでした。アルは生粋の天才型だということを忘れていました」
「師匠は冒険者としての能力だけはずば抜けていたからな……」
何か諦めたような感じである。とりあえずドンマイ‼結菜は賢者達にエールを送った。
「仕方がないですね……。ユーナさん、悪いのですがユーナさんの魔法属性と魔力を調べても?そうしないと何も始められないので」
「あっ、はい」
有無を言わせないような迫力満点の笑顔で賢者が同意を求めてくる。こーわーいー。
賢者が何も言わなくても、魔術師が魔力測定器と魔法属性測定器を持ってきた。いや、速いね‼本当に‼賢者さんの笑顔に当てられたのかな‼
「ではとりあえず、この魔法属性測定器に手をかざしてください」
結菜は指示通りに手をかざした。魔法属性測定器がボゥと淡く光りを帯び始める。その場にいる一同は固唾を見守ってじっと結果が現れるのを待った。
ー属性 風 聖 光 ー
「「「えっ、ナニコレ……」」」
結菜以外の全員の声が重なった瞬間であった。
魔術師塔ではたくさんの魔術師達が研究したり、訓練したりしている。そこは綺麗に磨き上げられた石壁が映えるなかなか立派な造りの大きな建物であった。城の敷地内にあるためか敷地面積も広くとられているのがわかる。
結菜達が塔の中に入ると、一人の魔術師がやって来た。急いで小走りしながら来たからなのか、ハァハァ言っている。
「すいません……。遅くなり、ました」
「いえ、気にしないでください」
賢者は笑いながら、奥に案内してくれるように頼んだ。魔術師は結菜をちらりと見ると、すぐに建物の奥の部屋へと案内してくれた。魔術師塔のイメージ通りの、本がありったけある部屋に着くと、さっそくとばかりに賢者は本棚に山ほどある本を持ってきた。
「はい。これから中級魔法を教えたいと思います」
……何故だろう。すごく目がキラキラしている。結菜はふとある事が気になって賢者に質問してみた。
「あの、私魔法を勉強する意味ないと思うんだけど。魔法攻撃力3だしさ」
そう、自分は魔法攻撃力が極度に弱いのだ。魔法を習うよりも聖女の力を使う方がまだためになるのではと結菜は思った。
「確かにそうですが、攻撃属性の魔法は無理でも、防御属性の魔法ならそんなに弱いわけではないのでしょう?」
「?何それ?」
「「「は?」」」
一瞬皆が沈黙した。普段無表情の勇者も珍しく驚いている。……本当に珍しく。
「……えっと、ユーナさん。もしかして攻撃属性魔法と防御属性魔法の違いを知りませんでした?」
「……うん」
ここは素直に頷いておく。だって本当にわからないのだから仕方がない。
「じゃあ、魔法の使い方は?アルが教えたのでは?」
結菜はふるふると横に首を振った。アルには使ってみろと言われてとりあえず使ってみただけだった。当然魔法の使い方など教えてもらっていない。その様子を見て賢者と勇者は頭を抱えた。隣にいる魔術師も呆れ返っている。
「あ~、もしかして師匠はお前に何も教えてないと?」
勇者が答えを聞きたくなさそうに結菜に聞いてきた。結菜が頷くと賢者が眉間の皺をぐりぐりと伸ばしながら重いため息をついた。
「あぁ……そうでした。アルは生粋の天才型だということを忘れていました」
「師匠は冒険者としての能力だけはずば抜けていたからな……」
何か諦めたような感じである。とりあえずドンマイ‼結菜は賢者達にエールを送った。
「仕方がないですね……。ユーナさん、悪いのですがユーナさんの魔法属性と魔力を調べても?そうしないと何も始められないので」
「あっ、はい」
有無を言わせないような迫力満点の笑顔で賢者が同意を求めてくる。こーわーいー。
賢者が何も言わなくても、魔術師が魔力測定器と魔法属性測定器を持ってきた。いや、速いね‼本当に‼賢者さんの笑顔に当てられたのかな‼
「ではとりあえず、この魔法属性測定器に手をかざしてください」
結菜は指示通りに手をかざした。魔法属性測定器がボゥと淡く光りを帯び始める。その場にいる一同は固唾を見守ってじっと結果が現れるのを待った。
ー属性 風 聖 光 ー
「「「えっ、ナニコレ……」」」
結菜以外の全員の声が重なった瞬間であった。
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