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第1章 ダンジョン内に放置されたようです……
第三話 まさかの初スキル獲得②⁉
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思いがけず夢みていた異世界転生や転移の定番、スキル獲得をして結菜は舞い上がっていた。
きゃあきゃあと黄色い声を上げながらセーフティゾーンの中でジャンピングしている。
結菜の軽い足音が石造りの部屋内に反響した。
だんだん疲れてきて、結菜はふぅとため息をついた。冷静になっていく。
「せっかく自分のステータスが確認できるんだもん。見といて損はないよね‼」
しばらく、というか五~六分くらいなのだが、結菜はやっと興奮が一段落ついたところでちゃんと自分のステータスを確認することにした。
浮かび上がった画面を軽くタッチする。
ダンジョンの中で自分のステータスを確認すること。これ必須条件だよね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前: 合田結菜
レベル: 1→8
体力: 39→72
攻撃力: 23→32
防御力: 13→45
魔力: ∞
魔法攻撃力: 1→2
魔法防御力: ∞
魔法: 風 聖
敏捷性: 24
能力: 家事 物作り 風の耳 a-の眼 鑑定+ 所有者 聖
※無→鑑定+ 所有者 聖 を獲得
称号: 狭間の迷い人 鑑定士 所有者 a-e'vの分身
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(……これアウトなやつ………)
ふっと目が遠くを見てしまった。
………それはあまりにもツッコみどころ満載のステータスだった。
体力、防御力、攻撃力は比べる基準がわからないのでおいておくが、魔力と魔法防御力が∞。
チートじゃん‼っと思いきや、魔法攻撃力がまさかの2。たった1しか上がってない。
まさかの魔力の無駄な所持である。
まぁ、つまるところ、魔法による攻撃は全然大丈夫だけど、物理攻撃はダメージくらうし魔法による攻撃はダメージあたえられるかさえわからないようなレベルの弱さだったのだ。
物理攻撃したほうがまだマシである。
どちらにしろ、攻撃力が一番低かった。いろんな意味でアウトなステータスだった。
家事と物作りはもともと結構していたし、得意分野だったのでスキルがあるのもわかる。注釈から鑑定と所有者と聖を使えるようになったのもわかる。
"無"から変わっているので、どうやら宝珠の実というあの三つの木の実を食べたのが原因らしい。
でも残りの二つは全く思い当たることもないし、そもそもの意味がわからない。
(あっ、鑑定のスキルを獲得してたんだっけ?)
とりあえず、鑑定のスキルを使ってわからない所を調べてみた。
―鑑定―と心の中で唱える。
《 所有者: あらゆるものを所有できる。宝珠の実との融合でしか得られないユニークスキル。異空間形成可能。生きもの収納対象外。それ以外可。》
ふむ……。
《 風の耳: 風の力を使う風属性最高位魔法。宝珠の実との融合の影響によりランクアップした。遠くの音を風の力によりひろうことができる。また、自分の周辺のみ消音可能。魔力消費が極端に多いので注意。》
ふむふむ…………。
《 a-の眼: 称号、a-e'vの分身からの派生スキル。俯瞰図を外部から視覚可能。存在値の消費が多いので注意。ただし、a-e'vが権限を所有しているためa-e'vからの継承の後使用可。》
ふむふ、…………えっ、何?コレ?
わからないスキルをいろいろ調べてみた。だがしかし‼一番意味のわからないスキルがさらにわからないようになって返ってきた。
……どういうことだろうか。というか、"a-"とか"a-e'v"って何⁉
『a-の眼』というスキルはどうやら今は使えないことはなんとかわかったのだが……。
仰々しい名前の実を食べたわりには少々気落ちしそうな鑑定結果だった。
まぁ、他のスキルはいいやつが多かったので嬉しいことには変わりはない。気にしたほうが負けなのだ‼後で使えるようになるかもしれないし‼
「それに、『風の耳』はダンジョン脱出に役立ちそうだし‼ラッキーだよね~」
結菜は思考をプラスに変換した。ポジティブになるとだんだん大丈夫な気もしてくる。
モンスターとでくわしても『風の耳』を使えば戦わなくてもすむ。
どこにモンスターがいるのかわかるし、周辺の消音ができるなら気づかれにくいだろうし。
そ·れ·に、自分の魔力は∞‼よってためらうことなくこのスキルを使うことができる。
これ、マジでいいかも……‼ダンジョン脱出も夢じゃないかも……‼他のスキルはどうかな?
もう一度、調べたステータス画面をよく見てみる。
「所有者か。……異空間形成可能。……収納。…………もしかして、アイテムボックスみたいなの作れるんじゃ……」
結菜はふっと息をはいた。
ステータス画面を閉じ、頭の中で―所有者―と念じてみる。漫画では頭の中でスキルを使うと念じてみたらスキルが使えると書いてあったので試してみようと思ったのだ。
ブォン
ステータス画面とはまた違った画面が現れる。
《異空間形成を行いますか?―Yes · NO》
もちろんYesだ‼すぐさま選択をする。こういう時に全く躊躇しないのが結菜であった。というかしたことがない。そのせいでたまに、後々後悔してしまうことも多々あるが……。
《承認を確認。異空間形成を開始します。………形成しました。収納が可能になりました。》
ヒャッハーである。結菜はダンジョンの床をゴロゴロ高速回転して転げ回った。
石でできた床に土埃がモワモワと舞う。…………煙たくないのだろうか?
セーフティゾーンいっぱいいっぱいを使って転げ回る結菜。
喜びの舞いである。結菜は人生初、自分がゲーマーであることに深く感謝したのであった。
ようやくおさまったはずの笑いがまたこみ上げてくる。
ダンジョンの中、一人で笑いながら床を転げ回る少女が一人。これまた異様な光景であった……。
きゃあきゃあと黄色い声を上げながらセーフティゾーンの中でジャンピングしている。
結菜の軽い足音が石造りの部屋内に反響した。
だんだん疲れてきて、結菜はふぅとため息をついた。冷静になっていく。
「せっかく自分のステータスが確認できるんだもん。見といて損はないよね‼」
しばらく、というか五~六分くらいなのだが、結菜はやっと興奮が一段落ついたところでちゃんと自分のステータスを確認することにした。
浮かび上がった画面を軽くタッチする。
ダンジョンの中で自分のステータスを確認すること。これ必須条件だよね。
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名前: 合田結菜
レベル: 1→8
体力: 39→72
攻撃力: 23→32
防御力: 13→45
魔力: ∞
魔法攻撃力: 1→2
魔法防御力: ∞
魔法: 風 聖
敏捷性: 24
能力: 家事 物作り 風の耳 a-の眼 鑑定+ 所有者 聖
※無→鑑定+ 所有者 聖 を獲得
称号: 狭間の迷い人 鑑定士 所有者 a-e'vの分身
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(……これアウトなやつ………)
ふっと目が遠くを見てしまった。
………それはあまりにもツッコみどころ満載のステータスだった。
体力、防御力、攻撃力は比べる基準がわからないのでおいておくが、魔力と魔法防御力が∞。
チートじゃん‼っと思いきや、魔法攻撃力がまさかの2。たった1しか上がってない。
まさかの魔力の無駄な所持である。
まぁ、つまるところ、魔法による攻撃は全然大丈夫だけど、物理攻撃はダメージくらうし魔法による攻撃はダメージあたえられるかさえわからないようなレベルの弱さだったのだ。
物理攻撃したほうがまだマシである。
どちらにしろ、攻撃力が一番低かった。いろんな意味でアウトなステータスだった。
家事と物作りはもともと結構していたし、得意分野だったのでスキルがあるのもわかる。注釈から鑑定と所有者と聖を使えるようになったのもわかる。
"無"から変わっているので、どうやら宝珠の実というあの三つの木の実を食べたのが原因らしい。
でも残りの二つは全く思い当たることもないし、そもそもの意味がわからない。
(あっ、鑑定のスキルを獲得してたんだっけ?)
とりあえず、鑑定のスキルを使ってわからない所を調べてみた。
―鑑定―と心の中で唱える。
《 所有者: あらゆるものを所有できる。宝珠の実との融合でしか得られないユニークスキル。異空間形成可能。生きもの収納対象外。それ以外可。》
ふむ……。
《 風の耳: 風の力を使う風属性最高位魔法。宝珠の実との融合の影響によりランクアップした。遠くの音を風の力によりひろうことができる。また、自分の周辺のみ消音可能。魔力消費が極端に多いので注意。》
ふむふむ…………。
《 a-の眼: 称号、a-e'vの分身からの派生スキル。俯瞰図を外部から視覚可能。存在値の消費が多いので注意。ただし、a-e'vが権限を所有しているためa-e'vからの継承の後使用可。》
ふむふ、…………えっ、何?コレ?
わからないスキルをいろいろ調べてみた。だがしかし‼一番意味のわからないスキルがさらにわからないようになって返ってきた。
……どういうことだろうか。というか、"a-"とか"a-e'v"って何⁉
『a-の眼』というスキルはどうやら今は使えないことはなんとかわかったのだが……。
仰々しい名前の実を食べたわりには少々気落ちしそうな鑑定結果だった。
まぁ、他のスキルはいいやつが多かったので嬉しいことには変わりはない。気にしたほうが負けなのだ‼後で使えるようになるかもしれないし‼
「それに、『風の耳』はダンジョン脱出に役立ちそうだし‼ラッキーだよね~」
結菜は思考をプラスに変換した。ポジティブになるとだんだん大丈夫な気もしてくる。
モンスターとでくわしても『風の耳』を使えば戦わなくてもすむ。
どこにモンスターがいるのかわかるし、周辺の消音ができるなら気づかれにくいだろうし。
そ·れ·に、自分の魔力は∞‼よってためらうことなくこのスキルを使うことができる。
これ、マジでいいかも……‼ダンジョン脱出も夢じゃないかも……‼他のスキルはどうかな?
もう一度、調べたステータス画面をよく見てみる。
「所有者か。……異空間形成可能。……収納。…………もしかして、アイテムボックスみたいなの作れるんじゃ……」
結菜はふっと息をはいた。
ステータス画面を閉じ、頭の中で―所有者―と念じてみる。漫画では頭の中でスキルを使うと念じてみたらスキルが使えると書いてあったので試してみようと思ったのだ。
ブォン
ステータス画面とはまた違った画面が現れる。
《異空間形成を行いますか?―Yes · NO》
もちろんYesだ‼すぐさま選択をする。こういう時に全く躊躇しないのが結菜であった。というかしたことがない。そのせいでたまに、後々後悔してしまうことも多々あるが……。
《承認を確認。異空間形成を開始します。………形成しました。収納が可能になりました。》
ヒャッハーである。結菜はダンジョンの床をゴロゴロ高速回転して転げ回った。
石でできた床に土埃がモワモワと舞う。…………煙たくないのだろうか?
セーフティゾーンいっぱいいっぱいを使って転げ回る結菜。
喜びの舞いである。結菜は人生初、自分がゲーマーであることに深く感謝したのであった。
ようやくおさまったはずの笑いがまたこみ上げてくる。
ダンジョンの中、一人で笑いながら床を転げ回る少女が一人。これまた異様な光景であった……。
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