伯爵令嬢は狙われている

旅行最終日の景色

遅い昼食になったが、リア達が作ったサンドウィッチやお菓子が並べられ、ピクニックのようなランチをする事とした。
リアの希望で使用人達も一緒に食べる事となった。
「皆に、クライスの好きなものを聞きました。また今度作りますね。」
クライスはハムサンドを食べながら、嬉しいよ、とリアの頭を撫でた。

クライスは皆がいるからと、これからの事を話し始めた。

「フィナール領のリアの生家を買い取り、今邸の工事をしているんだが邸が出来上がったら、ケインを筆頭にここにいる皆にもついて来てほしい。あまり多くは雇うつもりはないが、無理はさせないつもりだ。
皆、来てくれるか？」

クライスの言葉に、皆は声を揃えて、ついていきます。と返事した。

「リアとは結婚するから、これからもリアを大事にしてくれ。」

「もちろんです。」

使用人達皆は、リアがクライスの妻になる事に嬉しそうに返事した。


夜は部屋でリアは昼のピクニックのが楽しかったと、話していた。
クライスはリアを連れて、部屋のバルコニーへ連れて出た。
バルコニーから見える景色には、来る時に通った街道の灯りが美しく光り、とても綺麗に映った。

「凄く綺麗だわ。もっと早く見たかったわ。」

クライスはリアの後ろからバルコニーに手をつけ、景色を見ていた。

「リアが可愛くて、景色の事は忘れてたな。」

(もっと早く、見せるつもりだったんだけどな、すっかり忘れてたな。)

クライスはリアとの温泉が楽しく、リアに夢中だった為、景色の事はすっかり忘れていのだった。

そうして、旅行の夜は更け、翌日には王都へと帰ったのであった。