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魔女
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「さっさと身体を返しなさい!!どうしてくれるのよ!」
レティシアはまたティナを殴り掛かろうと杖を息づかい荒く振りかざした。
俺はレティシアの両腕を掴み止めた。
「止めろ!ティナを殴るんじゃない!」
「シグルド…っ!」
レティシアの両腕を緩めると、レティシアは胸を押し付けるように抱き付いてきた。
「あなたに相応しいのは私だけよ…っ」
これは、レティシアが俺に好意があると思っていいのだろうか。
ショーンを始末して後はゆっくりティナとレティシアを探そうと思っていたら、レティシアはおかしいし、何がしたいのかわからん。
しかも、寿命がもうないのに魔法を使っていたせいか、絶対寿命が縮まっていると思う。
「ちょっと!胸を強調させてシグルドに抱きつかないで下さい!私の身体ですよ!?いやらしいですよ!シグルドも離れて下さいよ!」
ティナは横からガクガクと俺の腕を揺さぶっている。
ティナの身体だろうと思われるレティシアに抱きつかれ、レティシアの身体のティナが横にいる。
もう余計にわけがわからん。
「近づくな!小娘ごときが不死王様に相応しいわけがないでしょ!?」
「「…!?」」
レティシアはティナを突き飛ばし、そう言った。
確かに不死王…と。
「どういうことだ!?不死王を知っているのか!?」
レティシアの腕を掴み、そう言うとレティシアは顔だけ振り向き睨むように見ていた。
「知っているわ…不死王様に相応しいのは私だったのに、あろうことかただの村娘と子供を作ったのよ!私が人間だからダメだと思ったのに違ったのよ!」
レティシアは俺の手を振り払い、不死王が好きだったというように怒りを露にして話し出した。
「…お前…誰だ?本当に聖女か?」
レティシアは息を吸い込んで、呼吸を整え、キリッとこちらを向いて話した。
「私は魔女ベロニカよ。レティシアと身体を入れ替えたのよ」
レティシアはまたティナを殴り掛かろうと杖を息づかい荒く振りかざした。
俺はレティシアの両腕を掴み止めた。
「止めろ!ティナを殴るんじゃない!」
「シグルド…っ!」
レティシアの両腕を緩めると、レティシアは胸を押し付けるように抱き付いてきた。
「あなたに相応しいのは私だけよ…っ」
これは、レティシアが俺に好意があると思っていいのだろうか。
ショーンを始末して後はゆっくりティナとレティシアを探そうと思っていたら、レティシアはおかしいし、何がしたいのかわからん。
しかも、寿命がもうないのに魔法を使っていたせいか、絶対寿命が縮まっていると思う。
「ちょっと!胸を強調させてシグルドに抱きつかないで下さい!私の身体ですよ!?いやらしいですよ!シグルドも離れて下さいよ!」
ティナは横からガクガクと俺の腕を揺さぶっている。
ティナの身体だろうと思われるレティシアに抱きつかれ、レティシアの身体のティナが横にいる。
もう余計にわけがわからん。
「近づくな!小娘ごときが不死王様に相応しいわけがないでしょ!?」
「「…!?」」
レティシアはティナを突き飛ばし、そう言った。
確かに不死王…と。
「どういうことだ!?不死王を知っているのか!?」
レティシアの腕を掴み、そう言うとレティシアは顔だけ振り向き睨むように見ていた。
「知っているわ…不死王様に相応しいのは私だったのに、あろうことかただの村娘と子供を作ったのよ!私が人間だからダメだと思ったのに違ったのよ!」
レティシアは俺の手を振り払い、不死王が好きだったというように怒りを露にして話し出した。
「…お前…誰だ?本当に聖女か?」
レティシアは息を吸い込んで、呼吸を整え、キリッとこちらを向いて話した。
「私は魔女ベロニカよ。レティシアと身体を入れ替えたのよ」
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