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解凍
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床を突き破るようにあふれでたヴィルヘルムが凍らせた氷の塊を、俺の魔法で一気に壊した。
ティナが言っていた冷凍食品からヒントを得たやり方だ。
氷で固まらせて置けば死体の匂いはしないし、血が滴り落ちることもない。
荷台での運搬にもおかげで問題なかった。
城に進入するのも、バリィ公爵の直筆の入ったサインのある許可証を見せれば、荷台の中を確認されることはなかった。
階下を掌握し、宴の下に氷付けの死体を天井に設置すれば、宴の部屋の床を壊すだけで氷付けの死体は溢れる。
勿論、天井に氷付けの死体を設置するのに、土台もヴィルヘルムの氷で作った。
ヴィルヘルムの魔法はかなり便利だ。
ヴィルヘルムと氷を壊したり、解凍すると死体が剥き出しになり、それを操り始めた。
この日までにヴィルヘルムと何度かネクロマンサーの力の使い方を練習したが、苦労することなく死体を一気に何人も操ることが出来た。
元々魔法が使えていたからか、もしくは、やはり不死王の息子だからか…。
そして、ネクロマンサーの力を顕現するように一斉に死体達に命令を下すように宴にいた高官どもを襲い始めた。
「ショーンはどこだ!?」
周りを見渡すが、一気に氷を壊し、解凍した為か宴の部屋は霧のように白くモヤがかかってしまっていた。
白い霧のような冷気からうっすら見える上座のソファーには誰もいない。
そこで、女の悲鳴が聞こえた。
間違えるわけない。ティナだ!
「キャアァーー!?離してー!!」
悲鳴の方に反射的に見ると、出入り口にショーンに捕まっている、嫌がるティナを見つけた。
その姿を見ると、一気に血が吹き出すかのごとく身中がざわつきティナとショーンの元へ、飛び出した。
ティナが言っていた冷凍食品からヒントを得たやり方だ。
氷で固まらせて置けば死体の匂いはしないし、血が滴り落ちることもない。
荷台での運搬にもおかげで問題なかった。
城に進入するのも、バリィ公爵の直筆の入ったサインのある許可証を見せれば、荷台の中を確認されることはなかった。
階下を掌握し、宴の下に氷付けの死体を天井に設置すれば、宴の部屋の床を壊すだけで氷付けの死体は溢れる。
勿論、天井に氷付けの死体を設置するのに、土台もヴィルヘルムの氷で作った。
ヴィルヘルムの魔法はかなり便利だ。
ヴィルヘルムと氷を壊したり、解凍すると死体が剥き出しになり、それを操り始めた。
この日までにヴィルヘルムと何度かネクロマンサーの力の使い方を練習したが、苦労することなく死体を一気に何人も操ることが出来た。
元々魔法が使えていたからか、もしくは、やはり不死王の息子だからか…。
そして、ネクロマンサーの力を顕現するように一斉に死体達に命令を下すように宴にいた高官どもを襲い始めた。
「ショーンはどこだ!?」
周りを見渡すが、一気に氷を壊し、解凍した為か宴の部屋は霧のように白くモヤがかかってしまっていた。
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そこで、女の悲鳴が聞こえた。
間違えるわけない。ティナだ!
「キャアァーー!?離してー!!」
悲鳴の方に反射的に見ると、出入り口にショーンに捕まっている、嫌がるティナを見つけた。
その姿を見ると、一気に血が吹き出すかのごとく身中がざわつきティナとショーンの元へ、飛び出した。
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