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第二章 囚われ編

呪いの犯人

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日が沈み、目が覚めるとベッドの上。
そして、おそるおそる横を見ると、やはりアーサー様が隣で寝ている。
日によっては、肘をついて見ている時もある。

アーサー様が寝ているベッドに入りたくなくて、いつもソファーで眠るのに、アーサー様は仕事が終わると、律儀に私の部屋にやって来て、私をベッドに寝かせている。そして嫌で堪らず、いつものように急いでベッドから脱出するが、アーサー様も逃げられるのがわかっているのか、起きている時はすかさず私を捕まえる。
日中は、私でさえ白ちゃんも見えないから、アーサー様にも対抗出来ない。
でも、夜はアーサー様が迫ると、白ちゃんが突撃し、アーサー様は悪寒に驚き、意外と助かっている。

でも、今はお疲れなのかよく寝ているから、起こさないように静かにベッドから出た。
一緒の部屋は嫌だが、起きているより静かに寝ていてくれた方がまだマシだった。

でも仮眠のようだから、いつまでも寝てくれない。

「ずっと起きなければいいのにね…」

白ちゃんもブンブンと頷く。

「白ちゃんもそう思う?ふふっ…」

白ちゃんの仕草が可愛くて、思わず笑みを溢す。この子がいてくれるだけで、救われる気持ちになる。

「…リーファ、笑ってくれたのか?」

後ろから声がしアーサー様が起きてしまっていた。

「アーサー様にではありません」
「この部屋には、二人しかいないじゃないか」

白ちゃんのことをいうと、魔法使いでも呼んで消されそうな気がする。
見えてないのだから、このまま言えない。

「…旦那様のことを思い出していただけです」
「ガイウスのことは禁止だと言ったはずだぞ!」

部屋中に逃げても、また怖い顔になり迫ってくる。

「止めて下さい!」

部屋のものを手当たり次第投げながら逃げ回り、壁に追い詰められると、無理矢理唇を塞がれた。

旦那様にだって、こんな事された事ない。
嫌で堪らずにアーサー様の唇を噛んでしまう。白ちゃんも突撃する。

「…っつ!?」

アーサー様は、唇を押さえながら離れた。
悪寒のせいだろうか。

「何て事を…!?旦那様にだってこんな事をされたことないのに…!」

自分の唇をごしごしと腕で擦っていた。
嫌だ、と思うと、何て自分は非力なのかと涙がでる。

「…された事がない?」
「旦那様はこんな…無理矢理するような、いやらしい方ではありません!」
「…まさか…まだ夫婦ではないのか?」

アーサー様の驚いた顔にしまったと思った。アーサー様は血のついた唇を抑えるように拭きながら笑っていた。

「これはいい。これなら、本当の意味での初夜になるな」
「…初夜?」
「数日後の結婚式の初夜だ。その日にリーファに来てもらう」
「何を言っているのですか!?初夜は結婚相手と過ごすものですよ!」
「あんな女は知らん。結婚相手に選んだのも、適当だが…まぁ、リーファを結果的に愛妾として手に入ることができたから、多少の褒美のようなものだ」
「褒美…?」
「…呪いの茶を作ったのはあの女だ」

衝撃の事実が判明した。
その言葉に、呆然としてしまっていた。









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