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第三章

186話目

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私の知っているステージと違う!!

マ「わし……どこじゃ?」

8人で同時プレイしているので画面の中がごちゃごちゃしている。
マッヘンさんはすでに見失ったみたい。

倉「爺さんはゴリラだろ」

あぁ、今腕広げて回転しているやつか。

マ「ゴリ……ゴリラってどれじゃ?」

ゴリラが通じない? あっちの世界で似たやつってなんだ?

菅「ほら、そこの腕ぶん回してるやつだよ……あ、死んだ」

見かねた菅井さんが教えてあげるが、教えたと同時に誰かが投げたアイテムに当たって吹っ飛んだ。

マ「わし死んだ!?」

……あれは戻ってこれないやつ。
ダメージが蓄積されてたマッヘンさんはお空の星になりました。

相「ほら、復活しましたよ」

マ「わし、復活した!? ……なんか光ってるの、透……これ強いんか?」

なぁなぁとマッヘンさんは隣に座る倉敷さんの袖を引っ張った。
倉敷さんは誰かと戦っているようだ、どれが倉敷さんか分からないけど。

倉「ジジイ袖引っ張んな!!」

マ「透が冷たい!!」

倉「気色悪い声出すな」

マッヘンさんに気を取られ、隙だらけと判断した高梨さんが倉敷さんに攻撃を仕掛けたようだ。

高「くらえっ!!」

倉「おい!!」

倉敷さんと高梨さんが戦ってたのか。 

そんなやり取りをしていたらタイムアップになった。
あんなにマッヘンさんから邪魔されたのにもかかわらず、1位は倉敷さんだった。 
2位は高梨さん、3位は灯里だ。 ……意外と灯里が上手かった。
わちゃわちゃ揉めてるさなか、静かに200%オーバーのキャラを狙い撃ちしてた。 逆に、最下位はマッヘンさん、……まあ、最下位は……そなるよね。
アイテムに当たって死ぬは、飛ぶ練習してステージから落下するは、戦いに巻き込まれて吹っ飛ぶは、ゴーカートのキャラクターに当たってお手玉されて、ダメージが蓄積したら誰かしらに吹っ飛ばされてたもんね。

何回かゲームを繰り返し慣れてきたところで勝ち抜き戦をやる事になった。

今8人居るので4人づつプレイし、それぞれのグループで2人勝ち抜き、決勝は勝ち抜きの4人の対決。 一番うまい人を決める。
逆に負けた人たち4人でもプレイするが、こっちは純粋に楽しむだけ。 だって最下位は不慣れなマッヘンさんだろうし……。
こっちはある程度操作がヘタな人たちなので技が当たりやすくなる。 ほとんど避けられるよりも技が決まった方が楽しいよね、という配慮だ。

1つ目のグループは倉敷さん、灯里、長谷川さん、相良さん。 
2つ目のグループは菅井さん、高梨さん、私、マッヘンさんだ。

1つ目のグループがゲームしている間に喉が渇いたのでアイテムボックスから飲み物を出した。
喉が渇いたのが私だけじゃなかったみたいで、他の人も飲み物を出してる、なんだか小腹も空いてきたな……。

「ポテト食べる人―」

そう聞くとみんな一斉に手を挙げた。
……対戦中の人は対戦に集中してください。

アイテムボックスからポテトとナゲットとハンバーガーを取り出しテーブルの上に置いていった。

「テーブルの上に置いておくので自由に取って食べてねー、ゴミはここに袋置いておくんでこっちに入れてね、アイテムボックスもここに置いておくよ、こっちにはアイスとシェイク入れておくね」

「「「「「「「了解」」」」」」」

45Lのゴミ袋をテーブルの脇に広げておく。
回収したごみはスライム行きだ。 ……スライムって便利で良いね。
そう思いながらクッションの上に座り、ポテトを食べながら戦いを鑑賞した。


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