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第三章
179話目
しおりを挟む「桜、高梨さんが探してたよ?」
その日の夜は灯里が廃村にやってきた。
「高梨さんが?」
「うん、ほら翻訳の件」
「あ!! 忘れてた!!」
「……やっぱり」
「灯里ごめん!!」
「いいよいいよ、それよりどうする? 廃村に来てもらうよう連絡する?」
「ううん、私もギルドに一回行こうと思ってたから会いに行くよ」
「ギルドに? 何か用字?」
「うん、フルーツ採取の依頼ほったらかしてたから継続申請兼回収に行こうと思って」
「あぁ……結構溜まってたよ、桜覚悟しておいた方が良いかも」
「え……そんなに?!」
処理大変かも。 ……また孤児院にお手伝い頼みに行こうかな?
ネーアの街にて
「長谷川さん、相良さん戻ってもらってもいいですよ?」
長谷川さん達にネーアの街に行ってきますと告げると二人がなぜかついてきた。
「桜を一人にする方が不安だから気にすんな」
「私も気にしないでください」
なんだかお使いも出来ない子ども扱いされてるみたいでもやっとした。
でも戻る気もなさそうなので気にせず用事を済ませることにした。
まずは冒険者ギルド。
転移門は相良さんのお店のを使用した。
私の家のを使おうかとも思ったのだが、二人も付いてくるとなったので相良さんのお店のにした。
時刻はお昼、冒険者達は各々依頼に出ており冒険者ギルドは空いている。
二人に待っててもらいカウンターまで行くと受付の女性に話しかけた。
「お待たせしました。 本日はどのようなご用件でしょう?」
「すみません、依頼の確認をしに来たのですが」
「かしこまりました。 冒険者カードをお預かりします」
「お願いします」
冒険者カードを渡してしばらく待った。
「お待たせしました。 本日はAランクのオーガツリー1kg、Bランクのミミ―の実1kg、Eランクのレガージュの実10kg、Fランクのサマーベリー6kg、オータムベリー12kg、ブブの実15kg、レモナの実20kg、リウの実13kg……が用意できました。 依頼は継続なさいますか?」
桁がちょっと違う!? めっちゃ多い!!
「はい! お願いします」
カウンターにはカゴに入った果物が次々に置かれた。
同じように次から次へアイテムボックスに収納し、代わりに先払い用の依頼料を前回よりも増額して置いた。
預けてあるお金から支払う旨サインをしカウンターを後にした。
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