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第三章

124話目

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商業ギルド

「無事でしたか」

「おかげさまで」

「良かったわ」

先日の領主との結果を報告に来た。 

翌日にアポを取ったが時間が取れないということで数日かかってしまった。

「アドバイスありがとうございます」

「ということはカタログギフトとワインのことは言ったんですか?」

「いえ……カタログギフトのことでお互い頭がいっぱいになってしまってワインのことは話せませんでした」

「そうですか。 ならそちらはまだ準備期間がありますね」

「準備期間?」

「果物やその他もろもろの手配よ」

「ああ、なるほど」

そっちの手配のこと全然考えてなかった。 どの商会に依頼が入っても材料が必要になるもんね。 高騰しちゃうもんね。

「それで、カタログギフトの件はなんと?」

「街で使用禁止とだけ」

「それだけ? お咎めなし?」

「無しでした。 幸い死者も居ないからと……あ、カタログギフト10冊で手打ちと言われました。 それと逆に褒美まで頂きました」

「「褒美?」」

「はい。 あ……それで円の使用許可貰っちゃいました。 この領だけですけど……先走ってすみません」

「貰えましたか。 まあいいでしょう、ありがとうございます。 なら商品を決めましょうか? 流石に全部は厳しいですし」

「私は化粧水や乳液なんかの美容関連が欲しいわ」

久しぶりにあちらの物を使用したら使用感が全然違ったらしい。 お高い旅館だもんね、いいもの揃ってたもんね。 あの充実っぷり凄いよね。 美容マスクまであったもの。

「分かりました、いいですよ」

「待ってください。 品数からしてそんな高級品出したら誰も手が出せずに置き場の無駄になってしまいます。 春子は直接桜さんから購入して下さい」

「そうね……そうね」

オーフェンさんの言葉で首を傾げたが、そうだ金貨1枚で100円だもんね。 春子さんが欲しい美容関連は一つでも最低数千円だ。 買えないね。

「なら手始めに駄菓子にしてみますか? それなら数十円から買えますもん」

「桜さんこっちにしたら数千円のお菓子よ……高いわよ」

そうだった。駄菓子一個で数千円……たしかに高いわ。

「まずはこちらにも慣れ親しんだ人が多いペットボトル飲料やカップ麺やお酒から始めてみますか」

「そうですね」

オーフェンさんの提案に頷いた。

そのあとは春子さんからの要望で先ほど言っていた美容関連の物を取り寄せ春子さんに販売した。

ちなみにお支払いはオーフェンさんがしてくれた。

ごちそうさまですと言って商業ギルドを後にした。


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