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第二章

104話目 ブレス

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何?!

「桜さん空を見て!!」

灯里とシリウスさんのやり取りを見守ってると耳元から相良さんの声が聞こえた。

「へ?!」

振り返り森の上空を見上げる。

ドンッ!!!!

朝焼けの空に花火が上がった。

「花火の方向に向かって防御魔法!!」

「へっ?! 光盾ライトシールド!!」

言われるがまま防御魔法を張る。

「相良さん?! 何ですか?! 魔法撃ったんですか?!」

「下級地竜がブレスを放った。 そっちに衝撃行くよ」

「はっ?! 地龍?!」

相良さんの話の途中にゴゴゴゴゴゴゴと言う地鳴りが聞こえた。

その音は徐々に大きくなる。

メキメキという木々がへし折れる音が聞こえる。

押し寄せた魔獣の悲鳴も聞こえた。

ここじゃダメじゃん!! 森の方に行かないと私の前にいる人たちカバー出来ない!!

防御魔法を一旦解除し、

「春子さん!! 地竜のブレスきます!! 皆を私より後ろに移動させて下さい!!」

春子さんに声をかけ森の方に駆け出した。

森の方を見ていた春子さんは私の声を聞き、地竜?! と驚いた後、急いで私を担ぎ森の方へ駆け出した。

「うえっ?!」

「貴女が走るより私が走った方が早いわ。 魔獣もどうするつもりだったの!!」

「あ……ありがとうございます」

地龍と言う言葉で他の魔獣の事頭から抜けてた。

森とネーアの街の間ではまだ撤退作業中だ。

キラーアントの巣からは絶えずキラーアントが出続けている。

私を運びながら春子さんが邪魔だと言わんばかりに巣の入り口を氷で塞いだ。

運びながらも森を破壊する音は近付いて来る。

風刃ウィングブレード!!」

目の前に立ちはだかる魔獣達を葬り戦線の最前線に来た。

森からは土煙が上がっている。

光盾ライトシールド!!!!!!」

音が大きくなり耳が痛くなる。

ブレスと私を遮る木々が倒され目の前に光が迫る。

気合を入れ防御魔法にこれでもかと魔力を注ぎ防御魔法を広げる。

接触。

途端に凄まじい衝撃音が辺りに響いた。
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