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第二章
91話目 目撃情報
しおりを挟む桜達が王都到着前日
森の中は静かだった。
今日は先日発見されたゴブリンの集落を殲滅するため出された緊急依頼の最中だ。
フォレストウルフ達の群れは別の冒険者チームが討伐に向かっている。
厄介なことに見つかった集落は地下に出来た集落から溢れたやつらだってことだ。
最低ランクがCで数十パーティー、計百人越えの人数が参加している。
先日発見されてからどれくらい増えてるのか分からない。
活動期になるまでに仕留めないとやばい。
近くの村の人達は領主の軍によってネーエの街に避難誘導済み。
後は冒険者達で集落を殲滅するのみ。
今回臨時でパーティーを組んだBランクのエクトルに肩を叩かれる。
「涼こっちは準備出来た。 そっちの状況はどうだ?」
「入口に変化はなし。 確か先発隊は……」
「シリウスさん達のパーティーとマルシリオ達とテルシュ達……他にBランクのパーティーが5つだ」
橋沼さんを投げた奴かぁ……。 実力はあるからな。
俺達は洞窟から逃げ出したゴブリンの退治。
残ったBランクの冒険者で撃ち漏らしが無いように囲うようにして罠を設置し誘導しながら戦う。
Cランクの冒険者は弱りきったゴブリンにトドメを刺す。
「始まったみたいだな」
話している間に洞窟から戦闘する音が聞こえた。
「こっちも頑張らないとな」
「おう」
商業ギルド
「ゴブリンですか……」
「ゴブリン……されどゴブリンよ」
春子に嗜められた。
正直厄介なだけで旨味がない。
スタンピートが起こった際、冒険者ギルドにだけ金銭負担が生じないよう各ギルドで積み立てを行いそれに伴い優先的に素材の供給を受ける。
退治されないと困るのはこっちも同じなのでそれ自体は別に良い。
ただ……
「ゴブリンですか……」
「フォレストウルフ達も居たじゃない。 ゴブリンで済んで良かったと思うべきよ。 今回の規模聞いてないの?」
「いや……そうなんですが……そうなんですがね」
最初ガドラスから一報を受けた時は肝が冷えた。
今まで暮らしてきた中で聞いたことがない規模だからだ。
次に聞いた時にその魔獣がゴブリンと聞いて微妙な気持ちになった。
素材として売れない上に取れる魔石は小さいのだ。
安全には変えられないが払い損という気になってしまうのも無理はない魔獣だ。
「ゴブリンですか……」
「しつこいわよ」
これがフラグになるとは思っていないオーフェンだった。
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