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第二章
67話目 騙し討ち2
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「失礼する」
「来たわよ」
オーフェンさんと春子さんだ。
オーフェンさんはジャケットを着込み春子さんはブラウスにマーメイドスカートといったいつもよりラフな格好だ。
私と高梨さんも居たことで少し面食らったようだ。
「それで? 明日も空けろとはどういうことですか?」
「貴方達も呼ばれたの?」
「ちゃんと着替えは持ってきましたか?」
「あぁ…? 持ってきたが……」
「ではお姫様を迎えに行ってきますね。涼、桜さん後は任せてもいいですか?」
「「大丈夫」です」
私たちが返事をしたのを確認し入り口から出た相良さんは瞬きする間に姿を消した。
「一体どういう事だ?」
春子さんは腕組みし流れを把握しようとしているみたいだった。
「桜ーーーー!!」
数分して扉を開け飛び込んできたのは灯里だ。
ぎゅーっと抱きついてきた。
「大丈夫? 怪我治ってる? 痛みは? 大丈夫?」
「大丈夫大丈夫! 心配かけてごめんね」
「私のせいだもん! 私がちゃんと抑えられれば良かっ……っ」
涙をポロポロ零す灯里によしよしと頭を撫でた。
「大丈夫。アレより相良さんの特訓の方が怖いから!」
「そうだそうだ」
和ませようと言った私の発言に高梨さんが乗った。
プフッ……っと笑い声がした。
振り返ったら春子さんが笑って相良さんを腕で小突いてた。
オーフェンさんはだから魔道具をきちんと揃えておけと言ってたんだ。と苦笑しながらぶつぶつ言っていた。
相良さんは笑顔を張り付けていた。
「さて、行きますか」
ここでぐだぐだするよりもあっちで羽を伸ばそう。
みんなの前にカタログギフトを出した。
「なんだ? これは」
オーフェンさんは初めて見たようで一つ受け取りパラパラページを捲った。
高梨さんはニヤニヤしてる。
灯里もあ……と小声で呟いた。気付いたようだ。
春子さんも手に取りパラパラページを捲った。
「貸してください」
相良さんがオーフェンさんからカタログギフトを受け取る。
打ち合わせ通り相良さんは日付を入力しオーフェンさんと春子さんの名前を入力した。
高梨さんも一冊手に取り高梨さんと相良さんの名前を入力した。
私は春子さんからカタログギフトを受け取り私と灯里の名前を入力した。
まずは私と灯里が先に行き、続いてオーフェンさんと春子さん、最後に高梨さんと相良さんがはいボタンを押した。
「ようこそお越し下さいました。ご予約頂きました橋沼様と本宮様ですね。7階の711号室になります。こちらがカードキーとなります。専用のラウンジには暗証番号が必要となります。こちらが番号となります。お食事は夕食、朝食共に2階の大広間となります。時間になりましたらお部屋にあるお食事券をお持ちになりお越し頂きますよう宜しくお願いいたします」
そう言って鍵を受け取りフロントから少し離れ他の人たちを待った。
続いて現れたのはオーフェンさんと春子さん。最後に相良さんと高梨さんが来た。
私の目から見たら他の四人は突然現れた。なのにフロントの女性は動揺した様子が見られなかった。
これは私達があっちから来たからそう見えただけでこちらの人からしたら並んでたと錯覚させられてたのかな? そこら辺魔法でなんとかなってるのか? 確かなことはフロントの人が普通に受付してたってこと。
オーフェンさんと春子さんは固まってたので私がサポートして鍵を受け取った。
「来たわよ」
オーフェンさんと春子さんだ。
オーフェンさんはジャケットを着込み春子さんはブラウスにマーメイドスカートといったいつもよりラフな格好だ。
私と高梨さんも居たことで少し面食らったようだ。
「それで? 明日も空けろとはどういうことですか?」
「貴方達も呼ばれたの?」
「ちゃんと着替えは持ってきましたか?」
「あぁ…? 持ってきたが……」
「ではお姫様を迎えに行ってきますね。涼、桜さん後は任せてもいいですか?」
「「大丈夫」です」
私たちが返事をしたのを確認し入り口から出た相良さんは瞬きする間に姿を消した。
「一体どういう事だ?」
春子さんは腕組みし流れを把握しようとしているみたいだった。
「桜ーーーー!!」
数分して扉を開け飛び込んできたのは灯里だ。
ぎゅーっと抱きついてきた。
「大丈夫? 怪我治ってる? 痛みは? 大丈夫?」
「大丈夫大丈夫! 心配かけてごめんね」
「私のせいだもん! 私がちゃんと抑えられれば良かっ……っ」
涙をポロポロ零す灯里によしよしと頭を撫でた。
「大丈夫。アレより相良さんの特訓の方が怖いから!」
「そうだそうだ」
和ませようと言った私の発言に高梨さんが乗った。
プフッ……っと笑い声がした。
振り返ったら春子さんが笑って相良さんを腕で小突いてた。
オーフェンさんはだから魔道具をきちんと揃えておけと言ってたんだ。と苦笑しながらぶつぶつ言っていた。
相良さんは笑顔を張り付けていた。
「さて、行きますか」
ここでぐだぐだするよりもあっちで羽を伸ばそう。
みんなの前にカタログギフトを出した。
「なんだ? これは」
オーフェンさんは初めて見たようで一つ受け取りパラパラページを捲った。
高梨さんはニヤニヤしてる。
灯里もあ……と小声で呟いた。気付いたようだ。
春子さんも手に取りパラパラページを捲った。
「貸してください」
相良さんがオーフェンさんからカタログギフトを受け取る。
打ち合わせ通り相良さんは日付を入力しオーフェンさんと春子さんの名前を入力した。
高梨さんも一冊手に取り高梨さんと相良さんの名前を入力した。
私は春子さんからカタログギフトを受け取り私と灯里の名前を入力した。
まずは私と灯里が先に行き、続いてオーフェンさんと春子さん、最後に高梨さんと相良さんがはいボタンを押した。
「ようこそお越し下さいました。ご予約頂きました橋沼様と本宮様ですね。7階の711号室になります。こちらがカードキーとなります。専用のラウンジには暗証番号が必要となります。こちらが番号となります。お食事は夕食、朝食共に2階の大広間となります。時間になりましたらお部屋にあるお食事券をお持ちになりお越し頂きますよう宜しくお願いいたします」
そう言って鍵を受け取りフロントから少し離れ他の人たちを待った。
続いて現れたのはオーフェンさんと春子さん。最後に相良さんと高梨さんが来た。
私の目から見たら他の四人は突然現れた。なのにフロントの女性は動揺した様子が見られなかった。
これは私達があっちから来たからそう見えただけでこちらの人からしたら並んでたと錯覚させられてたのかな? そこら辺魔法でなんとかなってるのか? 確かなことはフロントの人が普通に受付してたってこと。
オーフェンさんと春子さんは固まってたので私がサポートして鍵を受け取った。
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