93 / 97
連載
126 記憶のないあなたがやらかしたこと
しおりを挟む
「……春樹?」
木々の緑がやけに目に優しいなと感じつつ、聖は不思議そうに、目をぱちぱちと瞬かせる。
そして、目の前で春樹が、驚きから呆れ、困惑へと変化し、最後に心配げな表情を浮かべるのをぼんやりと見ていた。
「どうした? もしかしてどっか怪我でもしたのか? やっぱ神殿にボス的な魔物とか……」
「別に怪我なんてしてないけど……え、神殿?」
聖はきょとんと、春樹を見る。そして、春樹はその反応に、首を傾げる。
「神殿があるからそっちに行くって……あ」
そこで春樹は、はっと気づいた。
「そっか、記憶がないのか!」
「え? 記憶?」
聖は思わず訝しげな声を上げる。
そもそも聖には今、自分が何をしているのかが何故か理解できていなかった。そのため説明を求めるように春樹を見る
「どこまで覚えてる? 友康のチュートリアルでキノコダンジョンに来てるのは覚えてるか?」
「それはもちろんだけ……ど……」
そこまで言って、聖は戸惑ったように言葉を止める。
(そうだ、キノコダンジョンに来てるんだった。それで、どうしたんだっけ……キノコ採りしながら最下層まできて、そして――)
記憶を辿って、そして聖は顔を上げた。
「そうだ、何か木に『まな板あります』って書いてあった! ……? それでどうしたんだっけ……?」
何故かそこから先の記憶がなく、気付けば今だった。
あれ? と首を傾げていると、春樹が納得したように頷いた。
「聖、今はその翌日の朝だ」
「え?」
「お前は『神隠し』にあってた」
「……は?」
ぽかんと口を開けて春樹を見る。どう見ても冗談を言っているようには見えない。
「…………え?」
「びっくりするよな、記憶ないもんな。そのない記憶もないだろうから意味不明だよな」
うんうん、と訳知り顔で頷く春樹。
「神隠し期間に何があったのか、わかる範囲で説明するな」
「え、あ、うん」
そんな春樹の話す内容は、やけに詳しかった。
記憶のない聖はそれを、何処か他人事のような気分で聞いていたが、説明が進むごとに徐々にその口元が引きつっていく。
そして最後には、何故か、納得したくない何かを押し付けられたような、精神的ダメージを負ったような、謎の気持ちを聖は抱いてしまった。
「――と、まあそんな通信があって、翌朝ここにいた聖を見つけたってわけだ」
「……何やってんの僕……」
否定したい気持ちで確認したステータスやアイテムボックスには、残念ながら証拠がたっぷりとあった。言い訳はできない。
「なんで僕、こんな目にあってんの?」
「いや、それより聖」
だが聖が頭を抱えていると、春樹が真面目な表情で訴えてきた。
「前触れなく一方的にこれらの情報を流された俺の心情を労われ」
「……えー……」
確かに、こんな情報を一方的に流された春樹の心的負担は計り知れないだろう。それは聖も理解できる。
だがしかしだ。
聖にその記憶はない。
「なんかごめん?」
よって軽い謝罪となった。
そもそも聖も別に悪くない。
状況説明のために送ってきただろうことは、春樹も理解している。ただ記憶のない聖と同様、言いたいことを言ってすっきりしたかっただけである。
なのでひらりと手を振って、春樹は笑った。
「で、それが欲しかったまな板だろ?」
「え?」
春樹の目線を辿って、聖はようやく己が持っているものに気が付いた。あまりにも軽く、気にも留めていなかったが、確かにどう見てもまな板。
聖のテンションが一気に上がる。
「ホントだ! まな板だ!」
「……気付けよ」
呆れたような春樹の声は右から左へと、見事にスルー。そんな聖にため息をついて、春樹は言う。
「それ一応見てみたんだが、説明の一部が隠れてる。見れるか?」
「え?」
言われ、確認してみる。
【主夫のまな板】
すべてのものを優しく受け止め▲
「…………ああ、これ」
名前についてはいろいろと思うことはあったが、そこは無視することに決めた聖は春樹の言うマークを見て、何となくクリックしてみた。
「あ、開いたよ」
「……お、見れた」
結果はこうだ。
【主夫のまな板】
すべてのものを優しく受け止め、汚れも傷もつかず、いつでも綺麗新品。
聖が神木から切りだし、丹精込めて作り上げた聖なるまな板は、伝説になるほどの要素を秘めている……かもしれない。
「何やってんの僕!?」
さすがに叫んだ。というか叫ぶしかなかった。いくら記憶がない間のこととはいえ、間違いなく聖自身がやったことだ。だがいくらなんでもこれはない。
「ホントに僕、何処で何やってんの!? ていうか作ったの僕!?」
「ああ、すごいな」
「良く作れたよね僕……ってそうじゃなくて!?」
「頭を抱えたくなる気持ちもわかるけどな、問題はまだ他にあるからな?」
次々と記憶のない間の己のやらかしたことを突きつけられて混乱している聖とは違い、だいぶ冷静な春樹は頷きながらも苦笑いを浮かべる。
聖がいったいどうやってというか、作ったのかよ! とは確かに言いたい。だが春樹は、それよりも素材が気なって仕方がない。
神木。
どう考えても、そこら辺に気軽にぽんぽん生えているような木ではないだろう。というか、神殿にはいったい『だれ』がいたというのか。
(いや、それはなんかもう、簡単に思いつくような気がしなくもないけどな)
間違いなく『それなりの』何かがいたのだろうきっと。
だが、春樹はそれを聖に告げるつもりはない。
聖を見た限り特に害がないというのもあるが、何よりも聖自信が気にしていないからだ。
「……ま、それもあるあるのテンプレだしな」
つまりはそういうことだった。
「何言ってんの春樹?」
「気にするな。それより、そろそろ戻るぞ」
「あ、うん」
何かを誤魔化されたような気がした聖だが、すぐにまあいいかと春樹の後を行く。
「ちょうど今、ルーカスが朝飯の用意してる。聖も食べるだろ? ていうか、腹減ってるだろ?」
「……」
聖は何となくお腹に手を当てる。
最後に食べた記憶は、昨日の少しだけ早めの昼食。となると、記憶はないが空腹のはずだった。しかし。
「なんか……」
聖は何ともいえない表情を浮かべたまま、ぽつりと春樹に告げた。
「お腹いっぱい」
「は?」
謎が増えた。
■ ■ ■
書籍3巻発売中です!
よろしくお願いします!
木々の緑がやけに目に優しいなと感じつつ、聖は不思議そうに、目をぱちぱちと瞬かせる。
そして、目の前で春樹が、驚きから呆れ、困惑へと変化し、最後に心配げな表情を浮かべるのをぼんやりと見ていた。
「どうした? もしかしてどっか怪我でもしたのか? やっぱ神殿にボス的な魔物とか……」
「別に怪我なんてしてないけど……え、神殿?」
聖はきょとんと、春樹を見る。そして、春樹はその反応に、首を傾げる。
「神殿があるからそっちに行くって……あ」
そこで春樹は、はっと気づいた。
「そっか、記憶がないのか!」
「え? 記憶?」
聖は思わず訝しげな声を上げる。
そもそも聖には今、自分が何をしているのかが何故か理解できていなかった。そのため説明を求めるように春樹を見る
「どこまで覚えてる? 友康のチュートリアルでキノコダンジョンに来てるのは覚えてるか?」
「それはもちろんだけ……ど……」
そこまで言って、聖は戸惑ったように言葉を止める。
(そうだ、キノコダンジョンに来てるんだった。それで、どうしたんだっけ……キノコ採りしながら最下層まできて、そして――)
記憶を辿って、そして聖は顔を上げた。
「そうだ、何か木に『まな板あります』って書いてあった! ……? それでどうしたんだっけ……?」
何故かそこから先の記憶がなく、気付けば今だった。
あれ? と首を傾げていると、春樹が納得したように頷いた。
「聖、今はその翌日の朝だ」
「え?」
「お前は『神隠し』にあってた」
「……は?」
ぽかんと口を開けて春樹を見る。どう見ても冗談を言っているようには見えない。
「…………え?」
「びっくりするよな、記憶ないもんな。そのない記憶もないだろうから意味不明だよな」
うんうん、と訳知り顔で頷く春樹。
「神隠し期間に何があったのか、わかる範囲で説明するな」
「え、あ、うん」
そんな春樹の話す内容は、やけに詳しかった。
記憶のない聖はそれを、何処か他人事のような気分で聞いていたが、説明が進むごとに徐々にその口元が引きつっていく。
そして最後には、何故か、納得したくない何かを押し付けられたような、精神的ダメージを負ったような、謎の気持ちを聖は抱いてしまった。
「――と、まあそんな通信があって、翌朝ここにいた聖を見つけたってわけだ」
「……何やってんの僕……」
否定したい気持ちで確認したステータスやアイテムボックスには、残念ながら証拠がたっぷりとあった。言い訳はできない。
「なんで僕、こんな目にあってんの?」
「いや、それより聖」
だが聖が頭を抱えていると、春樹が真面目な表情で訴えてきた。
「前触れなく一方的にこれらの情報を流された俺の心情を労われ」
「……えー……」
確かに、こんな情報を一方的に流された春樹の心的負担は計り知れないだろう。それは聖も理解できる。
だがしかしだ。
聖にその記憶はない。
「なんかごめん?」
よって軽い謝罪となった。
そもそも聖も別に悪くない。
状況説明のために送ってきただろうことは、春樹も理解している。ただ記憶のない聖と同様、言いたいことを言ってすっきりしたかっただけである。
なのでひらりと手を振って、春樹は笑った。
「で、それが欲しかったまな板だろ?」
「え?」
春樹の目線を辿って、聖はようやく己が持っているものに気が付いた。あまりにも軽く、気にも留めていなかったが、確かにどう見てもまな板。
聖のテンションが一気に上がる。
「ホントだ! まな板だ!」
「……気付けよ」
呆れたような春樹の声は右から左へと、見事にスルー。そんな聖にため息をついて、春樹は言う。
「それ一応見てみたんだが、説明の一部が隠れてる。見れるか?」
「え?」
言われ、確認してみる。
【主夫のまな板】
すべてのものを優しく受け止め▲
「…………ああ、これ」
名前についてはいろいろと思うことはあったが、そこは無視することに決めた聖は春樹の言うマークを見て、何となくクリックしてみた。
「あ、開いたよ」
「……お、見れた」
結果はこうだ。
【主夫のまな板】
すべてのものを優しく受け止め、汚れも傷もつかず、いつでも綺麗新品。
聖が神木から切りだし、丹精込めて作り上げた聖なるまな板は、伝説になるほどの要素を秘めている……かもしれない。
「何やってんの僕!?」
さすがに叫んだ。というか叫ぶしかなかった。いくら記憶がない間のこととはいえ、間違いなく聖自身がやったことだ。だがいくらなんでもこれはない。
「ホントに僕、何処で何やってんの!? ていうか作ったの僕!?」
「ああ、すごいな」
「良く作れたよね僕……ってそうじゃなくて!?」
「頭を抱えたくなる気持ちもわかるけどな、問題はまだ他にあるからな?」
次々と記憶のない間の己のやらかしたことを突きつけられて混乱している聖とは違い、だいぶ冷静な春樹は頷きながらも苦笑いを浮かべる。
聖がいったいどうやってというか、作ったのかよ! とは確かに言いたい。だが春樹は、それよりも素材が気なって仕方がない。
神木。
どう考えても、そこら辺に気軽にぽんぽん生えているような木ではないだろう。というか、神殿にはいったい『だれ』がいたというのか。
(いや、それはなんかもう、簡単に思いつくような気がしなくもないけどな)
間違いなく『それなりの』何かがいたのだろうきっと。
だが、春樹はそれを聖に告げるつもりはない。
聖を見た限り特に害がないというのもあるが、何よりも聖自信が気にしていないからだ。
「……ま、それもあるあるのテンプレだしな」
つまりはそういうことだった。
「何言ってんの春樹?」
「気にするな。それより、そろそろ戻るぞ」
「あ、うん」
何かを誤魔化されたような気がした聖だが、すぐにまあいいかと春樹の後を行く。
「ちょうど今、ルーカスが朝飯の用意してる。聖も食べるだろ? ていうか、腹減ってるだろ?」
「……」
聖は何となくお腹に手を当てる。
最後に食べた記憶は、昨日の少しだけ早めの昼食。となると、記憶はないが空腹のはずだった。しかし。
「なんか……」
聖は何ともいえない表情を浮かべたまま、ぽつりと春樹に告げた。
「お腹いっぱい」
「は?」
謎が増えた。
■ ■ ■
書籍3巻発売中です!
よろしくお願いします!
101
お気に入りに追加
5,448
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
聖女の私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
重田いの
ファンタジー
聖女である私が追放されたらお父さんも一緒についてきちゃいました。
あのお、私はともかくお父さんがいなくなるのは国としてマズイと思うのですが……。
よくある聖女追放ものです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?
水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが…
私が平民だとどこで知ったのですか?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。