上 下
6 / 12

かわいいオトコ 宗像×遊佐 (※R18)

しおりを挟む
冬弥の熱い体が離れ、やっと解放された腰。


もう幾度、冬弥の精を胎に受けたかわからない。
遊佐が女性かΩなら既に孕んでいると思う。

乱れた呼吸を整えながら自分の後ろに腕を伸ばせば、内から溢れ出てくるものが指先を濡らした。
文字通り 散々使われていた後孔はぽっかりと開いたままで、白濁に塗れながら性懲りもなく誘っているように見える。

てらてらと光沢のある尻を、突き上げられていた体勢のまま突っ伏しているから、またしても復活した冬弥は そのまま再び突っ込んで好き放題揺さぶった。


「ひ、あッあッ、もうダメ、もういっぱい、だからぁ…」
「もうダメってわりには、俺のちんぽにまだまだ吸い付いて来るよ。」

やらしいね、そんなに赤ちゃん産みたいんだね、

優しい声で耳を侵されて、耳介を食まれ耳の穴まで舐め回されると、遊佐はもう何をされても文句が言えなくなる。

乱暴にも見える速いストロークで追い詰められる。
パンパン、と絶え間なく濡れた肉のぶつかる湿った音が響く。

突きながら冬弥の右手が遊佐のペニスにかかる。 
遊佐が嫌々と頭を振ると、艶のある黒髪が乱れて汗が散った。

遊佐のペニスは自分自身の放ったものや先走りで濡れていた。
それを、冬弥が扱き出すから、遊佐は小さく悲鳴を上げてしまう。

イヤだ、イく、イく、イってしまう、また…!

(……あ!!!!!)

深く、来る!!

ペニスを擦る手が速まる。

遊佐は冬弥の掌に放ちながら、また内にも熱い放出を受け止めた。

数回、ゆっくり挿抜を繰り返してから、内から冬弥が引き抜かれる。


(流石に、もう無理だ…)

今度はバタッと仰向けになってハァハァと荒い息をする。

やっと休める…。


そう油断していたら、何時の間にか冬弥の頭が股間に来ていてギョッとする。

「え、な、なに…」
「今日の響さん、可愛いから。」

そう言うが早いか、ぱくりと咥えられてしまう。

「い、イったから、」
「だからお掃除すんだろ。」
「…!!」

やや乱暴な口調が新鮮で、遊佐の心はぎゅん、と疼いた。

精に汚れたペニスの周りをねっとりと這い回る熱い舌。たまらない。
また感じてしまう。
冬弥にそれをされているというだけで、強過ぎる程の快感に、生理的な涙が流れた。

「勃たせちゃダメだろ。」

悪戯っぽく笑って、ちゅうっ、と遊佐の先端を吸う冬弥の唇。

残滓を吸い尽くされた。

「……っは…っ…、」


(冬弥の口に、喉に、中に、自分の精子が入っていく…。)

それに悦びを感じて身を震わせると、遊佐の意識は落ちた。






気を失った遊佐を寝かせて、涙と精と涎で汚れた顔を拭いてやる。

眠る遊佐の顔をまじまじと観察する。

起きている時は少し憎らしいくらいに完成された良い男である遊佐。
雄々しい美貌は、誰もが認める The・‪α‬ 然としている。
同世代の‪α‬なら少し気後れしそうなオーラすら感じるのではあるまいか。


でも。


「俺には、可愛いオトコだよ、響さん。」


普段は尊大ですらあるこの男が、必死に媚態を晒して自分に甘えてくる様を、冬弥は存外気に入っている。
おそらく、これまで付き合ってきたセフレ達とは一線を画すほどに。

遊佐は最初の約束を律儀に守ってくれていて決して口にはしないが、自分を誰よりも慕ってくれている事も、本当は特別な存在になりたいと望んでいる事も、察している。



けれど、





「ただ、俺、子供産んであげられそうにないからなあ…。」



抱かれた事の無いΩ。

‪α‬の望む未来を与えてやれないかもしれないΩ。


冬弥にはまだ、自分が誰かと番になる未来が上手く想像できない。







しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……

鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。 そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。 これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。 「俺はずっと、ミルのことが好きだった」 そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。 お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ! ※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています

【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます

夏ノ宮萄玄
BL
 オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。  ――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。  懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。  義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。

美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした

亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。 カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。 (悪役モブ♀が出てきます) (他サイトに2021年〜掲載済)

どうせ全部、知ってるくせに。

楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】 親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。 飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。 ※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。

ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目

カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

いじめっこ令息に転生したけど、いじめなかったのに義弟が酷い。

えっしゃー(エミリオ猫)
BL
オレはデニス=アッカー伯爵令息(18才)。成績が悪くて跡継ぎから外された一人息子だ。跡継ぎに養子に来た義弟アルフ(15才)を、グレていじめる令息…の予定だったが、ここが物語の中で、義弟いじめの途中に事故で亡くなる事を思いだした。死にたくないので、優しい兄を目指してるのに、義弟はなかなか義兄上大好き!と言ってくれません。反抗期?思春期かな? そして今日も何故かオレの服が脱げそうです? そんなある日、義弟の親友と出会って…。

【完結・BL】12年前の教え子が、僕に交際を申し込んできたのですが!?【年下×年上】

彩華
BL
ことの始まりは12年前のこと。 『先生が好き!』と、声変わりはうんと先の高い声で受けた告白。可愛いなぁと思いながら、きっと僕のことなんか将来忘れるだろうと良い思い出の1Pにしていたのに……! 昔の教え子が、どういうわけか僕の前にもう一度現れて……!? そんな健全予定のBLです。(多分) ■お気軽に感想頂けると嬉しいです(^^) ■思い浮かんだ時にそっと更新します

処理中です...