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47 意外な事が発覚(激微R18描写あり)
しおりを挟む数秒間のキスの後、ぬるり、と一ノ谷さんの濡れた舌が俺の唇の薄い皮を舐める。粘膜同士の接触は気持ち不快と快感が紙一重だ。
(きもちい…。)
不覚にも、俺は気持ち良いんだがな?不意打ちで驚いたけど、気持ちよかった。(2回目)先週の初キスから二度目のキスだけど、一ノ谷さんのキスはやっぱり優しいと思う。比較対象は三田の、奪うように荒々しかったキスだ。こんな事を比べるのもどうかとは思うんだけど、三田にされてた時は一ノ谷さんの事を思い浮かべてたから…まあ、おあいこって事で。(?)
大学で三田に唇を奪われたのは、未だアイツの事をいけ好かない奴だと思っていた時だったから、俺は凄く腹を立てたんだった。今だと、どんな気分になるんだろう。…今の三田、ちょっと可愛いしな。ワンコ的な意味で。
腰を抱く一ノ谷さんの腕の力が強まる。
「愛しいよ、ユイ君。」
「あ…っ。」
耳朶を食まれながらそう囁かれて我に返った。いや何で一ノ谷さんの接客中に三田の事なんか思い出してるんだ。愛しいなんて言ってもらっておきながら、俺って奴は。
「い…圭人…。」
名前で呼ばなきゃいけなかった事を失念してて、つい名字を呼びそうになって焦る。今日はイマイチ仕事モードに入りきれてない。反省。
思い出せ、俺は今、一ノ谷さんのユイ王子。一ノ谷さんのバイブスが上がりきってないから、未だアベレー神ではない。
俺は必死で雑念を振り払って思考から三田を追い出した。
レンタル中は目の前のお客さんに意識を集中するのが鉄則だ。いや他のキャストは知らんが、こう見えて俺は気概はプロなのでな?(※週4のバイトです。)
身動ぐと、抱きしめられて密着した裸の胸同士が擦り合って、乳首に妙な感覚が走り、俺は息を飲んだ。ヤバい。男の乳首なんて存在するのが無駄なものだと思っていたのに、電気がピリッと来たような刺激。
自分で洗ってる時には意識してなかったけど、俺の乳首、もしかして敏感なのだろうか。急に不安になる。
自分の体なのにいきなり信用できなくなった。
「……っ。」
「どうしたの?…あ…。」
突然俺が固まったので心配そうな声を出した一ノ谷さんが、一瞬の後何かを悟ったような雰囲気になる。
「もしかして…。」
「…?」
水音を立てながら一ノ谷さんの胡座の上に乗せられる俺。へっ?と思っている間に鎖骨の辺り迄下がってきた、一ノ谷さんの頭。俺の貧相な胸に彼の吐息がかかって、濡れた肌がスースーした。
「ここ?」
一ノ谷さんの滑った熱い舌先が、粗末な突起をつつく。
「っあ!」
未知の感覚に俺の体は跳ねた。
(な、なんだよコレ…。)
その反応に一ノ谷さんは確信を得た様子で俺を見上げてきた。そして、困惑する俺と目を合わせながら、そのまま左の乳首を唇で挟むようにして、柔らかく食んだ。
「な、あ、あっ…。」
さっきとは違う、でももっと強い感覚から反射的に逃げようとした。なのに腰を抱く、意外に逞しい腕から逃げられない。軽くもがいて一ノ谷さんの肩を押そうとしてみたけど、力が入らなくてやんわり掴んだだけになってしまった。
そして、俺が嫌がってはいないと受け止めたらしい一ノ谷さんは、何とちゅうっと乳首を吸ってきた。そのまま舐め回される俺の左乳首。何時の間にか右乳首も一ノ谷さんの器用な指にクリクリと摘まれていた。両乳首への責めに仰け反る俺。
「んっ…!」
ち、力抜ける…。
何コレ。何コレ、おかしい。今迄こんな事無かったじゃん。せいぜい寒い日に着替える時に立つくらいのリアクションしかしなかったじゃん、マイ乳首。こんな時に覚醒始めるとは何たる裏切り。
俺の胸の内は修羅場だ。でも気持ち良い。何とか耐えてるけど、ちんこ勃ちそうなくらい気持ち良い。誰か助けて。俺はこんななし崩し的に客の前で勃つ訳には…。
そんな葛藤を胸に、ぷるぷる肩を震わせながら耐えていると。
「今はこれくらいにしとこっか。」
俺の願いが天に通じたのだろうか。それとも節度を知るジェントルマン一ノ谷さんが空気を読んでくれたのだろうか。ありがたいことにちんこ半勃ちくらいの状態で貧相な小さい乳首はやっと解放されたが、俺の息は過呼吸かってくらい上がっていた。…ん?今は?
「可愛い…。」
男でもうっとりするような甘い声でそんなセリフを囁かれながら、さっきよりも熱烈に抱きしめられる。
再三になるが、誓って俺は可愛くない。凡面がアヘってるのを見たって、キモいだけで普通は心身共に萎える筈だ。なのに俺の下腹に押し当てられているこの感触は何だろうか。
そうっと目線を落とすと、透明感溢れる緑色の湯の下でそそり勃っていた一ノ谷さんのペニスと目が合った。…やっぱキミかぁ。
「嬉しいな。ユイ君が僕の手にこんなに感じてくれるの初めてだね」
誤解が無いように言っとくが、一ノ谷さんのこのセリフは、単に俺の髪や体を洗ってくれてる行為の事だ。断じて淫らな行為の事ではないし!
いや誰に言い訳をしているんだ俺は。
乱れた呼吸をゆっくり整えていると、耳の傍でまた一ノ谷さんの弾んだ声。
「これからゆっくり開発していこうね。」
「…は、え…?うん…?」
……開発?って、何を?
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