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襲い受ける魔王様。(R18描写あり)

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最近は王城暮らしになった環境の変化からか、何となく自慰をするのも気兼ねするようになってしまっていて、久しぶりの放出だった。
相当濃かった筈だけど、モリオン様は大丈夫だっただろうか?


「沁み渡るぞ…。」

あ、大丈夫みたいです。

「だが、未だ物足りぬ…。」

暫く名残惜しげに俺のペニスを見詰めていたモリオン様。
いやマジでやめて…そんなもんをずっと握って見つめないで…。
快感の余韻は未だ続いているけど、羞恥も駆け足で戻ってきたのでお手柔らかにお願いしたい俺。
ところが……。

「あ、未だ少し出てくるぞ。」

モリオン様が嬉しそうに言う。

あ~、イって暫くすると出てくるやつ~。コレ、嫌なんだよな~。
だけど、モリオン様は余程嬉しかったらしく 俺のペニスをきゅ、と少し締めるように握って、ちゅうう、とまた先端に吸い付いた。

「ひぁ…っ」

奥に残っていた残滓が吸い尽くされる。

快感なのか悪寒なのかよくわからない感覚が尾骶骨から脳髄迄せりあがって、俺は眉を寄せて呻いた。

「…ぁ、ァッ…」

「ん、リク、はぁ、もっとくれ…もっと…、」

「もう、あ…ッ…」

「あ、勃った!」


……あろう事か、度重なる刺激に俺は再び勃起してしまった。
嘘だろ。今ので?
今、過敏になって少し痛いくらいなのに…。ドMか俺は。

モリオン様がベッドの上で立ち上がり、、半端に掛かったていた黒衣を全て肩から落とす。

今度はバサッ、と重ための布の音。
首の飾り布以外、纏うものが無くなり、裸体が露わになった。
やはり細い。
身長があるから余計に細く見える。浮き出た鎖骨は芸術品のように美しいけれど、肋骨や腰骨もやや浮き出ていて、やはり痩せ過ぎな気がする。

俺はなんだか急に申し訳なくなってきた。
俺を好きになったばかりに、モリオン様は飢えてしまっていたのかな。

正直に言う。

俺はもう、殆どモリオン様に気持ちを持って行かれている。
だって、人間の女の子達に、俺をこんなに好きになってくれる人なんていただろうか。
こんな事にならなくても出会えた気がしない。

…いや、キスが上手くてフェラしてくれたからとか、そんなんじゃなく。いやそんなんじゃ、絶対なく。
(すっかり籠絡されるチョロ男。)

魔族だからって、腹を減らして辛くない訳がないのに、何年も我慢して手順を守っていたなんて。健気じゃん…。
(本人の預かり知らぬ裏取引きが行われていた事をすっかり忘れ去るチョロ男。)



モリオン様の抱きしめたら折れそうな体にホロリときていたら、モリオン様はその間に座ってる俺の上に跨って、いきなり腰を落とした。


「ぅあっ!!」

「は、はあ?!」 

いや待って。

モリオン様が俺のペニス目掛けて尻を落としたのだ。
いくら性経験皆無の俺でも、多少の知識くらいある。
女の子相手だって濡れてないとこにいきなり挿入れちゃいけない事くらい知ってる。
ましてや男の尻なんて、濡れる訳じゃないんだろうにいくら何でも無茶だ。

「ちょ、モリオン様?大丈夫ですか、裂けてません?!」

どかせようとしてみても、いやいやと首を振る。
慌てて俯いて髪で隠れたモリオン様の顔を上げさせてみたら、
痛みで涙でも流してるのかと思ってたのに違った。

モリオン様は潤んだ瞳を紅く光らせて、笑っていた。
同時に俺のペニスがうねうねと蠕動するように締め付けられてくる。
熱い…

「う……」

き、気持ち良い…。

「どうだ、リク。我の中は。」

「ど、どうして…、」

モリオン様は俺の上で腰を動かしながら、上気した顔でニヤリとして俺を見下ろした。

「体の作りが違うと言うたであろ…ぁ、良いぞ…ははっ、硬いな…あ、ん…、」

腰を揺すりながら俺を挑発するように自分の唇を舐めるモリオン様。 
確かに先刻から、ずっぷりと俺の勃起を飲み込んでいるモリオン様の後孔はぐっちょりと何かで濡れていて、モリオン様が体を揺らす度に結合が深くなってやたらに気持ち良い。

え、エロ魔王…。

「ふふ、実はな、淫魔のやつに…あぁンっ!」

「おしゃべりは後で聞きます…」

俺はもう堪らなくなって、どういう細工があったのかとか、ホントに体の構造が違うのかとか、そういう事は後回しで良いだろって気分になっていた。

とにかくこの気持ち良い場所を突きたい。
この綺麗ないやらしい唇から発せられる啼き声を聞いて、もっともっと硬くして、それで、更に気持ち良く昇りたい、この快感を貪りたい、


この気持ち良い体の中に残らず射精したら、最高に悦くなれる…。


俺はもうモリオン様の中に放つ事しか考えられなくなって、夢中で細い体を突き上げた。













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