16 / 97
第1章 番(つがい)になるまで
15、快に溺れる※
しおりを挟む
また一段階、空気の圧が変わった。
今度は身体の奥から、熱が上がってくる。
瞬く間に、肌がジワリと汗を乗せてきた。
一気に体温が上がり、少し意識が朦朧としてくる。
身体の奥底から湧き上がる渇きと疼きを、すぐに満たしたくなった。
この感覚……もしかしてヒート?
「ヒートテロを撲滅しろと命令しておきながら……使うオレは最低だが…… 悪い、レン、アルファの発情を使ってヒートを起こした」
急激に上がった体温に身体が対応できず……シルヴィス様の言葉も聞き取りにくい。
衣服が汗でまとまりついて気持ちが悪いので、どうにかしようと、顔を顰めて服を引っ張っていると、気づいたシルヴィス様から声をかけられた。
「脱がせるから、待ってろ」
熱に侵された頭はぼんやり霞がかっていて、快か不快かの判断しかできない。
言われるがまま、大人しくしていると、手早く全裸にさせられ、同じく裸になったシルヴィス様に、そっと抱きしめられた。
僕も本能に従い、シルヴィス様の広く逞しい背中に手を回し、心地良い熱を受けながら、力一杯抱きしめ返す。
少し身を起こしたシルヴィス様に、顔にかかった髪を耳にかけられ、続いて寄せられた唇に素直に応じた。
合わせるだけだった口づけが、だんだん舌を吸われ、絡め合い……溺れるように深くなる。
同時に、右手の指を交互に絡めて軽く握られ、シルヴィス様のもう片方の大きな手で、膝から脇腹までを、ゆっくり上下に何度も撫でられた。
全身から力が抜け、漣のような緩やかな温かさに、僕は身を委ねる。
やがてシルヴィス様の唇は、情熱的に貪っていた僕の唇から離れ、首筋から肩までを、一転して優しく啄むように口付けていった。
「あっ…… 」
時折、チクンと吸い上げ、赤い華を咲かせていくのも忘れない。
ずっと膝から脇腹を優しく上下に撫でていたシルヴィス様の手が、やがて下がることなく、すすすっ~と上がり、僕の胸まで辿りついた。
プクリと立ち上がった胸の突起の表面を、人差し指でソロリソロリと左右に何度も撫でられる。
「あっ……ああぁ……ぁん」
シルヴィス様の大きな手で紡ぎ出される繊細な指遣いに悶えていると、やがて親指も添えられ、突起の側面をキュウっと優しく摘まれた。
「ん……くぅん 」
僕は思わず身体を丸めてしまい、ハッハッハッと短く息を吐き出す。
そんな僕をすごく満足そうに見つめながら、シルヴィス様は、紅く色づいた胸の突起の側面を、今度は親指と中指で、軽く少し圧をかけながら固定し、プクリと立ち上がった乳頭を、上下にカリカリッと人差し指で 突かれた。
「うっ……わっぁ」
新たな刺激に、僕の声も立て続けに上がる。
深いキスの間繋がれていた右手も、いつの間にか解かれ、自由になったシルヴィス様の左手は僕の脇下に添えられた。
唇は胸のもう一つの突起を乳輪ごと咥えられる。
シルヴィス様の口内に引き込まれた僕の乳首は、突起の頭だけを舌でペロペロと舐められた。
「ひゃっ……あっ」
両方の乳首に施される異なる愛撫に、僕は感じすぎて海老反りになり、更に胸を突き出してしまう。
シルヴィス様はそんな僕を見て、乳首を唇に挟んだままフフッと笑い、愛でていた突起からまた手を静かに下ろしていき、今度は僕のものをそっと握った。
僕のものは、既に愛液を垂れ流していたが、シルヴィス様は何の躊躇もなく、むしろ笑みを深めて、僕のものを握りしめ、手をゆっくり上下させる。
「ゔぅぅ…ゔぁあ…ん」
静かな空間に、僕の唸り声が響きわたり、ニュッチャ、ミチャ、ヌチャと、愛液の音さえも快楽の演出の一つに変身した。
ぬらりと真っ赤に染まった僕の突起を見てようやく満足されたのか、シルヴィス様の唇も段々と下に移動し、僕の臍周りをチュッチュッと吸い付く。
臍の窪みをクルンとひと舐めした後、更なる下を目指そうとするシルヴィス様の唇に、行き過ぎた快楽に朦朧としながらも、僕の頭の中で激しい警告音が鳴った。
僕はそれ以上進ませたくなくて、僕のものにまだ愛撫を施しているシルヴィス様の手ごと、ガッシリと内股に挟み込む。
「どうした、レン? 」
快楽に引きずられた脳から言葉は出せず……嫌という意思表示の代わりに、何度も頭を左右に振った。
困った表情を浮かべたシルヴィス様は、挟まれていない手で僕の頬を包み込むと、落ち着かせるように何度か撫でられる。
でも、僕はどうしてもこれ以上、僕の下半身を見られたくなかった。
今度は身体の奥から、熱が上がってくる。
瞬く間に、肌がジワリと汗を乗せてきた。
一気に体温が上がり、少し意識が朦朧としてくる。
身体の奥底から湧き上がる渇きと疼きを、すぐに満たしたくなった。
この感覚……もしかしてヒート?
「ヒートテロを撲滅しろと命令しておきながら……使うオレは最低だが…… 悪い、レン、アルファの発情を使ってヒートを起こした」
急激に上がった体温に身体が対応できず……シルヴィス様の言葉も聞き取りにくい。
衣服が汗でまとまりついて気持ちが悪いので、どうにかしようと、顔を顰めて服を引っ張っていると、気づいたシルヴィス様から声をかけられた。
「脱がせるから、待ってろ」
熱に侵された頭はぼんやり霞がかっていて、快か不快かの判断しかできない。
言われるがまま、大人しくしていると、手早く全裸にさせられ、同じく裸になったシルヴィス様に、そっと抱きしめられた。
僕も本能に従い、シルヴィス様の広く逞しい背中に手を回し、心地良い熱を受けながら、力一杯抱きしめ返す。
少し身を起こしたシルヴィス様に、顔にかかった髪を耳にかけられ、続いて寄せられた唇に素直に応じた。
合わせるだけだった口づけが、だんだん舌を吸われ、絡め合い……溺れるように深くなる。
同時に、右手の指を交互に絡めて軽く握られ、シルヴィス様のもう片方の大きな手で、膝から脇腹までを、ゆっくり上下に何度も撫でられた。
全身から力が抜け、漣のような緩やかな温かさに、僕は身を委ねる。
やがてシルヴィス様の唇は、情熱的に貪っていた僕の唇から離れ、首筋から肩までを、一転して優しく啄むように口付けていった。
「あっ…… 」
時折、チクンと吸い上げ、赤い華を咲かせていくのも忘れない。
ずっと膝から脇腹を優しく上下に撫でていたシルヴィス様の手が、やがて下がることなく、すすすっ~と上がり、僕の胸まで辿りついた。
プクリと立ち上がった胸の突起の表面を、人差し指でソロリソロリと左右に何度も撫でられる。
「あっ……ああぁ……ぁん」
シルヴィス様の大きな手で紡ぎ出される繊細な指遣いに悶えていると、やがて親指も添えられ、突起の側面をキュウっと優しく摘まれた。
「ん……くぅん 」
僕は思わず身体を丸めてしまい、ハッハッハッと短く息を吐き出す。
そんな僕をすごく満足そうに見つめながら、シルヴィス様は、紅く色づいた胸の突起の側面を、今度は親指と中指で、軽く少し圧をかけながら固定し、プクリと立ち上がった乳頭を、上下にカリカリッと人差し指で 突かれた。
「うっ……わっぁ」
新たな刺激に、僕の声も立て続けに上がる。
深いキスの間繋がれていた右手も、いつの間にか解かれ、自由になったシルヴィス様の左手は僕の脇下に添えられた。
唇は胸のもう一つの突起を乳輪ごと咥えられる。
シルヴィス様の口内に引き込まれた僕の乳首は、突起の頭だけを舌でペロペロと舐められた。
「ひゃっ……あっ」
両方の乳首に施される異なる愛撫に、僕は感じすぎて海老反りになり、更に胸を突き出してしまう。
シルヴィス様はそんな僕を見て、乳首を唇に挟んだままフフッと笑い、愛でていた突起からまた手を静かに下ろしていき、今度は僕のものをそっと握った。
僕のものは、既に愛液を垂れ流していたが、シルヴィス様は何の躊躇もなく、むしろ笑みを深めて、僕のものを握りしめ、手をゆっくり上下させる。
「ゔぅぅ…ゔぁあ…ん」
静かな空間に、僕の唸り声が響きわたり、ニュッチャ、ミチャ、ヌチャと、愛液の音さえも快楽の演出の一つに変身した。
ぬらりと真っ赤に染まった僕の突起を見てようやく満足されたのか、シルヴィス様の唇も段々と下に移動し、僕の臍周りをチュッチュッと吸い付く。
臍の窪みをクルンとひと舐めした後、更なる下を目指そうとするシルヴィス様の唇に、行き過ぎた快楽に朦朧としながらも、僕の頭の中で激しい警告音が鳴った。
僕はそれ以上進ませたくなくて、僕のものにまだ愛撫を施しているシルヴィス様の手ごと、ガッシリと内股に挟み込む。
「どうした、レン? 」
快楽に引きずられた脳から言葉は出せず……嫌という意思表示の代わりに、何度も頭を左右に振った。
困った表情を浮かべたシルヴィス様は、挟まれていない手で僕の頬を包み込むと、落ち着かせるように何度か撫でられる。
でも、僕はどうしてもこれ以上、僕の下半身を見られたくなかった。
190
お気に入りに追加
1,090
あなたにおすすめの小説
悪役令息に転生して絶望していたら王国至宝のエルフ様にヨシヨシしてもらえるので、頑張って生きたいと思います!
梻メギ
BL
「あ…もう、駄目だ」プツリと糸が切れるように限界を迎え死に至ったブラック企業に勤める主人公は、目覚めると悪役令息になっていた。どのルートを辿っても断罪確定な悪役令息に生まれ変わったことに絶望した主人公は、頑張る意欲そして生きる気力を失い床に伏してしまう。そんな、人生の何もかもに絶望した主人公の元へ王国お抱えのエルフ様がやってきて───!?
【王国至宝のエルフ様×元社畜のお疲れ悪役令息】
▼この作品と出会ってくださり、ありがとうございます!初投稿になります、どうか温かい目で見守っていただけますと幸いです。
▼こちらの作品はムーンライトノベルズ様にも投稿しております。
▼毎日18時投稿予定
もう人気者とは付き合っていられません
花果唯
BL
僕の恋人は頭も良くて、顔も良くておまけに優しい。
モテるのは当然だ。でも――。
『たまには二人だけで過ごしたい』
そう願うのは、贅沢なのだろうか。
いや、そんな人を好きになった僕の方が間違っていたのだ。
「好きなのは君だ」なんて言葉に縋って耐えてきたけど、それが間違いだったってことに、ようやく気がついた。さようなら。
ちょうど生徒会の補佐をしないかと誘われたし、そっちの方に専念します。
生徒会長が格好いいから見ていて癒やされるし、一石二鳥です。
※ライトBL学園モノ ※2024再公開・改稿中
【完結】別れ……ますよね?
325号室の住人
BL
☆全3話、完結済
僕の恋人は、テレビドラマに数多く出演する俳優を生業としている。
ある朝、テレビから流れてきたニュースに、僕は恋人との別れを決意した。
成り行き番の溺愛生活
アオ
BL
タイトルそのままです
成り行きで番になってしまったら溺愛生活が待っていたというありきたりな話です
始めて投稿するので変なところが多々あると思いますがそこは勘弁してください
オメガバースで独自の設定があるかもです
27歳×16歳のカップルです
この小説の世界では法律上大丈夫です オメガバの世界だからね
それでもよければ読んでくださるとうれしいです
公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。
僕がハーブティーを淹れたら、筆頭魔術師様(♂)にプロポーズされました
楠結衣
BL
貴族学園の中庭で、婚約破棄を告げられたエリオット伯爵令息。可愛らしい見た目に加え、ハーブと刺繍を愛する彼は、女よりも女の子らしいと言われていた。女騎士を目指す婚約者に「妹みたい」とバッサリ切り捨てられ、婚約解消されてしまう。
ショックのあまり実家のハーブガーデンに引きこもっていたところ、王宮魔術塔で働く兄から助手に誘われる。
喜ぶ家族を見たら断れなくなったエリオットは筆頭魔術師のジェラール様の執務室へ向かう。そこでエリオットがいつものようにハーブティーを淹れたところ、なぜかプロポーズされてしまい……。
「エリオット・ハワード――俺と結婚しよう」
契約結婚の打診からはじまる男同士の恋模様。
エリオットのハーブティーと刺繍に特別な力があることは、まだ秘密──。
俺は北国の王子の失脚を狙う悪の側近に転生したらしいが、寒いのは苦手なのでトンズラします
椿谷あずる
BL
ここはとある北の国。綺麗な金髪碧眼のイケメン王子様の側近に転生した俺は、どうやら彼を失脚させようと陰謀を張り巡らせていたらしい……。いやいや一切興味がないし!寒いところ嫌いだし!よし、やめよう!
こうして俺は逃亡することに決めた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる