27 / 30
第3章 ウワサの行方(ゆくえ)
27、まさかの心当たり
しおりを挟む
腕の中から見上げた、この角度でもため息がでるほど、美しい容貌!
鍛えられた筋肉で隆起しているため、思わず突き出した手の平でも掴めてしまう、見事な雄っぱい!!
もしかして、この人は!!!
マーガレットがヒィッと息を吸い込んで、ある結論を導き出そうとした瞬間。
ベリベリベリリィッ
凄まじい勢いで、マーガレットの身体と、鷲掴みにしたままのお胸様を引き離すほどの、強い衝撃を受けた。
何が起きたの?
茫然としながらもマーガレットが確認したところ、誰かの両腕が、側からみたら、抱きしめあった状態のマーガレットとエドワード様を左右に引き裂いていたのであった。
「だっ……大先輩……」
驚きのあまり、マーガレットは思わず、その両腕の持ち主名を呟いてしまう。
「ドサクサに紛れて何やってるの?
マーガレット?」
大先輩の目は、嫉妬の炎でメラメラ燃え上がっており、直ちにマーガレットは詰問された。
その憤怒を纏った大先輩のあまりの迫力に、マーガレットは怯え、恐怖のあまり、言葉が出てこない。
代わりに、何らかの意図を持った行動ではないことをアピールするため、またしてもブンブンと首を左右に振った。
「そう……ね、コレは不幸な事故よね?
だけど……」
大先輩は自分に言い聞かすようにそう呟くと、クルリとエドワード様に向き合い、こう宣言した。
「うちのマーガレットが、エドワード様のお身体に触れるという、大失態を犯してしまい、大変申し訳ありません。
エドワード様のお礼の言葉は、私が代わりに受け取りまして、本人には後から伝えますので、失礼を働いたマーガレットを、一旦、退室させますわね」
大先輩は、エドワード様にそう滑らかに申し出ると、マーガレットの襟首を徐に掴む。
この時、マーガレットの視界の隅には、呆気に取られた表情で、両腕を前に差し出したままのエドワード様が見えた。
だが、マーガレットは身動き一つ、取れなかった。
なぜなら、大先輩の指先はさりげに、マーガレットの首筋の太い血管まで、押さえていたからだ。
さすが大先輩、そこ急所!
異様な状況にも関わらず、マーガレットは、まず先輩の手グセに感動した。
なるほど……エドワード様に触れるのは、大先輩からしてみると、犯罪にあたるのね
マーガレットは首元を掴まれたまま、大先輩の行動を分析していると、何か察するものがあったのか、大先輩はマーガレットの身体を、後方へズリっと押し下げた。
大先輩にされるがまま、大人しく身を任せていたマーガレットだったが、目だけは、何故だか魅せられたかのように、エドワード様を追ってしまう。
そのエドワード様も、ようやく状況を受け入れたのか、両腕を下ろしはしたが、麗しの眼光は、まだマーガレットを熱く見つめたままだった。
そのことにマーガレットが意識した瞬間、マーガレットの胸はドキンと震え……呼吸が乱れる。
そしてやはりあの考えが、脳裏に甦った。
まさか、やっぱり……あの朝のお身体は、エドワード様なの?
マーガレットが1人で大混乱に陥っている中、大先輩は容赦なく命令を発する。
「退室を!」
大先輩のその一言で、音も無く静かに数人がマーガレットの背後に忍び寄り、マーガレットの両腕をガッツリ拘束したまま、そのまま速やかに出入口扉へ連行していく。
「待て!」
慌てた声でエドワード様が呼び止めたような気がしたが、それを掻き消すかのような、大先輩のオホホホホ~ッという甲高い笑い声が響き渡り……やがて、パタンと衣装部の扉がマーガレットの目の前で、思いっきり閉められた。
そうだった、確か大先輩、エドワード様ファンクラブの幹部だった!
ということは、この連行している方々も、衣装部のエドワード様ファンクラブ会員なのよね!!
マーガレットは遠い目をしながら、会員の方々に従った。
その後、別室にてしばらく軟禁されていたマーガレットだったが、エドワード様への対応を終え、入室してきた大先輩に、今後、エドワード様に触れることのないように!との厳重注意を、懇々と聞かされる。
それから、今回のマーガレットのやらかしに対して、大先輩のパシリを3回務めるというペナルティを有無を言わさず了承させられた後、ようやく解放された。
急ぎの仕事に取り掛かるため、マーガレットはすぐに部署に戻ったが、その際、既に自分の仕事に取り掛かっている、皆んなの鋭い一瞥を浴びた。
思わず、一瞬、入室を躊躇ったマーガレットだったが、それ以上のことはなかったので、ホッと胸を撫で下ろし、そそくさと元の自分の席に座る。
さっそくやりかけた仕事を手に取りながら、マーガレットは、もう一度、強く心に誓った。
やっぱり今後、エドワード様には、決して近寄らないと!
鍛えられた筋肉で隆起しているため、思わず突き出した手の平でも掴めてしまう、見事な雄っぱい!!
もしかして、この人は!!!
マーガレットがヒィッと息を吸い込んで、ある結論を導き出そうとした瞬間。
ベリベリベリリィッ
凄まじい勢いで、マーガレットの身体と、鷲掴みにしたままのお胸様を引き離すほどの、強い衝撃を受けた。
何が起きたの?
茫然としながらもマーガレットが確認したところ、誰かの両腕が、側からみたら、抱きしめあった状態のマーガレットとエドワード様を左右に引き裂いていたのであった。
「だっ……大先輩……」
驚きのあまり、マーガレットは思わず、その両腕の持ち主名を呟いてしまう。
「ドサクサに紛れて何やってるの?
マーガレット?」
大先輩の目は、嫉妬の炎でメラメラ燃え上がっており、直ちにマーガレットは詰問された。
その憤怒を纏った大先輩のあまりの迫力に、マーガレットは怯え、恐怖のあまり、言葉が出てこない。
代わりに、何らかの意図を持った行動ではないことをアピールするため、またしてもブンブンと首を左右に振った。
「そう……ね、コレは不幸な事故よね?
だけど……」
大先輩は自分に言い聞かすようにそう呟くと、クルリとエドワード様に向き合い、こう宣言した。
「うちのマーガレットが、エドワード様のお身体に触れるという、大失態を犯してしまい、大変申し訳ありません。
エドワード様のお礼の言葉は、私が代わりに受け取りまして、本人には後から伝えますので、失礼を働いたマーガレットを、一旦、退室させますわね」
大先輩は、エドワード様にそう滑らかに申し出ると、マーガレットの襟首を徐に掴む。
この時、マーガレットの視界の隅には、呆気に取られた表情で、両腕を前に差し出したままのエドワード様が見えた。
だが、マーガレットは身動き一つ、取れなかった。
なぜなら、大先輩の指先はさりげに、マーガレットの首筋の太い血管まで、押さえていたからだ。
さすが大先輩、そこ急所!
異様な状況にも関わらず、マーガレットは、まず先輩の手グセに感動した。
なるほど……エドワード様に触れるのは、大先輩からしてみると、犯罪にあたるのね
マーガレットは首元を掴まれたまま、大先輩の行動を分析していると、何か察するものがあったのか、大先輩はマーガレットの身体を、後方へズリっと押し下げた。
大先輩にされるがまま、大人しく身を任せていたマーガレットだったが、目だけは、何故だか魅せられたかのように、エドワード様を追ってしまう。
そのエドワード様も、ようやく状況を受け入れたのか、両腕を下ろしはしたが、麗しの眼光は、まだマーガレットを熱く見つめたままだった。
そのことにマーガレットが意識した瞬間、マーガレットの胸はドキンと震え……呼吸が乱れる。
そしてやはりあの考えが、脳裏に甦った。
まさか、やっぱり……あの朝のお身体は、エドワード様なの?
マーガレットが1人で大混乱に陥っている中、大先輩は容赦なく命令を発する。
「退室を!」
大先輩のその一言で、音も無く静かに数人がマーガレットの背後に忍び寄り、マーガレットの両腕をガッツリ拘束したまま、そのまま速やかに出入口扉へ連行していく。
「待て!」
慌てた声でエドワード様が呼び止めたような気がしたが、それを掻き消すかのような、大先輩のオホホホホ~ッという甲高い笑い声が響き渡り……やがて、パタンと衣装部の扉がマーガレットの目の前で、思いっきり閉められた。
そうだった、確か大先輩、エドワード様ファンクラブの幹部だった!
ということは、この連行している方々も、衣装部のエドワード様ファンクラブ会員なのよね!!
マーガレットは遠い目をしながら、会員の方々に従った。
その後、別室にてしばらく軟禁されていたマーガレットだったが、エドワード様への対応を終え、入室してきた大先輩に、今後、エドワード様に触れることのないように!との厳重注意を、懇々と聞かされる。
それから、今回のマーガレットのやらかしに対して、大先輩のパシリを3回務めるというペナルティを有無を言わさず了承させられた後、ようやく解放された。
急ぎの仕事に取り掛かるため、マーガレットはすぐに部署に戻ったが、その際、既に自分の仕事に取り掛かっている、皆んなの鋭い一瞥を浴びた。
思わず、一瞬、入室を躊躇ったマーガレットだったが、それ以上のことはなかったので、ホッと胸を撫で下ろし、そそくさと元の自分の席に座る。
さっそくやりかけた仕事を手に取りながら、マーガレットは、もう一度、強く心に誓った。
やっぱり今後、エドワード様には、決して近寄らないと!
13
お気に入りに追加
181
あなたにおすすめの小説
【R18】国王陛下はずっとご執心です〜我慢して何も得られないのなら、どんな手を使ってでも愛する人を手に入れよう〜
まさかの
恋愛
濃厚な甘々えっちシーンばかりですので閲覧注意してください!
題名の☆マークがえっちシーンありです。
王位を内乱勝ち取った国王ジルダールは護衛騎士のクラリスのことを愛していた。
しかし彼女はその気持ちに気付きながらも、自分にはその資格が無いとジルダールの愛を拒み続ける。
肌を重ねても去ってしまう彼女の居ない日々を過ごしていたが、実の兄のクーデターによって命の危険に晒される。
彼はやっと理解した。
我慢した先に何もないことを。
ジルダールは彼女の愛を手に入れるために我慢しないことにした。
小説家になろう、アルファポリスで投稿しています。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【R-18】悪役令嬢ですが、罠に嵌まって張型つき木馬に跨がる事になりました!
臣桜
恋愛
悪役令嬢エトラは、王女と聖女とお茶会をしたあと、真っ白な空間にいた。
そこには張型のついた木馬があり『ご自由に跨がってください。絶頂すれば元の世界に戻れます』の文字が……。
※ムーンライトノベルズ様にも重複投稿しています
※表紙はニジジャーニーで生成しました
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
【R18】悪役令嬢を犯して罪を償わせ性奴隷にしたが、それは冤罪でヒロインが黒幕なので犯して改心させることにした。
白濁壺
恋愛
悪役令嬢であるベラロルカの数々の悪行の罪を償わせようとロミリオは単身公爵家にむかう。警備の目を潜り抜け、寝室に入ったロミリオはベラロルカを犯すが……。
【R18/TL】息子の結婚相手がいやらしくてかわいい~義父からの求愛種付け脱出不可避~
宵蜜しずく
恋愛
今日は三回目の結婚記念日。
愛する夫から渡されたいやらしい下着を身に着け、
ホテルで待っていた主人公。
だが部屋に現れたのは、愛する夫ではなく彼の父親だった。
初めは困惑していた主人公も、
義父の献身的な愛撫で身も心も開放的になる……。
あまあまいちゃラブHへと変わり果てた二人の行く末とは……。
────────────
※成人女性向けの小説です。
この物語はフィクションです。
実在の人物や団体などとは一切関係ありません。
拙い部分が多々ありますが、
フィクションとして楽しんでいただければ幸いです😊
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる