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73話
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何を話しているのだろうとモヤモヤガクブルしながら一晩が過ぎた。
もし、俺の悪口で盛り上がっていたらと考えるとチビりそうである。
「学校行くのが怖いんだけどな……」
今まで無遅刻無欠席だから、行かないわけにはいかない。皆勤賞狙ってるんでね。
あれって、図書カード貰えるらしいし。
しゃーねー。行くか。
とは言ってもすでに準備は済んでいた。行く気はあるのにそう愚痴るのは自分の心の安定を図るためだ。
「るんぱっぱーるんぱっぱー」
自分に呪詛を掛けながら俺は家を出る。いつも通ってる道が何だか地獄への道に見えてくる。
重症だな……。まあ、よく考えればあいつらが俺の悪口を言うわけ……ないよな?
俺の目の前で言わないだけで陰で言ってたら泣く自信があるぜ?
とりあえず俺は気持ちを切り替え……れなかったけど、学校に向かった。
☆☆☆
「あれ? 今日、ケイヤ休みか?」
教室に入ると、いつも真っ先に声をかけてくるケイヤの姿が無かった。
机にカバンもないし、俺は大体時間ギリギリのラストで来るから今いないってことは遅刻か休みだろう。
あいつがな……馬鹿は風邪を引かないと言うけど、本当に風邪引かないんだよな、あいつ。
俺も馬鹿になれば風邪を引かなくなんのかなぁ。まあ、ケイヤみたいな行動をする自分を想像したら軽く死ねる自信がある。
「おはよう」
「ッッ! お、おはよう」
急に後ろから声をかけられたのと、その相手の正体が原因で二度驚いた。
「どうしたの?」
不思議そうにこてんと首を傾げたのは、花ちゃんだ。
ニコニコと笑顔で、いつもよりと機嫌が良いように感じる。
俺にはその笑顔が何だか嵐の前触れのようで、一瞬背筋がゾクッとした。
「な、なんでもない。あ、昨日どうだった?」
俺は藪蛇をつついていくスタイルだから(嘘)聞く。
いや、まあ聞かないと変かなと。
俺が聞くと花ちゃんは、一瞬だけ顔を強張らせると、また笑顔に戻って言った。
「うん。色々話し合って仲良くなったよ」
「そ、そうか。それはよかった」
絶対嘘だろ、とは言えなかった。や、だって、一瞬、うっ……って顔になったじゃん。あれで仲良くなったとか誰が見ても嘘ってわかると思うけど……。
まあ、女子同士の話だ。昨日は何とか仲良くさせようと躍起になったけど、本来は仲良くさせるものではなく、仲良くする、ものだからな。
これ以上、逆に関係を悪化させるわけにはいかないし、ここらで手を引くしかないか。
……と、思ったのだが……。
ふいに、俺たちに向かって歩いてきた日夏が、親しげに俺と花ちゃんに挨拶をした。
「渚くん。白海さん、おはよう!」
「お、おぉ、おはよう」
「えぇ、おはよう。春風さん」
驚くことに、日夏も花ちゃんも顔を緩めて朗らかに←ここ重要。挨拶をしている。
えぇ!? 何があった!? 花ちゃんの顔的に、見るからにうまくいってないって感じだったやん。
「な、仲良くなってヨカッタナァ」
何故に片言やねん。と自分にツッコミを入れつつ、二人の反応を見ると、二人とも微妙な反応をしていた。
ん? 本格的に何が何だかわかんなくなってきたぞ?
「な、何かあったのか?」
恐る恐る聞くと、二人はうーん、と手を組んで全く同じ姿勢で悩んでいた。
「「やっぱり女子会の内容だから……」」
示し合わせたようにピッタリだった。にしても、女子会ってワード便利だなおい。
会心の一撃を確定で出せるワードじゃねぇか。女子怖い。
まあまあ、大体はわかった。
二人は仲良さそうで、でも、微妙な顔をしている。
つまり……瞳さんか……。
また、あの人は……。何をしたかわからないけど、何かをしたのはわかる。
「瞳さん?」
ビクッ……! と二人の体が不自然に反応した。そのまま、ニコォと引き攣った笑顔へと変化する。
図星&誤魔化そうとしてるつもりらしい。全く誤魔化せてないけどな。
「な、なんのことかなぁ」
「さては、二人とも嘘がつけないタイプだな?」
「「うっ……」」
顔を見合わせてガックリと肩を落とす。いや、なんかごめんな?
「それで何があったんだ?」
その質問に、二人はジリジリと後ろに下がる。俺が一歩近づくと、一歩下がる。ナニコレ?
そして、二人はそのまま後ろを向き、脱兎のごとくスピードで逃げる。
「「逃げろ!」」
息ピッタリである。
俺はその姿を呆然としながら見送るしかなかった。
本当に何があったんだ……?
もし、俺の悪口で盛り上がっていたらと考えるとチビりそうである。
「学校行くのが怖いんだけどな……」
今まで無遅刻無欠席だから、行かないわけにはいかない。皆勤賞狙ってるんでね。
あれって、図書カード貰えるらしいし。
しゃーねー。行くか。
とは言ってもすでに準備は済んでいた。行く気はあるのにそう愚痴るのは自分の心の安定を図るためだ。
「るんぱっぱーるんぱっぱー」
自分に呪詛を掛けながら俺は家を出る。いつも通ってる道が何だか地獄への道に見えてくる。
重症だな……。まあ、よく考えればあいつらが俺の悪口を言うわけ……ないよな?
俺の目の前で言わないだけで陰で言ってたら泣く自信があるぜ?
とりあえず俺は気持ちを切り替え……れなかったけど、学校に向かった。
☆☆☆
「あれ? 今日、ケイヤ休みか?」
教室に入ると、いつも真っ先に声をかけてくるケイヤの姿が無かった。
机にカバンもないし、俺は大体時間ギリギリのラストで来るから今いないってことは遅刻か休みだろう。
あいつがな……馬鹿は風邪を引かないと言うけど、本当に風邪引かないんだよな、あいつ。
俺も馬鹿になれば風邪を引かなくなんのかなぁ。まあ、ケイヤみたいな行動をする自分を想像したら軽く死ねる自信がある。
「おはよう」
「ッッ! お、おはよう」
急に後ろから声をかけられたのと、その相手の正体が原因で二度驚いた。
「どうしたの?」
不思議そうにこてんと首を傾げたのは、花ちゃんだ。
ニコニコと笑顔で、いつもよりと機嫌が良いように感じる。
俺にはその笑顔が何だか嵐の前触れのようで、一瞬背筋がゾクッとした。
「な、なんでもない。あ、昨日どうだった?」
俺は藪蛇をつついていくスタイルだから(嘘)聞く。
いや、まあ聞かないと変かなと。
俺が聞くと花ちゃんは、一瞬だけ顔を強張らせると、また笑顔に戻って言った。
「うん。色々話し合って仲良くなったよ」
「そ、そうか。それはよかった」
絶対嘘だろ、とは言えなかった。や、だって、一瞬、うっ……って顔になったじゃん。あれで仲良くなったとか誰が見ても嘘ってわかると思うけど……。
まあ、女子同士の話だ。昨日は何とか仲良くさせようと躍起になったけど、本来は仲良くさせるものではなく、仲良くする、ものだからな。
これ以上、逆に関係を悪化させるわけにはいかないし、ここらで手を引くしかないか。
……と、思ったのだが……。
ふいに、俺たちに向かって歩いてきた日夏が、親しげに俺と花ちゃんに挨拶をした。
「渚くん。白海さん、おはよう!」
「お、おぉ、おはよう」
「えぇ、おはよう。春風さん」
驚くことに、日夏も花ちゃんも顔を緩めて朗らかに←ここ重要。挨拶をしている。
えぇ!? 何があった!? 花ちゃんの顔的に、見るからにうまくいってないって感じだったやん。
「な、仲良くなってヨカッタナァ」
何故に片言やねん。と自分にツッコミを入れつつ、二人の反応を見ると、二人とも微妙な反応をしていた。
ん? 本格的に何が何だかわかんなくなってきたぞ?
「な、何かあったのか?」
恐る恐る聞くと、二人はうーん、と手を組んで全く同じ姿勢で悩んでいた。
「「やっぱり女子会の内容だから……」」
示し合わせたようにピッタリだった。にしても、女子会ってワード便利だなおい。
会心の一撃を確定で出せるワードじゃねぇか。女子怖い。
まあまあ、大体はわかった。
二人は仲良さそうで、でも、微妙な顔をしている。
つまり……瞳さんか……。
また、あの人は……。何をしたかわからないけど、何かをしたのはわかる。
「瞳さん?」
ビクッ……! と二人の体が不自然に反応した。そのまま、ニコォと引き攣った笑顔へと変化する。
図星&誤魔化そうとしてるつもりらしい。全く誤魔化せてないけどな。
「な、なんのことかなぁ」
「さては、二人とも嘘がつけないタイプだな?」
「「うっ……」」
顔を見合わせてガックリと肩を落とす。いや、なんかごめんな?
「それで何があったんだ?」
その質問に、二人はジリジリと後ろに下がる。俺が一歩近づくと、一歩下がる。ナニコレ?
そして、二人はそのまま後ろを向き、脱兎のごとくスピードで逃げる。
「「逃げろ!」」
息ピッタリである。
俺はその姿を呆然としながら見送るしかなかった。
本当に何があったんだ……?
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