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妄想を現実に変える力
しおりを挟む「いやあ、美しい。あんなに幼かったアルベルティーヌ王女がこれほど美しく成長されているとは驚きました」
「いやはやお恥ずかしい。この子はまだまだおてんばで親の言うことも聞かないんです。街に出るのも走り回るのも好きで手がつけられないじゃじゃ馬娘です」
「はっはっはっ! 元気があっていいじゃないですか。年頃になれば落ち着きますよ」
「そうだといいのですが」
くだらない親同士の会話にアーティは一度も笑みを浮かべない。目の前に座る男がこれから自分の夫になる男だとわかっていても見ようとしないのは興味がないから。どんな男が夫になろうとどうでもいい。結婚して、好きに暮らして、その間に夫は愛人を作る。求められない日々に安堵して自分は残りの長い人生を退屈と共に過ごすだけ。覚悟は決まっていた。
「アーティ!」
大声で名前を呼ばれたことで顔を上げると怒った父親と苦笑する王子が視界に入った。
「アドルフ王子に質問しなさい。聞きたいことがあると言っていただろう」
言っていない。興味もないのに聞きたいことなどあるはずがない。溜息を吐きたいのを我慢してアドルフに顔を向けてアーティは問いかけた。
「側近の方とは親しい間柄ですか?」
どういう意味かわからないと言いたげに全員が頭上に〝?〟をつけて固まっている。
「私、仲良くしている男性達を見ているのが好きなんです」
そう答えても全員の表情は変わらない。理解されるはずがない。理解されようとも思っていないのだから、この反応もどうだっていいこと。
ちゃんと理解してくれる人がいた。呆れたり困ったりしながらも笑ってくれた人が。
「どういう、意味ですか?」
一応聞こうとするアドルフにアーティは一瞬迷ったが聞くことにした。
「男性同士の恋愛をどう思いますか?」
突拍子もない問いかけに相変わらず全員が固まっている。
「政治の話ですか?」
どういう意味かわからないまま質問返しするアドルフにアーティは頷いた。
「同性婚は認められるべきだと思うんです」
「急に何を言い出すんだアーティ!」
怒鳴る父親を無視してアドルフを見ているとその顔が急に歪んだ笑みに変わった。
「生産性を持たない者達の結婚を認めることは犯罪ですよ」
「犯罪……?」
「だってそうでしょう? 同性婚を認めてしまえばそこら辺で当たり前の顔で歩く異常者達を見ることになるんです」
「異常者?」
「同性を愛する理由がどこにあるのです? 国のために跡継ぎも残せない者達を認めることは人間の数を減らすことになる。ありえません。むしろ排除すべきでしょう」
アドルフの言葉にアーティは込み上げる感情をどうコントロールすべきかわからず、拳を震わせて思いきりテーブルを叩いた。
「な、何をするんだ!」
「あなたのような差別主義者こそ生産をやめるべきですわ」
「僕が差別主義者だと!?」
吐き捨てるように言われた侮辱に同じようにテーブルを叩いて立ち上がったアドルフが怒りの表情をアーティに向けるが、アーティも引く気はなく睨みを返す。
「彼らは異常者などではありません。ただ同性を好きになっているだけです。認めなければ生産性が上がるとでも思っているのですか? 認めなければ男性を好きな男性が女性を好きになると? 女性を好きな女性が男性を好きになるとでも? 男女で愛し合うことを違法にすればあなたは男性を好きになるのですか!?」
「飛躍した話だ!」
「排除などという残酷極まりない言葉を使うあなたは差別主義者です! 人間は工場ではありません。生産性なんて重要視されるべきではないんです。そんな言葉を人間に使うことさえおかしいんです。あなたのような人間がいるから彼らが……」
ポタポタとアーティの瞳から大粒の涙が溢れる。泣くつもりなんてないのに、細い路地に入っていく男達の姿が今も目に焼き付いて離れないせいで、涙が止まらない。
「差別される理由なんてない。異性愛者も同性愛者も同じ人間です。同性を好きになっただけなのに、どうしてコソコソ生きていかなければならないのですか。彼らが、彼女達が堂々と胸を張って生きられないのはあなたのような人がいるからです!」
「ふざけるな! 黙って聞いていれば何を勝手なことばかり!」
「アーティいい加減にしなさい!」
顔を真っ赤にして怒るアドルフと父親にアーティは何度も首を振る。
なぜ理解しようとしようとしないのか。なぜ排除などという言葉がでてくるのか。なぜ、好きな人と一緒になれないのか。
「私は––––––」
「シャスティーナ様お待ちください! 今は入れません!」
「ブスのくせに私の前に立つなんていい度胸ね。あとでお仕置きしてあげる。捕まえといて」
ドンッと音を立てて開けられたドアに全員が振り返ると胸元が限界まで見えている緩いだらしのないドレスで現れたシャスティーナにフィル四世が慌てて立ち上がる。
「シャスティーナ! 何を考えているんだ! アドルフ王子が来ているのだぞ!」
「だから来たのよ。ねえ、アドルフ。お久しぶり」
シャスティーナの言葉に全員がアドルフに振り返る。
「あ、その……ははっ、君の誕生パーティー以来、だね」
顔を青くするアドルフにフェルム両陛下が絶望した顔で息子を見ている。
「あんなに熱い夜を過ごしたのに私じゃなくて妹に求婚するなんてあなた、ロリコンだったの?」
「な、なにを言うんだい!?」
「あら、忘れたなんて言わせないわよ? 私のベッドの上であなた獣みたいになってたじゃない」
「アドルフお前……」
「ち、違うんです!」
フェルム国では他国の女に手を出してはならないという決まりがある。出す場合、その相手を妻にしなければならないという変な決まり。
シャスティーナは男関係が派手で、どこの国もシャスティーナをもらいたがらない。今もキラキラ輝く若いイケメンを連れた状態で現れ、胸も足も限界まで見えている娼婦のような恰好をした女を王女と認識するのも難しいのにそれを法律に従って嫁として迎え入れなければならないとなれば親は卒倒もの。
「朝まで私の身体にむしゃぶりついたの忘れた?」
胸を持ち上げて暴露するシャスティーナにアドルフはもう声も出ない。
「こ、この件は一度、持ち帰らせていただいてもよろしいですか?」
フェルム王の言葉にフィル四世は笑顔で頷いた。
「もちろんですとも。ゆっっくりお考えください」
勝ち誇った笑みを浮かべるフィル四世にペコペコする姿を他の同盟国の王達が見れば仰天するに違いない。放心するアドルフの首根っこを掴んで逃げるように帰る姿を見送ったシャスティーナがアーティに近付き、その長く美しい指でクイッと顎を持ち上げた。
「姉の私より先に結婚しようなんて生意気なのよ」
「シャティお姉様」
「アンタの結婚は私のあと。一番最後。そうでしょう?」
「で、でもお父様が……」
「あんなの無視しときゃいいのよ。父親らしいこと何一つしてこないでこんなときだけ娘売ろうとするろくでなしなんだから」
「シャティ! なんて物言いだ!」
テーブルを強く叩いて怒鳴りつける父親にシャスティーナの足がそっちへ向く。近付いてくる娘の迫力にゴクッと喉を鳴らした時点で負けは確定している。
「そういうのは父親らしいことしてから言いなさいよ。言っとくけど、私達、家族の思い出なんか一つもないから。誰かさんが妻しか愛さないから。ああ、ベア姉は別かもね。思い出一つ、あるかも。ねえ?」
「わ、私はお前達を愛している!」
「はいはい、そういう設定ね。そういうのアーティには効果あるかもしれないけど、私には全く効果ないから。むしろ逆効果」
「シャスティーナ! 聞きなさい!」
「私より先にアーティ結婚させたらどうなるかなんて考えなくてもわかることよね?」
シャスティーナはパーティーに来たほとんどの貴族と関係を持っていると言っても過言ではない。それが不倫であろうと浮気であろうと婚約破棄の原因となろうともシャスティーナは気にしない。理性を働かせない者が悪いのだとシャスティーナは言う。
だからこそ入ってくる情報は山ほどあって、味方も多い。それは一国の王である父親よりもずっと数があり力もある。
シャスティーナを敵に回すことはアーティが今回の結婚を断るよりずっと恐ろしいことになるということ。
「親を脅すのか……」
「脅す? 脅されるようなことがあるの?」
父親がシャスティーナを自由にしているのはこれが理由。
「今時、結婚相手を親が選ぶなんてクソみたいなこと言ってないで好きな相手と結婚させてやりなさいよ。ベア姉が犠牲になってくれたでしょ」
「犠牲じゃない! あの子が自ら望んだことだ」
「はいはい、そういう設定ね」
父親にまともに取り合おうとしないシャスティーナは呆れたような顔を見せたあと、もう一度アーティの前に戻って目の前で腕を組む。
「いい? 国が傾いたら王が責任を取るの。だからアンタは好きにすればいい。三女のくせに国のために~とか考えるバカだなんて思わなかった」
「で、でもフェルム国との同盟が……」
「もしヤバそうなら私が嫁に行ってあげる。待遇良いだろうし、あの顔だけは好きなのよね」
強気な姉が憧れだった。ずっとこういう風に生きたいと思っていた。でも勇気がなかった。好きな本を好きだと公言することもできず、理解されないからと隠れて読むのを恥ずかしいと思っていた。
路地に入っていった者達が胸を張れない世界はおかしいと思いながらも自分も同じようなことをしていたのだ。
「シャティお姉様、ありがとう」
「ふふっ、いいのよ子猫ちゃん」
頬に口付ける姉に目を瞬かせていると指先を揺らしてそのまま部屋を出ていくシャスティーナ。
「さ、行くわよ。使用人の分際で私の進路を塞いだこの生意気な雌猫にお仕置きしないと」
「お、お許しください! シャスティーナ王女様お許しください!!」
奔放すぎてどこまで見習えばいいのかわからないというのも真似できない理由の一つではあった。
「陛下……」
緊張しながらフィル四世の前に立つメイナードに良い顔はしない。
「お前を信頼していたのだがな」
「申し訳ございません」
「娘にいかがわしい想いを抱いていたとは」
「真剣でございます」
メイナードの言葉にシーツを引っ張って食器を床に落とすフィル四世は我慢ならないように身体を震わせ「ふざけるな!」と声を上げる。
「歳を考えろ! 身分を考えろ! 騎士如きが王女に相応しいとでも思っているのか! この愚か者が! お前など今日限りで追放だ!」
あまりにも横暴な言葉にアーティが駆け寄ってメイナードに抱きつき
「私も一緒に国を出る」
「アーティ何を!」
「こんな王がいる国なんて息苦しくて生きていけない。私は皆が平等に暮らせる国がいい。でも、ここはそうじゃないから」
路地で見かけた二人のことを思うと苦しくてたまらない。あの二人だけではない。きっとこの国にはあんな思いをしている人達がもっと大勢いるはず。胸を張って歩くことも、自由に表現することもできない人達がいなくなればいいと思うアーティの願いはここでは叶えられない。
「外も知らないお前がどうやって生きていくというんだ!」
「彼は騎士団長よ? どこでだって生きていけるわ」
王が変わらなければ国は変わらない。それを思い知ったアーティの決断にフィル四世は唇を噛みしめる。言うことを聞くのはベアだけで、シャスティーナもアーティも反抗ばかり。
「アルベルティーヌ、少し落ち着きなさい」
「ベアお姉様!」
騒ぎを聞きつけてきたベアトリスの登場に一番驚いたのは父親だった。
「べ、ベア……な、何をしに来たんだ?」
「アルベルティーヌに話をしに来ただけです」
「よ、余計なことを言うんじゃない」
「わかっています」
焦る父親に静かに答えたベアトリスが椅子に腰かけるとアーティも同じように腰かけて話を聞く姿勢に入る。
「アーティ、もう暫く辛抱してくれないかしら? 私達の代であなたの願いを叶えるわ」
「え……」
「世界に誇れる国。それは同盟国の数じゃなくて、国民が堂々と胸を張って生きられているかどうかだと思うの。だからあなたの願いを実現させましょう」
ベアトリスの言葉に震えるアーティは膝の上で握っていた拳に涙を落とす。ボタボタと大粒の涙を何粒も落としながら何度も頷く。
その様子に目を細めながら髪を撫でるベアトリスに父親だけが危機感を持っていた。
「ベアトリス、あとで話がある」
「ここでどうぞ」
個室で話すことなど何もない。ここには関係者しかいないのだからここで話せと言うベアトリスに父親は口を閉じる。
「アーティは王女だ。騎士如きと結婚させるわけにはいかない」
「では退位願います」
「なんだと!?」
「第三王女が騎士と結婚したことで国に揺らぎが生じるのであれば問題視も当然ですが、そのようなことは絶対にありえません。娘の幸せ一つ考えられない王が民の幸せを考えられるとは思えませんので退位願います」
現王に〝退位〟を促すベアトリスには皆が絶句する。誰よりも大人しく静かだったベアトリスの静かだがハッキリとした意見は父親を一歩後退りさせるほど強烈だった。
「退位か、許可するかのどちらかにしていただけますか?」
強気なままのベアトリスに拳を震わせるフィル四世は「認める」と声を振り絞った。
「では、言質取りましたので、退位については夫と相談してまた後日、話し合いましょうか」
「なにをっ! 許可しただろう!」
「個室で話し合い、をすれば満足ですか?」
その言葉に固まったフィル四世は脱力して床にへたりこむ。妻はそれに寄り添わず、目だけを夫に向けてその場に立っていた。
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