50 / 95
ジン襲来
しおりを挟む
「ってなわけで、ディルにはルール違反のペナルティを与える」
閉店後にやってきたジンにディルは思った。どいつもこいつも常軌を逸した人間ばかりのくせに閉店してから話をつけに来る常識はあるのだと。
マダムがジンに文句を言いに行かないとは思っていなかった。むしろあのまますぐに言いに言っただろうと思っていた。だからジンがやってきたことに驚きはなかったし、そう言った物言いにも特に何か感じることはなかった。
「あのババアの臭いだけは受け付けねぇが、太客を粗末に扱うわけにゃいかねんだわ」
「ルールって言うけど、なんのルール? マダムに絶対服従なんてルールがあったのは今知ったんだけど」
「そんなの言うまでもねぇだろ」
「言われてないことをルールだって言われても納得できない」
「おいおい、あのババアがお前に払った金額考えて物言えよ。普通に過ごすだけで稼げる額じゃねぇだろうが」
「受けた仕打ちを考えれば足りないぐらいだけどね」
口ごもらないディルはジンの予想どおりで、舌打ちしたいほど明確な意思を持ってしまっている。一年前までは少し脅せば怯えてなんでも言うことを聞くような小動物にも見えていたのに、今は人の目を見てハッキリと言葉にする厄介な人間へと成長していた。
カウンターチェアに腰掛けて両手を広げる大袈裟な動きを見せるジンがわざとらしい笑い声を上げる。
「お前みたいなお坊ちゃんは知らなねぇだろうが、世の中には暗黙の了解ってもんがあんだわ」
「それで?」
「お前は契約を了承し、金を受け取った。その中にはそういう仕打ち分も入ってんだよ」
「へえ、知らなかったな。事前通告はナシ?」
「聞かなかっただろ? まさか全部言ってくれなきゃわかんないよ~って泣きじゃくるつもりか?」
子供かよ。心の中で悪態を吐きながら鼻で笑ったディルはまだ残っている洗い物を再開させるとグラスが飛んできた。ディルに直接当たりはしなかったものの壁に当たって割れた破片が飛んで頬にスッと一線の傷ができた。
「おい、誰の許可得てグラス割ってんだよ」
肉を漬け込んでいた手を洗うことも拭くこともせずソースまみれの手でジンの胸ぐらを掴んだジルヴァの目はそれだけで人を殺せそうなほど鋭く、湧き上がった怒りは目で見えるほど。
グラス一つ磨くのにも手を抜かないジルヴァにとって弁償すればいいという考え方は合わない。店の床一つ張り替えようとはしないのだ。それはこの店が大事だからというよりもこの店に“執着”しているように思えた。
「俺が割ったあのグラスよりお前が汚した服のが高いってわかってっか?」
「価値が違ぇよ。それがいくらしようがテメーが着た時点で価値はなくなってんだよ」
「油まみれの汚ぇコックコートに身を包んでる奴が人の服の価値を判断するとはな」
「テメーより腐ってるつもりはねぇがな」
「親殺しといてよく言うぜ」
「そりゃテメーも同じだろうが」
睨み合う二人はきっと六年前に知り合ったわけではないだろう。ジンはずっとジルヴァを狙っていた。ジルヴァは自分のことを話さないため若い頃はどういう生活を送っていたのか知らない。どういう環境で生まれ育って、どういう経緯でシェフを目指したのか。アルフィオが言ったように都市部でも流行らせられるだけの腕を持ちながらも治安の悪い場所でボロい店にしがみついてシェフをやっている理由はなんなのかディルは知らない。きっとジンは知っている。それだけ長い付き合いのはず。だから“親殺し”というとんでもない過去の情報を互いに口にするのだ。
初めてジンに出会った日もジンはジルヴァに向かってそう言っていた。ジルヴァはそれに焦りもせず隠そうともしなかった。今もそう。
「俺はな、親切心で言ってやってんだ。あのババアが離れりゃうちの損失は計り知れねぇ。アイツが下手こかなきゃ起きなかった損害だ。ペットの分際で飼い主から逃げ出すなんざペットとしての自覚が足りてねぇ証拠だ」
「躾ができなかった飼い主の落ち度だろ」
「おいおい、犬や猫でもある程度の言葉は理解して芸ができるんだぜ。自分の思いどおりに動かすためなら野良としてのプライドも捨てて媚びることだって厭わねぇ。コイツは意思の疎通ができるくせに媚びることを拒否した挙句逃げ出したやがった」
「賢いから逃げ出したんだろ」
「お前の犬じゃねぇだろ」
「うちで面倒看てんだわ」
ディルよりもジルヴァに食って掛かるジンはムキになっている。ジンがジルヴァの過去を知っているようにジルヴァもジンの過去を知っている。ディルが弱気にならなくなった今、六年前のように簡単に脅しが通じるとも思えず苛立っていた。それもあって普段なら笑い飛ばせることも笑い飛ばせずムキになってジルヴァに言い返している。
「中途半端な愛情がコイツを苦しめてることに気付いていながら何もしてやらねぇお前が俺に何言おうってんだ? あ? 身体差し出すことでしか守れねぇくせに俺にデカい口利いてんじゃねぇぞ。そんな守りてぇならもう一度差し出すか? 俺はいいぜ。お前の化け物じみた身体には慣れてんだ。お前も普通じゃ満足できねぇ身体だか──ッ!」
言い終わる前にジンの顔が歪んで入り口近くまで床を滑っていった。
「ディル……」
ディルは何があっても我慢するほうだった。自分のことでは怒らず、人のために怒る人間。だから嫌な客にどんな態度を取られようと怒ることはなかったが、店や仲間を侮辱されると決まって怒り始めた。だが、普段驚かないジルヴァが驚いたのはディルが拳を使ったから。弱みを握られている立場の人間が握っている立場の人間を殴ればどうなるかぐらい容易に想像がつくはずなのにディルにはそれが抑止力にならなかった。
「ジルヴァを侮辱するな」
唸るような声をジンに向けたディルをジンが睨みつける。
「このクソガキ……。誰がテメーを守ってやったと思ってんだ……?」
「ジルヴァだって言っただろ」
「無条件でお前を貸し出してもよかったんだぞ!」
「そうすればよかっただろ」
ジンは確かにマダムに壊すなと言った。だが、その言葉はあまりにも曖昧で、受けた仕打ちを思い出せば悔しさから握った拳が震える。人によってはあれで壊れてしまう者もいるだろう。ディルとて奇跡的に壊れなかったわけじゃない。戻る場所があるから必死に耐えていただけ。壊れてしまえばマダムの思う壺であり、きっと店にも家にも帰れなくなってしまうだろうからと帰ることだけを支えに耐えてきた。でもそれがバカバカしくなったから逃げ出した。
「妹たちがどうなってもいいってことか?」
ディルの心臓部分を突く言葉でもディルは表情を変えない。今ここでジンがディルの心臓の音を聞けば爆笑するだろう。それほど速く大きく心臓が動いている。
「俺が見放したと掃き溜めの奴らが知ったらどうするだろうな? ちょうど可愛い盛りだしな。ハイエナのようにゴミが群がって汚されちまうだろうなァ」
ジンがあの場所を縄張りに入れてくれたからディルが帰らずとも妹たちは安全でいられた。ジンが見放したと知ればもう誰も恐れはなくなる。また獲物を狙うクズ共の目と薄暗い中がお似合いの酒浸りのホームレスで溢れるだろう。そうなれば二人はまた怯え始める。何個鍵をつけてもらおうと家自体が風が吹けば倒壊しそうなボロさなのだからそこに安全と安心は見出せない。
彼の脅しはマダムの所に強制的に連れ帰るということよりもずっと効果があった。
「母親を見殺しにした次は妹たちを見殺しにするつもりかよ。ヒデー兄ちゃんだな」
言い返して来ないことが全てだと判断したジンが切れた口端から滲む血を手の甲で拭いながら立ち上がり、ディルに歩み寄る。こういうときのジンは吐き気がするほど気持ち悪く、これから襲いくるだろう頬への感触に覚悟を決めたが、その前にジルヴァが動いた。
「テメーはいつまでクソみてぇな真似続けるつもりだ?」
伸びたジルヴァの手がジンの胸に押し当てられ静止をかけながら問いかけた。その言葉に立ち止まったジンに手の力など必要ないと判断して手を引っ込めたジルヴァを睨みつけるジンの目の奥に宿る怒りがジルヴァに向けられる。
「言ったら殺す」そう言っているように見えた。
「金に執着しても兄ちゃんは帰ってこねぇし、満たされもしねぇだろ」
ジルヴァの言葉に「うるせぇッ!」とガラスが震えそうなほどの怒鳴り声が店の中に響いた。
閉店後にやってきたジンにディルは思った。どいつもこいつも常軌を逸した人間ばかりのくせに閉店してから話をつけに来る常識はあるのだと。
マダムがジンに文句を言いに行かないとは思っていなかった。むしろあのまますぐに言いに言っただろうと思っていた。だからジンがやってきたことに驚きはなかったし、そう言った物言いにも特に何か感じることはなかった。
「あのババアの臭いだけは受け付けねぇが、太客を粗末に扱うわけにゃいかねんだわ」
「ルールって言うけど、なんのルール? マダムに絶対服従なんてルールがあったのは今知ったんだけど」
「そんなの言うまでもねぇだろ」
「言われてないことをルールだって言われても納得できない」
「おいおい、あのババアがお前に払った金額考えて物言えよ。普通に過ごすだけで稼げる額じゃねぇだろうが」
「受けた仕打ちを考えれば足りないぐらいだけどね」
口ごもらないディルはジンの予想どおりで、舌打ちしたいほど明確な意思を持ってしまっている。一年前までは少し脅せば怯えてなんでも言うことを聞くような小動物にも見えていたのに、今は人の目を見てハッキリと言葉にする厄介な人間へと成長していた。
カウンターチェアに腰掛けて両手を広げる大袈裟な動きを見せるジンがわざとらしい笑い声を上げる。
「お前みたいなお坊ちゃんは知らなねぇだろうが、世の中には暗黙の了解ってもんがあんだわ」
「それで?」
「お前は契約を了承し、金を受け取った。その中にはそういう仕打ち分も入ってんだよ」
「へえ、知らなかったな。事前通告はナシ?」
「聞かなかっただろ? まさか全部言ってくれなきゃわかんないよ~って泣きじゃくるつもりか?」
子供かよ。心の中で悪態を吐きながら鼻で笑ったディルはまだ残っている洗い物を再開させるとグラスが飛んできた。ディルに直接当たりはしなかったものの壁に当たって割れた破片が飛んで頬にスッと一線の傷ができた。
「おい、誰の許可得てグラス割ってんだよ」
肉を漬け込んでいた手を洗うことも拭くこともせずソースまみれの手でジンの胸ぐらを掴んだジルヴァの目はそれだけで人を殺せそうなほど鋭く、湧き上がった怒りは目で見えるほど。
グラス一つ磨くのにも手を抜かないジルヴァにとって弁償すればいいという考え方は合わない。店の床一つ張り替えようとはしないのだ。それはこの店が大事だからというよりもこの店に“執着”しているように思えた。
「俺が割ったあのグラスよりお前が汚した服のが高いってわかってっか?」
「価値が違ぇよ。それがいくらしようがテメーが着た時点で価値はなくなってんだよ」
「油まみれの汚ぇコックコートに身を包んでる奴が人の服の価値を判断するとはな」
「テメーより腐ってるつもりはねぇがな」
「親殺しといてよく言うぜ」
「そりゃテメーも同じだろうが」
睨み合う二人はきっと六年前に知り合ったわけではないだろう。ジンはずっとジルヴァを狙っていた。ジルヴァは自分のことを話さないため若い頃はどういう生活を送っていたのか知らない。どういう環境で生まれ育って、どういう経緯でシェフを目指したのか。アルフィオが言ったように都市部でも流行らせられるだけの腕を持ちながらも治安の悪い場所でボロい店にしがみついてシェフをやっている理由はなんなのかディルは知らない。きっとジンは知っている。それだけ長い付き合いのはず。だから“親殺し”というとんでもない過去の情報を互いに口にするのだ。
初めてジンに出会った日もジンはジルヴァに向かってそう言っていた。ジルヴァはそれに焦りもせず隠そうともしなかった。今もそう。
「俺はな、親切心で言ってやってんだ。あのババアが離れりゃうちの損失は計り知れねぇ。アイツが下手こかなきゃ起きなかった損害だ。ペットの分際で飼い主から逃げ出すなんざペットとしての自覚が足りてねぇ証拠だ」
「躾ができなかった飼い主の落ち度だろ」
「おいおい、犬や猫でもある程度の言葉は理解して芸ができるんだぜ。自分の思いどおりに動かすためなら野良としてのプライドも捨てて媚びることだって厭わねぇ。コイツは意思の疎通ができるくせに媚びることを拒否した挙句逃げ出したやがった」
「賢いから逃げ出したんだろ」
「お前の犬じゃねぇだろ」
「うちで面倒看てんだわ」
ディルよりもジルヴァに食って掛かるジンはムキになっている。ジンがジルヴァの過去を知っているようにジルヴァもジンの過去を知っている。ディルが弱気にならなくなった今、六年前のように簡単に脅しが通じるとも思えず苛立っていた。それもあって普段なら笑い飛ばせることも笑い飛ばせずムキになってジルヴァに言い返している。
「中途半端な愛情がコイツを苦しめてることに気付いていながら何もしてやらねぇお前が俺に何言おうってんだ? あ? 身体差し出すことでしか守れねぇくせに俺にデカい口利いてんじゃねぇぞ。そんな守りてぇならもう一度差し出すか? 俺はいいぜ。お前の化け物じみた身体には慣れてんだ。お前も普通じゃ満足できねぇ身体だか──ッ!」
言い終わる前にジンの顔が歪んで入り口近くまで床を滑っていった。
「ディル……」
ディルは何があっても我慢するほうだった。自分のことでは怒らず、人のために怒る人間。だから嫌な客にどんな態度を取られようと怒ることはなかったが、店や仲間を侮辱されると決まって怒り始めた。だが、普段驚かないジルヴァが驚いたのはディルが拳を使ったから。弱みを握られている立場の人間が握っている立場の人間を殴ればどうなるかぐらい容易に想像がつくはずなのにディルにはそれが抑止力にならなかった。
「ジルヴァを侮辱するな」
唸るような声をジンに向けたディルをジンが睨みつける。
「このクソガキ……。誰がテメーを守ってやったと思ってんだ……?」
「ジルヴァだって言っただろ」
「無条件でお前を貸し出してもよかったんだぞ!」
「そうすればよかっただろ」
ジンは確かにマダムに壊すなと言った。だが、その言葉はあまりにも曖昧で、受けた仕打ちを思い出せば悔しさから握った拳が震える。人によってはあれで壊れてしまう者もいるだろう。ディルとて奇跡的に壊れなかったわけじゃない。戻る場所があるから必死に耐えていただけ。壊れてしまえばマダムの思う壺であり、きっと店にも家にも帰れなくなってしまうだろうからと帰ることだけを支えに耐えてきた。でもそれがバカバカしくなったから逃げ出した。
「妹たちがどうなってもいいってことか?」
ディルの心臓部分を突く言葉でもディルは表情を変えない。今ここでジンがディルの心臓の音を聞けば爆笑するだろう。それほど速く大きく心臓が動いている。
「俺が見放したと掃き溜めの奴らが知ったらどうするだろうな? ちょうど可愛い盛りだしな。ハイエナのようにゴミが群がって汚されちまうだろうなァ」
ジンがあの場所を縄張りに入れてくれたからディルが帰らずとも妹たちは安全でいられた。ジンが見放したと知ればもう誰も恐れはなくなる。また獲物を狙うクズ共の目と薄暗い中がお似合いの酒浸りのホームレスで溢れるだろう。そうなれば二人はまた怯え始める。何個鍵をつけてもらおうと家自体が風が吹けば倒壊しそうなボロさなのだからそこに安全と安心は見出せない。
彼の脅しはマダムの所に強制的に連れ帰るということよりもずっと効果があった。
「母親を見殺しにした次は妹たちを見殺しにするつもりかよ。ヒデー兄ちゃんだな」
言い返して来ないことが全てだと判断したジンが切れた口端から滲む血を手の甲で拭いながら立ち上がり、ディルに歩み寄る。こういうときのジンは吐き気がするほど気持ち悪く、これから襲いくるだろう頬への感触に覚悟を決めたが、その前にジルヴァが動いた。
「テメーはいつまでクソみてぇな真似続けるつもりだ?」
伸びたジルヴァの手がジンの胸に押し当てられ静止をかけながら問いかけた。その言葉に立ち止まったジンに手の力など必要ないと判断して手を引っ込めたジルヴァを睨みつけるジンの目の奥に宿る怒りがジルヴァに向けられる。
「言ったら殺す」そう言っているように見えた。
「金に執着しても兄ちゃんは帰ってこねぇし、満たされもしねぇだろ」
ジルヴァの言葉に「うるせぇッ!」とガラスが震えそうなほどの怒鳴り声が店の中に響いた。
1
お気に入りに追加
65
あなたにおすすめの小説
まだ20歳の未亡人なので、この後は好きに生きてもいいですか?
せいめ
恋愛
政略結婚で愛することもなかった旦那様が魔物討伐中の事故で亡くなったのが1年前。
喪が明け、子供がいない私はこの家を出て行くことに決めました。
そんな時でした。高額報酬の良い仕事があると声を掛けて頂いたのです。
その仕事内容とは高貴な身分の方の閨指導のようでした。非常に悩みましたが、家を出るのにお金が必要な私は、その仕事を受けることに決めたのです。
閨指導って、そんなに何度も会う必要ないですよね?しかも、指導が必要には見えませんでしたが…。
でも、高額な報酬なので文句は言いませんわ。
家を出る資金を得た私は、今度こそ自由に好きなことをして生きていきたいと考えて旅立つことに決めました。
その後、新しい生活を楽しんでいる私の所に現れたのは……。
まずは亡くなったはずの旦那様との話から。
ご都合主義です。
設定は緩いです。
誤字脱字申し訳ありません。
主人公の名前を途中から間違えていました。
アメリアです。すみません。
わたしは婚約者の不倫の隠れ蓑
岡暁舟
恋愛
第一王子スミスと婚約した公爵令嬢のマリア。ところが、スミスが魅力された女は他にいた。同じく公爵令嬢のエリーゼ。マリアはスミスとエリーゼの密会に気が付いて……。
もう終わりにするしかない。そう確信したマリアだった。
本編終了しました。
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
お飾り公爵夫人の憂鬱
初瀬 叶
恋愛
空は澄み渡った雲1つない快晴。まるで今の私の心のようだわ。空を見上げた私はそう思った。
私の名前はステラ。ステラ・オーネット。夫の名前はディーン・オーネット……いえ、夫だった?と言った方が良いのかしら?だって、その夫だった人はたった今、私の足元に埋葬されようとしているのだから。
やっと!やっと私は自由よ!叫び出したい気分をグッと堪え、私は沈痛な面持ちで、黒い棺を見つめた。
そう自由……自由になるはずだったのに……
※ 中世ヨーロッパ風ですが、私の頭の中の架空の異世界のお話です
※相変わらずのゆるふわ設定です。細かい事は気にしないよ!という読者の方向けかもしれません
※直接的な描写はありませんが、性的な表現が出てくる可能性があります
人質姫と忘れんぼ王子
雪野 結莉
恋愛
何故か、同じ親から生まれた姉妹のはずなのに、第二王女の私は冷遇され、第一王女のお姉様ばかりが可愛がられる。
やりたいことすらやらせてもらえず、諦めた人生を送っていたが、戦争に負けてお金の為に私は売られることとなった。
お姉様は悠々と今まで通りの生活を送るのに…。
初めて投稿します。
書きたいシーンがあり、そのために書き始めました。
初めての投稿のため、何度も改稿するかもしれませんが、どうぞよろしくお願いします。
小説家になろう様にも掲載しております。
読んでくださった方が、表紙を作ってくださいました。
新○文庫風に作ったそうです。
気に入っています(╹◡╹)
取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので
モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。
貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。
──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。
……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!?
公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。
(『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる