鑑賞用王女は森の中で黒い獣に出会い、愛を紡ぐ

永江寧々

文字の大きさ
上 下
71 / 71

未来永劫

しおりを挟む
「おはよう、エイベル」
「おはよう」
「今日も頼むぜ」
「ああ、任せておけ」

 家を出て職場に向かう道中、かけられる声に一つ一つ返事をしながら片手を上げる。
 森での生活は予想外にも一年ほど続き、弓が引けないわけではないため訓練すればまた感覚が戻ってくるのではないかと期待していたエイベルのためにクラリッサも不自由な生活に文句は言わなかった。
 ありがたいことに必要な物はアイレがリズから受け取って運んできてくれたため嘆くほどの不自由さはなかった。ないのは暖かなベッドや柔らかな絨毯、綺麗なドレスや装飾品。エイベルは獣の皮は意外にもあったかいと言ってくれたのだが、動物の皮の上に座る気にはなれず遠慮した。
 森で暮らしてきたエイベルと一緒にいれば生活の知恵はいくらでも出てくることからクラリッサも森での生活を悪くないと感じていたのだが、一年という期間を自分の中で設けていたエイベルはちょうど一年目の日に『移動するか』とクラリッサに告げた。それがどういう意味か、クラリッサは聞かなかった。本当にいいの?とも。
 エイベルが決めたことならそれが正しい。自分は妻としてそれに従うだけだと決めて、一緒に歩き続けた。
 そして半年前、ここに定住することを決めた。どうしようか迷わなかったわけではない。モレノスに戻ってエヴァンの言うように自分たちが見本になることも考えた。戴冠式の日にダークエルフと恋に落ちた話をされていることもあって暮らしにくいわけではないだろうと思ったから。
 エイベルと何度も何度も繰り返し話し合ったことで出た結論は『誰もがエヴァンの考えを受け入れられるわけではない。ダークエルフが悪ではないと証明できない限りは共存の道は認めない者もいる。王が言ったから認めなければならないという横暴さに国民を付き合わせるのは間違っている』だった。
 まずはエヴァンがダークエルフとの和解に努力し、協定を結べたことで国民はようやく小さな安心を得る。そこからもともと嫌悪がなかった者たちが受け入れを始めて広がっていくのではないかと言うエイベルにクラリッサは笑った。王女である自分よりもずっと国のことに詳しいと。
 その通りだと思ったからこそ、この地に定住することを決めたのだ。エルフと人間が共存する国モルドバ。
 エイベルはここで衛兵として日々働いている。ダークエルフの目と耳の良さと身体能力の高さから向いている仕事だと紹介されて雇われた。それが天職であるかのようにエイベルは犯罪者の検挙や事故からの救助などで成果を上げている。

「おかえりなさい」

 包丁など見たこともなかったクラリッサが包丁を握り、料理をする。並べられた物を食べるだけだった王女が自分の手料理を並べる姿にエイベルは毎日癒されている。
 高価なドレスを買ってやるだけの収入はなく、クラリッサは森に入ってすぐ脱いだドレスをモルドバで売ってすぐに金に変えた。ドレスは一枚あったところでどうしようもない。少し汚れてしまっているから価値はなくなったかもしれないけどと言いながら売りに行くと店主は『店を売って金を作らなければならない』と言うほど値がついたが、クラリッサはここで生活を始めるための資金が欲しいと言ってそれだけを望んだ。おかげで景色の良い場所に建つ家を借りることができ、必要最低限の家具や道具を一式揃えることができた。
 分割にしてでも払うと店主は言ってくれた店主の優しさに余計にそれを望むことはせず、エイベルが『働いて金を得るから必要ない』と言ったことで店主も受け入れた。そのおかげで何かあると良くしてくれている。
 二人はモルドバでの生活が意外にも心地良く、ダークエルフと歩いていても変な目で見られることもなければダークエルフ同士で話せることやダークエルフを伴侶に持つ者同士で話すことがまた心地良い理由の一つだった。

「見て、手紙を書いてるの。まだ教わってる段階だから上手く書けないんだけど、読めるかしら?」

 ここに来て商品名が一つも読めなかったことから店で買い物を手伝ってくれた近所の老女に家庭教師をしてもらって字を習っている最中。きょうだいに手紙を書きたいと便箋に書いてある字はお世辞にも上手いとは言えない。それでもエイベルはからかうことなく、優しい微笑みと共にエプロン姿のクラリッサを抱き寄せる。

「皆様、お元気でしょうか? 私のほうは半年前にモルドバという国に移り、皆様に良くしていただきながら楽しい日々を送っています。自分で野菜やお肉を買って、洗って、切って料理をする作業はとても楽しく、愛する人に食べてもらえる幸せを噛み締める日々がとても愛おしいと感じています」
「ちょっと、声に出して読まないで」
「添削してやってるんだ。初めての手紙に誤字があると恥ずかしいだろ?」
「モスティーヌさんがしてくれるの」

 音読される恥ずかしさから奪い返そうとするも腕が上げられてしまうと届かない。立ち上がれば届くのにエイベルの手が腹部に回っていてそれを許さないため拗ねた顔を向けるとクラリッサの感情などおかまいなしにキスが唇に降ってくる。

「もう……」

 それで許してしまう甘さを自覚しながらも自分の書いた字を人が読めることが嬉しかった。

「モレノスの王が代替わりしたと聞き……」

 そこで字は止まっている。

「戴冠式の日にモレノスにいたことは書かないのか?」
「だって会いに来なかったってリズが怒るわ。ロニーもね」

 それだけではないとエイベルはわかっているが、あえて何も言わなかった。
 手紙を返すとクラリッサはそれを大事そうに半分に畳んでテーブルの上に置く。きっとこの手紙が家族のもとに届く頃には季節は変わり、じんわりとした暑さがモレノスに訪れているだろう。

「あれを書いてやればどうだ? びっくりするぐらいキレイだねと言われた話」
「ふふっ、あれも書くつもり」
「ご両親の顔が見てみたいもんだね。でもうちの娘には負けるよ」

 この国を案内してくれた役所の初老の女性がクラリッサを見て褒めたあと、自分の娘のほうが美人だと写真まで見せて自慢してきたのだ。上がった鼻に細い目、そばかすだらけの不貞腐れたような顔をしている写真でもこの人にとっては自慢の娘なのだとクラリッサは微笑ましくなった。自慢したいのは親の性なのだと。
 エイベルがモノマネをするせいで当時のことを思い出したクラリッサが腹を抱えて笑う。

「あー笑った。ふふっ、ここは良い国ね」
「モレノスも直にそうなる」
「そうね」

 ダークエルフの中にも人間が気になっている者がいたことをエイベルは知っている。人間の食べ物や人間の暮らしに興味を持ち、憧れている者に声をかけることはできたが、長がそうすることで余計な事態が発生するのは目に見えていたため何も言わなかった。どうか話し合いで解決してほしい。ダークエルフは血の気が多いからすぐに槍や弓を持ち出す。内戦ともなれば人間との話し合いどころではないだろう。それでも、変わっていかなければならないのは確かで、次の長が聡明な者であることを願っていた。

「ね、あと数年で私、三十歳になるのよ。信じられる?」
「まだ十代の小娘だったのにな」
「去年はあなたに祝ってもらった」
「今年もそうだ」
「来年も?」
「ああ」
「八十歳になってもお祝いしてくれる?」
「当たり前だ」

 一緒に年を重ねることはできない。シワやシミが増えたとエイベルに言われるだけでクラリッサが言うことはない。言うことがあるとすれば鏡の中の自分にだけ。そのことを考えるとまだ少し怖くはあるが、恐れないことにした。考えても仕方ない。そういう相手を好きになったのだから嘆こうと足掻こうとそれだけは絶対に変えられないのだ。

「俺は、あまり迷信めいたことは信じないほうだが……」

 クラリッサの表情を見て思うところがあったのか、ポツリと呟いたエイベルに顔を向ける。

「先代が魂の話をしてくれたことがある」

 クラリッサがまだ森に通っていた頃にエイベルがそう言ってたことを覚えている。信じてはいないと言っていたことも。

「我らは不老不死ではあるが、老いて死ぬことがないというだけで死は存在することは言ったな?」
「ええ」
「だが、魂の解放はあると、先代は言っていた」
「魂の解放?」
「そうだ」

 ソファーに背中を預けながら天井を見上げるエイベルの目には既にこの世にいないはずの先代の姿がはっきりと映っている。まだ幼かった自分に穏やかな声で話してくれた日の先代の姿だ。その姿を真っ直ぐ見つめながら先代が口を開くのに合わせてエイベルも口を開いた。

「願ったところですぐには来ぬが、願えばいずれは訪れる」

 不思議そうな顔で見つめてくるクラリッサの額に口付けて髪を撫でる。

「解放を受けるその日、お前が思い浮かべるのは誰か。仲間か、栄光か、それとも愛する者か──」

 懐かしさに小さく鼻で笑うエイベルはゆっくりと目を閉じる。

「くだらん話だと吐き捨てるように言った俺に先代はいずれわかる日が来ると言ったんだ」
「魂の解放と老衰は違うの?」
「老いて衰えるわけではないらしい。魂の解放はとても穏やかなものだと言っていた。それに望んだ者にしか訪れぬとも」
「あなたはそれを望んでる?」

 エイベルは答えなかった。望んだところですぐに来るわけではない。クラリッサが八十歳の誕生日を迎えた日、自分も老いた手を重ねられればどんなにいいか。手を繋ぎながら互いに杖をついて歩く老夫婦を見ながら何度羨んだかわからない。でもそれは叶わぬこと。クラリッサが最も恐怖していたことだ。伴侶でありながら一緒に年を重ねてやることができない。老いを恐れる妻にしてやれることがないと何度も己の無力さを嘆いた。
 魂の解放を望み、それを受けたところで隣にクラリッサはいないのだ。

「……お前と過ごす時間は、俺にとってはあまりにも短すぎるものだ。お前が生まれたのはつい数日前のことのように感じている」

 静かな声で語るエイベルにクラリッサも静かに頷く。

「お前にとっては何十年と刻まれていく長い年月は俺には一日過ぎたような感覚なんだ」
「怖い?」

 その言葉にエイベルが目を見開く。

「怖い……?」

 自分に問うように呟いたあと、エイベルは最近よく見せる優しい笑顔を浮かべた。

「ああ、そうだ。怖いのかもしれないな。だが、その恐怖は死んでしまうことではなく、お前がいない未来があるからだ」

 嘆いたところで仕方ないと思っているのはエイベルも同じ。あと百年もクラリッサは生きていない。二本足で歩いていたのがいつしか杖が必要となり、ベッドから起き上がることさえ困難になる日が来てしまうのだ。そしてあっという間にこの手を離して一人で逝ってしまう。そのあとはずっと一人だ。二人で借りた家に帰って、おかえりの言葉もなければ夕飯の良い匂いもない。抱き締める身体も温もりもなく、一人こうしてソファーに腰掛けるだけの日々。変わらないのは共に生きるダークエルフたちだけで、人間は景色同様に様変わりしていく。昨日まで挨拶を交わしていたはずの人間が消え、最近姿を見ていないがと聞けば先日死んだんだと聞かされる。そしてそのあとには新しい人間がやってくる。
 慰め合うことはしたくない。だが、嘆かずにもいられない。ようやく手にした宝物が消えてしまったあとの自分が想像できないことが怖い。
 一緒に年を重ねられなくてごめん、一緒に生きられなくてごめんと互いの中にある謝罪を口にはしないが、抱きしめ合う腕の強さからその想いが伝わってくる。

「……だが、悪いことばかり考えるのはやめることにしたんだ」
「そうなの?」
「ああ。だってお前は生まれ変わったらまた俺に会いに来る。そうだろう?」

 その言葉に目を瞬かせたクラリッサが少し目を潤ませながら笑顔で頷く。嬉しかったのだ、そう信じてくれていることが。

「もちろんよ」

 約束するように返事をするとエイベルが頷く。

「ならいいさ」

 どこか晴れ晴れとした気持ちで言葉を吐いたエイベルはもう一度天井を見上げた。

「俺が魂の解放の瞬間に思い出すのは愛する者だ」

 真っ直ぐこちらを見つめてくる男にそう告げると嬉しそうに笑ってその姿は霧が晴れたようにスッと姿を消した。
 クラリッサの身体を離して顔を見つめればクラリッサも見つめ返す。

「俺の魂が解放されるまでお前の人生は全て俺のものだ。何回生まれ変わろうとお前は俺のものだ。何十回生まれ変わることになってもそれは変わらん。誰にも譲りはしない。それを繰り返す中で俺の魂が解放されるとき、お前と共に逝こう」

 何に生まれ変われるかわからない。犬か猫か虫か植物か、人ではない可能性のほうが高いかもしれないのにエイベルはその可能性は考えていない。クラリッサは必ず人間に生まれ変わると信じている。そして必ずここに引き寄せられるように会いに来るのだと。それがたまらなく嬉しかった。
 何より嬉しいのはエイベルが感じてくれている気持ち。

「それがあなたの愛?」

 出会ったばかりの頃は愛をバカにし、否定することしかしなかった男が見せてくれる大きな愛情。だが、この言葉こそが最大の愛だと感じたクラリッサの問いかけにエイベルが額を合わせて微笑んだ。

「ああ、そうだ。これが俺の愛だ」

 ハッキリとそう告げたエイベルがクラリッサの手を握る。

「受け取ってくれるか?」
「はい」

 しっかりと手を握り返したクラリッサはエイベルと唇を重ねながら祖母の言葉を思い出していた。

『この太陽が、大地があなたを育ててくれる。自分の足で歩いて、自分が決めた道を行くのよクラリッサ。その先にある愛を見つけたら、大事に大事に育みなさい。愛は受けるものじゃない、育むものなんだから。そうすれば必ずあなたは幸せになれるわ』

 上手く育めているかはわからない。おままごとかもしれない。でも、クラリッサは出会ったあの日からエイベルというダークエルフに惹かれていた。苦しくて悲しくて怖くてたまらない日々の中で彼がいたから人生は辛いことばかりじゃないと思えたのだ。
 暗い森の中で見た黒い獣のような男。彼の腕の中で彼の手を取って愛を捧げて愛を受ける。

 今のこの幸せと共に育む愛が未来永劫続くようにと願いながら──

しおりを挟む
感想 1

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(1件)

Jasmin
2022.12.11 Jasmin

すごいお話でした。びっくりしました。
全てにおいて自分勝手な親、自己犠牲を強要された娘、彼女を思い、ごめんと胸の中で手を合わせながらも彼女に我が身の平穏を守られて行くことをやめないきょうだいたち。
経験したことがなければわからない気持ちや涙が所々に小さく、でも凛と書かれているせいでリアルさが半端なく。逆に当事者はここまできちんと自分のことを自覚できていないことを思えばそこに秀逸なフィクションを見るようで。驚きました。
現実はここまで極端ではありませんが、極端を描くことで見えてくるものはやはり強烈な光のようで。光とともに浮かび上がる影もくっきりその輪郭を主張する。なるほど。改めて小説の醍醐味を感じました。
青空のレストランという映画を観たときに、頭ではいい映画だとわかるのに、心が拒絶したんですよねぇ。誰もがあなたみたいに仲間に恵まれているわけじゃない!って。同じ思いを知っている人間にとってこれは毒にしかならない!って。同じ思いをしていても主人公は仲間に支えられ、私は一人じゃないか!って。かと言って、仲間が欲しいわけでもない。自分以外の人間に負担をかけることがどうしてもできない。自分の荷物は自分で持つものだ…観る前に戻りた
いくらいに観た後つらくなりました。
正直に言えば、このお話も読みながら終始、怖かったです。読み終えて残るものが読む前よりも大きく広がった闇だったらどうしようって。怖がりながらも一気読み。杞憂でした。読んで良かったです。読む前には戻れないお話でした。きっとこの先も折りに触れ思い出すと思います。心では泣きながらも完璧な笑顔を浮かべ続けた少女と、森から少女だけに目を凝らし耳をすませ続けたダークエルフと。どちらも、そうする以外に選択肢がなかったからしていたことですが、その姿は傍から見れば抱きしめたくなるような愛しさですね。それこそ先の見えないずっと続く暗いトンネルをただひたすら歩き続けるような日常と同じ。本人にはわからないけれども、きっとそこには愛しさもある。
次のお話がどんなものであれ、楽しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。

2022.12.11 永江寧々

感想ありがとうございます!励みになります。

嬉しいお言葉をたくさんありがとうございます。
今回のお話は美は人に自信を与える現実とは正反対にそれしかないことで自信を失う女性のお話でした。
犠牲にされることと犠牲になることは似ているようで違うのではないかと思い、親やきょうだいに強いられてのことではなく自分が選んだ道にある自己犠牲でも、その中に生まれる葛藤や苦しみ、時に感じる喜びなどを書きたいなと思っていました。
決して器用ではない二人が不器用ながらに守って、捨てて、選んで、紡いでいく姿は愛おしいのかもしれませんね。
明るく楽しく読めるお話ではなかったと思いますが、最後までお読みいただきありがとうございました。
これだけのことを感じてくださったJasmin様の豊かな感受性にとても驚かされました。そしてとても励みになりました。

次の作品はファンタジーで少しオムニバス調で書いていく予定です。
また気が向いたときにでも足をお運びいただけますと幸いです^^
感想ありがとうございました!

解除

あなたにおすすめの小説

「お前を妻だと思ったことはない」と言ってくる旦那様と離婚した私は、幼馴染の侯爵から溺愛されています。

木山楽斗
恋愛
第二王女のエリームは、かつて王家と敵対していたオルバディオン公爵家に嫁がされた。 因縁を解消するための結婚であったが、現当主であるジグールは彼女のことを冷遇した。長きに渡る因縁は、簡単に解消できるものではなかったのである。 そんな暮らしは、エリームにとって息苦しいものだった。それを重く見た彼女の兄アルベルドと幼馴染カルディアスは、二人の結婚を解消させることを決意する。 彼らの働きかけによって、エリームは苦しい生活から解放されるのだった。 晴れて自由の身になったエリームに、一人の男性が婚約を申し込んできた。 それは、彼女の幼馴染であるカルディアスである。彼は以前からエリームに好意を寄せていたようなのだ。 幼い頃から彼の人となりを知っているエリームは、喜んでその婚約を受け入れた。二人は、晴れて夫婦となったのである。 二度目の結婚を果たしたエリームは、以前とは異なる生活を送っていた。 カルディアスは以前の夫とは違い、彼女のことを愛して尊重してくれたのである。 こうして、エリームは幸せな生活を送るのだった。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません

ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは 私に似た待望の男児だった。 なのに認められず、 不貞の濡れ衣を着せられ、 追い出されてしまった。 実家からも勘当され 息子と2人で生きていくことにした。 * 作り話です * 暇つぶしにどうぞ * 4万文字未満 * 完結保証付き * 少し大人表現あり

【完結】番である私の旦那様

桜もふ
恋愛
異世界であるミーストの世界最強なのが黒竜族! 黒竜族の第一皇子、オパール・ブラック・オニキス(愛称:オール)の番をミースト神が異世界転移させた、それが『私』だ。 バールナ公爵の元へ養女として出向く事になるのだが、1人娘であった義妹が最後まで『自分』が黒竜族の番だと思い込み、魅了の力を使って男性を味方に付け、なにかと嫌味や嫌がらせをして来る。 オールは政務が忙しい身ではあるが、溺愛している私の送り迎えだけは必須事項みたい。 気が抜けるほど甘々なのに、義妹に邪魔されっぱなし。 でも神様からは特別なチートを貰い、世界最強の黒竜族の番に相応しい子になろうと頑張るのだが、なぜかディロ-ルの侯爵子息に学園主催の舞踏会で「お前との婚約を破棄する!」なんて訳の分からない事を言われるし、義妹は最後の最後まで頭お花畑状態で、オールを手に入れようと男の元を転々としながら、絡んで来ます!(鬱陶しいくらい来ます!) 大好きな乙女ゲームや異世界の漫画に出てくる「私がヒロインよ!」な頭の変な……じゃなかった、変わった義妹もいるし、何と言っても、この世界の料理はマズイ、不味すぎるのです! 神様から貰った、特別なスキルを使って異世界の皆と地球へ行き来したり、地球での家族と異世界へ行き来しながら、日本で得た知識や得意な家事(食事)などを、この世界でオールと一緒に自由にのんびりと生きて行こうと思います。 前半は転移する前の私生活から始まります。

そんなに妹が好きなら死んであげます。

克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。 『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』 フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。 それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。 そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。 イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。 異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。 何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

侯爵夫人のハズですが、完全に無視されています

猫枕
恋愛
伯爵令嬢のシンディーは学園を卒業と同時にキャッシュ侯爵家に嫁がされた。 しかし婚姻から4年、旦那様に会ったのは一度きり、大きなお屋敷の端っこにある離れに住むように言われ、勝手な外出も禁じられている。 本宅にはシンディーの偽物が奥様と呼ばれて暮らしているらしい。 盛大な結婚式が行われたというがシンディーは出席していないし、今年3才になる息子がいるというが、もちろん産んだ覚えもない。

王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました

さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。 王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ 頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。 ゆるい設定です

【完結】長い眠りのその後で

maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。 でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。 いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう? このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!! どうして旦那様はずっと眠ってるの? 唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。 しょうがないアディル頑張りまーす!! 複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です 全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む) ※他サイトでも投稿しております ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。