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妖精のストール
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「プレゼント?」
穏やかな日々を過ごしていたある日、アイレがプレゼントだと言ってニコニコしていた。目の前にある箱は小さく、入っていても指輪か石ぐらいだろうその大きさにクラリッサは首を傾げる。
「ダークエルフの森にある光る石とか?」
「それも候補としてはあったけど、違う」
「……わからない」
「もうちょっと考えろよー」
「だってアイレが私にプレゼントをくれる理由がないもの」
何かをもらうようなことをした覚えがないため、どの程度のプレゼントなのかもわからない。お金を持っていない妖精が人間界で何か買えるわけではないし、まさか盗んできた物をプレゼントにするとも思えない。アイレはそこまで非常識ではないと思っている。
「いつもクッキーとかくれるお返しだよ。オイラたち皆さ、クラリッサには感謝してるんだ。毎日美味い物が食べられるのって幸せなんだ。だから、オイラたちからクラリッサにプレゼントだよ。開けて開けて!」
人間にとっては小さな小箱でもアイレたち妖精からすれば大きいだろう箱を持ってきてくれたことだけでもクラリッサは嬉しかった。アイレだけではなく妖精たちからのプレゼントが石でも石でなくてもいい。キレイな葉っぱを見つけたからと一枚入っているだけでもいい。下心のないプレゼントほど嬉しいものはないとクラリッサは思っている。どんな効果な物よりもロニーが持ってきてくれる一輪の花や描いてくれた似顔絵のほうがずっと嬉しかったのだから。
箱を持ってそっと開けるとボンッと軽い爆発音にも似た音が響き、クラリッサは慌ててそれをドレスの下に隠した。
音に驚いて使用人が駆けつけてくるのではないかと警戒して息をも殺しながら耳をすませる。だが、使用人の足音も声も聞こえない。
「あははははッ! 驚いた? 大丈夫だって、それはオイラたちが見える奴にしか聞こえないから」
「早く言ってよ~」
緊張したとスカートの下から箱を出そうとしたが、ドレスの下に何かあることに気付いた。ストールのような柔らかさになんだと恐る恐る引っ張り出すと本当にストールだった。
どうすればこんな大きな物が入るのだろうと物質の矛盾を感じながらも妖精という人間ではない種族がいるぐらいだからと深く考えるのはやめて膝の上に乗せた。
肌触りの良い上質なストール。まるで柔らかな毛を持つ猫のようだ。
「ス……ん?」
ストールのお礼を言おうとしたクラリッサにアイレが人差し指を立てた。なぜだと不思議そうな顔をするクラリッサの耳元に寄ったアイレが告げる。
「エイベルには内緒なんだ」
「どうして?」
「ふっふっふっ」
怪しい笑い方と共にアイレがストールを浮かせて宙で広げ、それがそのままクラリッサの膝の上へとゆっくり落ちた。下半身をすっぽりと覆ったことで目が飛び出るのではないかと思うほどの驚きがクラリッサを襲う。
「なんッ──!?」
何が起こっているのかと問おうとするクラリッサにまた人差し指を立ててダメだと言うアイレと自分の下半身を交互に繰り返し見るクラリッサの目にはさっきまであったはずの下半身が映っていない。感覚はある、動く、触れる。でも見えない。一体何が起こっているんだと戸惑うクラリッサを見るアイレは大成功だと言わんばかりに破顔している。
「これはさ、オイラたち妖精族だけに扱える糸で編んだ物なんだ。最近忙しいって言ってたのはコレを編むためだったんだ」
「あら? エイベルに花冠教えるためじゃなかったの?」
「あんなの忙しいうちに入らない。エイべるはムカつくけど物覚えがいいし、教えたらすぐに覚えたから。こっちはこの大きさに編むのに時間がかかってさ」
人間の手に座れるぐらいの小さな身体で人間を包みこむほど大きなストールを編むのは大変だっただろう。
「でもクッキーとかキャンディとかで休憩してさ、頑張れたんだ」
「言ってくれたらもっと渡したのに」
「今までのストックがあるからヘーキ」
自分で食べる物をコントロールするようになってからは父親は一日にクッキーを二枚食べようとうるさく言わなくなった。体型が維持できれば食べてもかまわないらしい。それなら三枚に増やして全てアイレに持って帰らせることもできたと思うが、アイレはそれを望まなかった。一枚ペロリと食べてしまえる胃袋を持ちながらも一枚を持ち帰って仲間と分けるのはお腹が空いたのではないかと可哀想になってしまい、クラリッサはクッキーを包んでキャンディを三つ取り出した。
それは遠慮することなくもらうと決めたアイレがなんでもしまえる自分の空間へと放り込む。
「でもどうして私にこんな物を?」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべるアイレがゴニョゴニョとクラリッサにしか聞こえない音量でストールの秘密を告げた。
「これに包まれてる間は匂いも姿も隠すんだ。だからさ、これでエイベルの奴を驚かせてやろうぜ。いつもすました顔してるアイツの驚いた顔、見たいだろ?」
確かにエイベルはいつも余裕めいた笑みばかりで本当に驚いた顔は見たことがない。だが、クラリッサはすぐに返事ができない。
「エイベルに行くときは合図を待つと約束したの。前にあんなことがあったでしょ? エイベルは私が見せ物になるから怒ってたって言ってたの。だから驚かせるのが目的でも黙って行くのは良くないんじゃないかしら?」
あくまでも小声。聞かれないようにしているのはクラリッサの中にエイベルの驚いた顔が見たい気持ちがあるから。
「じゃあさ、アイツが合図を出してきたときに行けばいんじゃねぇか? 合図を出してきたら部屋に下がってこいつをかぶって森へ行く。んで、エイベルの後ろに行ったらストール取って驚かすんだ。あのエイベルが気付かなきゃオイラたちの優秀さも見せつけられるし、クラリッサはアイツの驚いた顔が見れるし一石二鳥だ」
見下されてばかりで悔しくないはずがない。ずっと悔しい思いをし続けているのだ。妖精は何もできないとバカにされたままではいられないと立ち上がった妖精たちが編んでくれたストールは成功すれば妖精たちの器用さを見せつけることにもなり、何もできないと見下せなくなる。手を取り合えとは言わないが、憎み合わずに生きられるのが一番いいと思っているクラリッサは協力も兼ねてアイレの話に乗っかることにした。
「へへへっ! エイベルの奴、絶対驚くぜ! 目ん玉こーんなにカッぴらいてさ、うわぁぁぁあああ!って言うんだ」
絶対に言わないと思うとは言わなかったが、どういう驚き方をするのか興味はあった。約束を破る形にはなってしまうが、アイレの言うとおり合図が出たあとならいいだろうと思った。合図が出る日はエイベルは他の女性のためではなくクラリッサのために時間を空けている。だからきっと暇なはず。
森に入ってからエイベルの場所まではそんなに遠くない印象があり、何度も言ったことで道順は覚えている。アイレも一緒であれば迷うことはないと立ち上がってストールを掴み、鏡の前へ向かう。
「すごい……」
鏡の前でストールを肩から巻けば、鏡に映っているのは巻いていない顔だけ。不気味で仕方ない姿でも感動が勝れば恐怖はない。
「妖精ってすごいのね」
「そうだろ!? オイラたちはすごいんだ! へへっ、クラリッサならわかってくれると思ってた」
この技術を人間が知れば誰もが欲しがるだろう。クラリッサも許されるのなら父親から面倒な話をされたときは妖精のストールを使えば逃げられると考えたが、大事な宝物。誰にも見せはしない。大事なきょうだいにさえも。
身体から離して折り畳めば見た目は普通のストールとなる。これなら置いていても不自然ではないが、誰かがそれを巻けば大変なことになると部屋を見回して隠し場所を探す。
「じゃあ夜になったら一緒に行きましょう」
「おうッ!」
内緒話のように小声で誘えば片腕を上げたアイレが小声で返事をする。
エイベルの驚いた顔はどんな感じだろうか。想像すると楽しくなったクラリッサだが、この判断がまた間違っていたと後悔することになる──……
穏やかな日々を過ごしていたある日、アイレがプレゼントだと言ってニコニコしていた。目の前にある箱は小さく、入っていても指輪か石ぐらいだろうその大きさにクラリッサは首を傾げる。
「ダークエルフの森にある光る石とか?」
「それも候補としてはあったけど、違う」
「……わからない」
「もうちょっと考えろよー」
「だってアイレが私にプレゼントをくれる理由がないもの」
何かをもらうようなことをした覚えがないため、どの程度のプレゼントなのかもわからない。お金を持っていない妖精が人間界で何か買えるわけではないし、まさか盗んできた物をプレゼントにするとも思えない。アイレはそこまで非常識ではないと思っている。
「いつもクッキーとかくれるお返しだよ。オイラたち皆さ、クラリッサには感謝してるんだ。毎日美味い物が食べられるのって幸せなんだ。だから、オイラたちからクラリッサにプレゼントだよ。開けて開けて!」
人間にとっては小さな小箱でもアイレたち妖精からすれば大きいだろう箱を持ってきてくれたことだけでもクラリッサは嬉しかった。アイレだけではなく妖精たちからのプレゼントが石でも石でなくてもいい。キレイな葉っぱを見つけたからと一枚入っているだけでもいい。下心のないプレゼントほど嬉しいものはないとクラリッサは思っている。どんな効果な物よりもロニーが持ってきてくれる一輪の花や描いてくれた似顔絵のほうがずっと嬉しかったのだから。
箱を持ってそっと開けるとボンッと軽い爆発音にも似た音が響き、クラリッサは慌ててそれをドレスの下に隠した。
音に驚いて使用人が駆けつけてくるのではないかと警戒して息をも殺しながら耳をすませる。だが、使用人の足音も声も聞こえない。
「あははははッ! 驚いた? 大丈夫だって、それはオイラたちが見える奴にしか聞こえないから」
「早く言ってよ~」
緊張したとスカートの下から箱を出そうとしたが、ドレスの下に何かあることに気付いた。ストールのような柔らかさになんだと恐る恐る引っ張り出すと本当にストールだった。
どうすればこんな大きな物が入るのだろうと物質の矛盾を感じながらも妖精という人間ではない種族がいるぐらいだからと深く考えるのはやめて膝の上に乗せた。
肌触りの良い上質なストール。まるで柔らかな毛を持つ猫のようだ。
「ス……ん?」
ストールのお礼を言おうとしたクラリッサにアイレが人差し指を立てた。なぜだと不思議そうな顔をするクラリッサの耳元に寄ったアイレが告げる。
「エイベルには内緒なんだ」
「どうして?」
「ふっふっふっ」
怪しい笑い方と共にアイレがストールを浮かせて宙で広げ、それがそのままクラリッサの膝の上へとゆっくり落ちた。下半身をすっぽりと覆ったことで目が飛び出るのではないかと思うほどの驚きがクラリッサを襲う。
「なんッ──!?」
何が起こっているのかと問おうとするクラリッサにまた人差し指を立ててダメだと言うアイレと自分の下半身を交互に繰り返し見るクラリッサの目にはさっきまであったはずの下半身が映っていない。感覚はある、動く、触れる。でも見えない。一体何が起こっているんだと戸惑うクラリッサを見るアイレは大成功だと言わんばかりに破顔している。
「これはさ、オイラたち妖精族だけに扱える糸で編んだ物なんだ。最近忙しいって言ってたのはコレを編むためだったんだ」
「あら? エイベルに花冠教えるためじゃなかったの?」
「あんなの忙しいうちに入らない。エイべるはムカつくけど物覚えがいいし、教えたらすぐに覚えたから。こっちはこの大きさに編むのに時間がかかってさ」
人間の手に座れるぐらいの小さな身体で人間を包みこむほど大きなストールを編むのは大変だっただろう。
「でもクッキーとかキャンディとかで休憩してさ、頑張れたんだ」
「言ってくれたらもっと渡したのに」
「今までのストックがあるからヘーキ」
自分で食べる物をコントロールするようになってからは父親は一日にクッキーを二枚食べようとうるさく言わなくなった。体型が維持できれば食べてもかまわないらしい。それなら三枚に増やして全てアイレに持って帰らせることもできたと思うが、アイレはそれを望まなかった。一枚ペロリと食べてしまえる胃袋を持ちながらも一枚を持ち帰って仲間と分けるのはお腹が空いたのではないかと可哀想になってしまい、クラリッサはクッキーを包んでキャンディを三つ取り出した。
それは遠慮することなくもらうと決めたアイレがなんでもしまえる自分の空間へと放り込む。
「でもどうして私にこんな物を?」
ニヤリと不敵な笑みを浮かべるアイレがゴニョゴニョとクラリッサにしか聞こえない音量でストールの秘密を告げた。
「これに包まれてる間は匂いも姿も隠すんだ。だからさ、これでエイベルの奴を驚かせてやろうぜ。いつもすました顔してるアイツの驚いた顔、見たいだろ?」
確かにエイベルはいつも余裕めいた笑みばかりで本当に驚いた顔は見たことがない。だが、クラリッサはすぐに返事ができない。
「エイベルに行くときは合図を待つと約束したの。前にあんなことがあったでしょ? エイベルは私が見せ物になるから怒ってたって言ってたの。だから驚かせるのが目的でも黙って行くのは良くないんじゃないかしら?」
あくまでも小声。聞かれないようにしているのはクラリッサの中にエイベルの驚いた顔が見たい気持ちがあるから。
「じゃあさ、アイツが合図を出してきたときに行けばいんじゃねぇか? 合図を出してきたら部屋に下がってこいつをかぶって森へ行く。んで、エイベルの後ろに行ったらストール取って驚かすんだ。あのエイベルが気付かなきゃオイラたちの優秀さも見せつけられるし、クラリッサはアイツの驚いた顔が見れるし一石二鳥だ」
見下されてばかりで悔しくないはずがない。ずっと悔しい思いをし続けているのだ。妖精は何もできないとバカにされたままではいられないと立ち上がった妖精たちが編んでくれたストールは成功すれば妖精たちの器用さを見せつけることにもなり、何もできないと見下せなくなる。手を取り合えとは言わないが、憎み合わずに生きられるのが一番いいと思っているクラリッサは協力も兼ねてアイレの話に乗っかることにした。
「へへへっ! エイベルの奴、絶対驚くぜ! 目ん玉こーんなにカッぴらいてさ、うわぁぁぁあああ!って言うんだ」
絶対に言わないと思うとは言わなかったが、どういう驚き方をするのか興味はあった。約束を破る形にはなってしまうが、アイレの言うとおり合図が出たあとならいいだろうと思った。合図が出る日はエイベルは他の女性のためではなくクラリッサのために時間を空けている。だからきっと暇なはず。
森に入ってからエイベルの場所まではそんなに遠くない印象があり、何度も言ったことで道順は覚えている。アイレも一緒であれば迷うことはないと立ち上がってストールを掴み、鏡の前へ向かう。
「すごい……」
鏡の前でストールを肩から巻けば、鏡に映っているのは巻いていない顔だけ。不気味で仕方ない姿でも感動が勝れば恐怖はない。
「妖精ってすごいのね」
「そうだろ!? オイラたちはすごいんだ! へへっ、クラリッサならわかってくれると思ってた」
この技術を人間が知れば誰もが欲しがるだろう。クラリッサも許されるのなら父親から面倒な話をされたときは妖精のストールを使えば逃げられると考えたが、大事な宝物。誰にも見せはしない。大事なきょうだいにさえも。
身体から離して折り畳めば見た目は普通のストールとなる。これなら置いていても不自然ではないが、誰かがそれを巻けば大変なことになると部屋を見回して隠し場所を探す。
「じゃあ夜になったら一緒に行きましょう」
「おうッ!」
内緒話のように小声で誘えば片腕を上げたアイレが小声で返事をする。
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