鑑賞用王女は森の中で黒い獣に出会い、愛を紡ぐ

永江寧々

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家族

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「クラリッサ、今回ばかりはお前が何を言おうと私の気持ちは変わらんぞ」

 クラリッサが告げた言葉が聞こえていた父親から返事に立ち上がって振り向くと笑顔はそのままに父親の前まで歩いていく。後ろで「やめとけ」とエヴァンの声が聞こえるが、それを無視して机の片手を乗せた。
 なんのつもりだと目だけで手を見下ろす父親がクラリッサがその先にあるレターオープナーを握ろうとするのを見て慌ててそれを床へと払い落とした。

「どういうつもりだ!!」

 クラリッサは答えず、カランカランと高音と共に床を滑っていった物を取りに行こうとした。

「どういうつもりだと聞いているんだ!!」

 怒りが伝わってくる腕を掴む強さにクラリッサが顔を向けると先程まで浮かべていた表情が消えている。それに少し怯んだ父親にクラリッサが口を開いた。

「何を言ってもお父様のお気持ちが変わらないのであれば行動で示せばお気持ちも変わるのではないかと思ったんです」
「それが自分を傷つけることか!?」
「そうです」
「愚かな!! あの恥晒しを守るためにお前は芸術品に傷をつけるというのか!?」
「私は人間であって芸術品ではありません」

 今までクラリッサは何度『芸術品』と呼ばれようと反論しなかったが、今日初めてそれを否定した。何千回と鏡を見ても自分の美しさはわからない。妹たちのほうがずっと可愛いと思えた。だが、作り笑顔を得意とする自分が芸術品だと言われても仕方ないように思えたから否定しなかった。しかし、それももう終わりだと決めたのはエイベルと出会って大口を開けて笑う楽しさを知ったからで、目の前で誰かのために涙を流す妹たちを見たから。この姿を見て目を閉じているなら自分は人形であり、本当にただの鑑賞用として座っているだけになってしまう。
 デイジーを守るためなら修道院に入るのもかまわないと言ったリズも、愛する人のためなら土下座までして謝り、修道院に入るから愛する人のことだけは許してほしいと懇願するデイジーも守りたかった。そのために自分は姉として何ができるだろうと思ったとき、クラリッサは情けなくも脅すことしか思いつかなかった。

「私に価値を見出しているのは私ではなくお父様です」
「私だけではない! 皆がお前を……美しいと思っている! お前の美しさはこの世に二つとないものだ! それをわかっているのか!?」
「それは私だけではなく誰しもそうです。同じ人間は存在しない。私のお父様はこの世に一人で、お兄様も、デイジーもリズもダニエルもロニーも代わりはいません。デイジーにとって彼はたった一人の愛する人なんです。代わりはいません」
「……私に認めろと言うのか? 私を脅そうと言うのか?」

 クラリッサはいつも父親を脅している。何かあれば『パーティーには出ない』とそればかり。でもそれが一番効果的だと知っている。今回もそう。クラリッサはパーティーに出ないと言うのはいつものことでも、自分を傷つけようとしたことはない。
 もしこれがただの脅しだとすれば父親はそれを鼻で笑って一蹴するだろうが、それがただの脅しという保証はない。脅しを超えたものになるなら、目の前でこの世に一点しかない絵画にナイフで傷をつけるのと同じだ。誰もが悲鳴を上げ、ショックを受ける。何があった、なぜこうなったと皆が声を上げるだろう。
 脅しか、本気か、父親はクラリッサの目を見つめながらどっちだと見抜くのに必死だった。

「私たちが口にするパンはシェフが作ります。ですが、国民が食べるパンはパン屋が作るのでしょう? そのお店を祖父の時代から続くのであれば長くこの国で愛されている証拠だと私は思います。デイジーは確かに愚かなことをしました。王女としてあるまじきことです」

 過ちを否定しないクラリッサにデイジーの眉が下がる。

「ですが、感情に任せて国民から愛されるお店を一つ潰してしまうのは王がすることでしょうか?」
「王女に手を出したんだぞ」
「デイジーが受け入れたんです」

 好いている相手の温もりを受け入れる幸せをクラリッサも知っているから、デイジーの気持ちがわかる。愚かなのは妹だけではない。姉も同じなのだ。

「私の考えが間違っていると言うのか?」
「乱暴だとは思います。デイジーに対する暴言も、修道院に入れようとすることも、お店を潰してしまうことも全て乱暴です」
「我が一族に泥を塗ったんだ、当然の報いだろう」
「デイジーを反省させるために報いを受けさせるのですか? それともお父様の溜飲を下げるためですか?」

 クラリッサの物言いに父親の目が見開かれ、思いきりテーブルが殴られる。

「私が自分のためにしているような言い方をするんじゃない!! 罪を犯した者を罰するのは世界の理だ!」
「人を愛することは罪ですか?」
「王女には王女に相応わしい相手がいる! お前にもいつか私が相応わしい相手を見つける!! デイジーにもそのつもりだった!! 今まで見つけなかったのはパン屋の息子と関係を持たせるためではないんだ!!」
「パン屋の息子の何がいけないのでしょうか?」
「屁理屈をこねるな!!」

 クラリッサは問いかけているだけで理屈は何も口にしてはいない。父親はクラリッサがいつ行動に出るか不安で仕方なく、それが苛立ちへと変わっている。
 今回のクラリッサの行動は脅しでは済まないかもしれない。済ませるつもりがないかもしれない。そう思うと感情を抑えきれなかった。

「お前はいつもいつもいつもいつも私を脅す!! 私を脅せば済むと思っているんだろう!!」
「否定はしません」
「これからも事あるごとに私を脅し続けるつもりか!?」

 テーブルの上に置いていた紙が床に散らばり、それを地団駄で踏みつける父親の怒りを止められる者はいない。一番の被害者となるエヴァンはこれ以上余計なことをしてくれるなとクラリッサのドレスを引っ張るが、クラリッサの手がそれを強く払う。
 肩を上下させて荒い呼吸を繰り返す父親の目を見てクラリッサはキッパリ告げる。

「そうです」
「なっ!?」

 言葉を選んで発するのではなく、真正面からぶつかってきたクラリッサに驚きを隠せない父親が絶句する。

「私は、私の宝物である家族の、大事な妹の恋を守るためなら何度だってお父様を脅します」
「私も家族だろう!!」
「そうです。私は幼い頃よりずっとお父様の言うとおりに生きてきました。どんなときもお父様の願いを聞き入れてきました。それはお父様が大事な家族だからです。だからお父様もデイジーの想いを簡単に切り捨てたりしないでください!」

 嫌だと思ったことは何千回では済まない。一日一回ではなく一日何十回も嫌だと言った日もあった。部屋に帰って枕に顔を押し付けながら叫んだ日もあった。それでも今も鑑賞用王女を続けているのは父親のため。父親がそれを望み、パーティーに出ると嬉しそうに笑うから。自分にできる唯一のことで父親が喜んでくれるならと続けてきた。
 外に出ることも他者との交流も許されないクラリッサにとって家族は宝物。その家族がバラバラになってしまうことは絶対に避けたかった。だから父親を脅してでも二人を守ると決めた。
 だが、父親はそう甘い人間ではなかった。

「子が親の言うとおりに生きるのは当然だ!! 誰のおかげで何不自由ない生活ができていると思っているんだ! 全て私が叶えてやっているからだろう!! 私は結婚するなと言ってるんじゃない、パン屋の息子との結婚は許さんと言ってるだけだ! なぜそれがわからん! なぜそれに対して脅しを向けるんだ!! お前は私がどれほど傷ついているかわかっているのか!?」
「傷ついているのはデイジーも同じです!」
「デイジーに傷つく権利などない!! 自業自得だ!! 親の言うとおりに生きていればこんなことにはならなかったんだ!! クズなパン屋の息子も夢を潰されずに済んだのにな!!」

 人の気持ちがわからない人間だと思うことは何度もあった。それでも言えば他のきょうだいのために動いてくれる人だった。だから『この人は人の気持ちがわからないんじゃなくて気付かないだけだ』と思うようにしていたが、それも限界。この人はわからない人なんだと、そうとしか思えなくなった。

「王女がパン屋の息子に嫁ぐなど前代未聞! 恥どころではない!」
「前代未聞、いいじゃないですか。子は親の利益のために生きていくのではありません。デイジーにはデイジーの人生があります。それをお父様の勝手で潰そうとしないでください!」
「ええい、黙れ黙れ!! 子は一生親の物だ!! これ以上の反論は許さん!!」


 握った拳が震えているのを見たデイジーが手を伸ばしてクラリッサの拳を握る。

「お姉、さま……もういい……もういいよ……。私が悪いの。私がちゃんと自制してたらこんなことにはならなかったのッ。だからもうやめてッ。お姉さまでもムリだよ……」

 いつも庇ってくれた姉がこれ以上父親に傷つけられるのは見ていられない。修道院が何かさえわかっていない妹にまで庇わせてしまった自分の落ち度に激しい後悔に吐きそうになりながら諦めると床の上で拳を握って呟くデイジーの前に両膝をついて頭を撫でた。
 久しぶりに撫でる柔らかな髪。昔はよく撫でていた。ロニーのように膝の上に乗っては読めない姉に代わってデイジーが本を読んでくれた。いつの間にか反抗期を迎えて全てに嫌悪感を示すようになってからは一緒に過ごすことも会話することもなくなってしまったが、こうして背中を震わせて泣く姿は幼い頃と何も変わってはいない。
 込み上げる愛おしさに目を細めながらクラリッサは首を振った。

「あなたは王女だけど長女じゃない。自分で選んでいいの。好きな人との結婚を諦める必要なんてない。皆に祝福されて幸せになる権利がある」

 涙に濡れた顔を上げたデイジーが首を振る。

「でも、ムリだよ。許してもらえない」
「許すわけがないだろうが!!」

 後ろから飛んでくる怒号を背中で受けながらもクラリッサは続ける。

「諦めていいの?」
「だって……だって……!」
「デイジー、リズも一緒に言ってあげる。パパが認めるまでずーっと言ってあげる。お嫁さんになりたいんでしょ?」
「リズ……」

 どうして最低な態度を取り続けた自分にこれほど優しくしてくれるのだろうと涙が熱くなるのを感じながらデイジーは顔を歪めて何度も頷いた。クラリッサとリズが顔を見合わせれば互いにきれいな笑顔を浮かべる。

「あなたがあなたのために歩くことをあなたが諦めてどうするの。王女だって恋愛してもいいんだから胸を張りなさい」
「そうだよ! リズもいつか王子様が現れて連れ去ってくれるの! でもデイジーはもう王子様見つけたんだから連れ去ってもらわなきゃね」
 
 デイジーの見方をする二人に父親が全身を震わせながらテーブルを何度も両手で叩き続ける。怒りのせいで痛みすら感じなくなっているのだろう父親の手はテーブルの叩きすぎによって真っ赤になっているが、それでも叩くのをやめようとはしない。子供のように物に当たって大きな音と大声を出すことで怒っているのだと示しているのだろうが、見慣れた光景に家族が怯えることはない。

「お前たちの父親は誰だ!? 私だろう!! なら私の言うことを聞いていればいいんだ!! 反抗などするな!!」

 親だから子供を思いどおりにできる。子だから親の言うことに従わなければならない。それはそうかもしれない。親の庇護下にいる以上はある程度の従順さは必要で、逆らうべきではないというのもわかる。だが、それはあくまでも子供が自ら考え行動することであって親に押さえつけられて決めることではないとクラリッサは今ようやくその考えに至った。
 物心ついた頃からずっと父親の言うとおりに生きてきた。母親が「少しぐらい……」と言うのも断って甘えを絶った生活をしてきた。完璧な笑顔、完璧なスタイル、誰もが見惚れる完璧な王女になりきれるよう努力してきたが、それは全て父親の言いなりになってきたからであって、それが幸せになる方法だと思ってやってきたわけではない。その結果、不幸ではなかった。誰もが経験できるわけではないことをたくさん経験した。だが、幸せでもなかった。だからこそデイジーには自分の足で見つけた幸せを掴んでほしいと願ってやまない。

「では、お父様、交換条件といたしましょう」

 立ち上がったクラリッサが得意の作り笑顔でそう告げた。

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