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初めての感情
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イベリスと寝室を共にしなくなり、一週間が過ぎた。
朝食の時間こそ一緒ではあるものの、ファーディナンドが何を話そうと淡々とした返事が返ってくるだけであり、盛り上がることはない。
元々、二人の朝食時間は静かなものだったため、それは変わらないのだが、ファーディナンドは人生が変わってしまったように感じていた。
「アイゼン」
「はい」
「……正しく生きるのは難しいな」
アイゼンはその言葉が嬉しかった。今まで自分は真っ当に生きてきたと自負していたファーディナンドにとって過ちはロベリアを蘇生しようとすることだけだった。だが、そうではないと気付いた。
一人の女性から笑顔を奪ったことは重罪とすら感じている。あれだけ賑やかだったイベリスはとても静かに暮らしている。庭でお茶をすることもなくなり、マシロと走り回っているのも見かけない。休憩時間、それを当たり前に見ていたファーディナンドは休憩時間になると何をして過ごせばいいのかわからなくなっていた。今は椅子にもたれかかり、目を閉じて時間が過ぎるのを待っているだけ。
落ち込んでいるように見えるファーディナンドを見ながらアイゼンは微笑む。
「人の気持ちは目に見えないからこそ考えなければならないのです。自分とは違う人間だからこそ自分と同じ考えだと思ってはならない。神ではないのだから自分は絶対に正しいと思ってはならない」
「そのとおりだ」
苦笑を滲ませるファーディナンドを見ながら随分と表情豊かになったものだと感じる。
「しかし、間違えてはならないとも思ってはならない。陛下は人間なのですから」
驚いた顔をするファーディナンドに頷きを返す。
「皇帝は間違えてはならない。国の指針となり、民を導くもの。間違いなど──」
「皇帝としてはそうでしょう。大勢の生活を、命を預かっている身なのですから間違いは許されません。ですが、妻相手に皇帝である必要はありません。実際、陛下は間違われた。嘘をつき、敬わず、雑に扱い、見下していた。それも許されることではありません。イベリス様も人間。心があり、生きてもいる。大事にすべきだったのを怠った陛下の失敗です」
「ああ……」
「イベリス様は相当深く傷ついたのでしょう。当然です。騙されて結婚したのですから。真実は知らずとも、なんとなくは気付かれているように思います」
ファーディナンドも感じていたことだ。イベリスは何故求婚されたのか気付いているのではないか。器としてとは思っていないだろうが、ロベリアの代わりとは思っているはず。それでも前向きに生きてきたのが、四度目の命日で崩れた。
愛されない妻の座になんの意味があるのか。これは政略結婚ではないのだから愛がないのは詐欺であると思っていてもおかしくない。傷ついてはいないと言っても、傷ついていないわけでもない。
失望した、と言うのが正解なのかもしれない。取り戻す術もない失望にファーディナンドは何もできないでいた。
「私がイベリス様と向き合うよう言っていた意味がおわかりいただけましたか?」
「もっと早く教えてくれてもよかったんだがな……」
否定しないことに安堵する。ファーディナンドは自分の変化に気付いているのだと。
「イベリスを解放すべきか……?」
「それは陛下がお決めになることです」
魔女との契約を破棄してイベリスをリングデール家に帰す。ここにいてもイベリスは幸せにはなれないだろう。今度は無慈悲に奪われるのではない。自分の愚かさを呪えば済む話だと目を開けたファーディナンドが引き出しから新しい紙を取り出した。
「離婚証明書を書こう。そうすればイベリスも安心するだろう。イベリスがサインすれば終わる」
「離婚なさるおつもりで?」
「……そうするのが正しいのだろう」
「ロベリア様はよろしいのですか?」
たった一人の愛しい人だと思っていた。ロベリアの墓の前で生き返らせると何度も誓った。その誓いを破ることになる。
「ロベリアならわかってくれるはずだ。今際の際に彼女は俺に前に進めと言ったのだから」
手を握り、微笑みながらそう言ってくれたロベリアを思い出してペンを走らせる。
自分の感情に気付いてしまった以上はロベリアをイベリスの身体に入れるわけにはいかない。ロベリアならわかってくれると微笑むファーディナンドの覚悟は既に決まっていた。
「陛下は変わられましたな」
「俺もそう思う」
離婚の宣言と自分のサインをすると夜までしまっておこうと引き出したを開けたとき、外から声が聞こえた。
「イベリス様、楽しんでるといいんだけどな」
「……やっぱり、部屋にいたほうがよかったんじゃない?」
「久しぶりに元婚約者に会うんだ。幼馴染なわけだし、心配いらないってイベリス様も言ってただろ」
久しぶりに聞くサーシャとウォルフの声。立ち上がり、窓に寄って外を覗き込むもイベリスの姿は見えない。
「誰か来ているのか?」
「リンウッド・ヘイグがイベリス様に会いに来ているようです」
「リンウッド? イベリスの元婚約者か」
「はい。アポを取られておりますので」
愛しているが故に婚約破棄をしたと言った愚か者。号泣していたとイベリスから聞いている。そんな男が何用だと訝しげる。
リンベルの人間がテロスに来る用事などないはずだ。商人の息子であれば話は別だが、彼はイベリスと同じ伯爵家の息子。用事はないはず。
自ら婚約破棄を言い出したはいいが、イベリスが恋しくなって訪ねることにしたのだとしたら異常な執着。手放してからまだ一年も経っていない。皇帝と結婚した元婚約者に会いに来るなど普通では考えられない。だが、逆に皇帝と結婚したからこそ諦められ、会いに来たのかもしれないと考えることもできる。
ファーディナンドの考えは前者だ。普通はありえない。生き返らせたいと願い、他人を犠牲にしてまで計画を立てた自分だからこそわかるとファーディナンドはドアへと向かう。
「陛下、休憩時間はあと一分で終わりですよ」
「知ったことか。時間はいくらでもある。どうせ一人で寝るんだからな。夜に回せ」
やれやれと肩を竦めるもアイゼンは笑顔だった。今、彼が持つ感情はイベリスに犬を与えると決めたときよりもずっと明確だろう。
これでいい。これこそ正しい道だと一人頷いていた。
(元婚約者に会いにわざわざ大陸を超えてくるなど常軌を逸している。歳は十八だったか。家族旅行であれば家族で会いに来るはず。だが、アポを取ったのはリンウッド一人。イベリスはリンウッドに手紙でも送っていたのだろうか。サーシャにはなんでも話していそうだが、結局ここは俺の城だと考えていたかもしれん。元婚約者に結婚の愚痴を書いて送るような無神経な性格ではないだろうが、両親に書くぐらいならと書いた可能性もある。それをただの愚痴として受け取らず、助けを求めていると勘違いしたのであれば大陸を超えてくるのも納得だ。愛しすぎて頭がおかしくなると自分に酔った発言ができるぐらいだ。助けを求められている、助けられるのは自分しかいないと酔っていてもおかしくない)
そこまで考えて足を止めた。
(もし、本当にイベリスが助けを求めたのだとしたら……)
離婚証明書を書いたのだから今更そんなことを考えても仕方ない。かぶりを振って考えを払うも足は前に進まない。長い廊下には誰もおらず、少し先にあるイベリスの部屋の扉を見つめながら呟いた。
「イベリス……」
名前だけを呟くように呼んだとき、イベリスの部屋のほうから大きな音が聞こえ、思わず走り出した。
朝食の時間こそ一緒ではあるものの、ファーディナンドが何を話そうと淡々とした返事が返ってくるだけであり、盛り上がることはない。
元々、二人の朝食時間は静かなものだったため、それは変わらないのだが、ファーディナンドは人生が変わってしまったように感じていた。
「アイゼン」
「はい」
「……正しく生きるのは難しいな」
アイゼンはその言葉が嬉しかった。今まで自分は真っ当に生きてきたと自負していたファーディナンドにとって過ちはロベリアを蘇生しようとすることだけだった。だが、そうではないと気付いた。
一人の女性から笑顔を奪ったことは重罪とすら感じている。あれだけ賑やかだったイベリスはとても静かに暮らしている。庭でお茶をすることもなくなり、マシロと走り回っているのも見かけない。休憩時間、それを当たり前に見ていたファーディナンドは休憩時間になると何をして過ごせばいいのかわからなくなっていた。今は椅子にもたれかかり、目を閉じて時間が過ぎるのを待っているだけ。
落ち込んでいるように見えるファーディナンドを見ながらアイゼンは微笑む。
「人の気持ちは目に見えないからこそ考えなければならないのです。自分とは違う人間だからこそ自分と同じ考えだと思ってはならない。神ではないのだから自分は絶対に正しいと思ってはならない」
「そのとおりだ」
苦笑を滲ませるファーディナンドを見ながら随分と表情豊かになったものだと感じる。
「しかし、間違えてはならないとも思ってはならない。陛下は人間なのですから」
驚いた顔をするファーディナンドに頷きを返す。
「皇帝は間違えてはならない。国の指針となり、民を導くもの。間違いなど──」
「皇帝としてはそうでしょう。大勢の生活を、命を預かっている身なのですから間違いは許されません。ですが、妻相手に皇帝である必要はありません。実際、陛下は間違われた。嘘をつき、敬わず、雑に扱い、見下していた。それも許されることではありません。イベリス様も人間。心があり、生きてもいる。大事にすべきだったのを怠った陛下の失敗です」
「ああ……」
「イベリス様は相当深く傷ついたのでしょう。当然です。騙されて結婚したのですから。真実は知らずとも、なんとなくは気付かれているように思います」
ファーディナンドも感じていたことだ。イベリスは何故求婚されたのか気付いているのではないか。器としてとは思っていないだろうが、ロベリアの代わりとは思っているはず。それでも前向きに生きてきたのが、四度目の命日で崩れた。
愛されない妻の座になんの意味があるのか。これは政略結婚ではないのだから愛がないのは詐欺であると思っていてもおかしくない。傷ついてはいないと言っても、傷ついていないわけでもない。
失望した、と言うのが正解なのかもしれない。取り戻す術もない失望にファーディナンドは何もできないでいた。
「私がイベリス様と向き合うよう言っていた意味がおわかりいただけましたか?」
「もっと早く教えてくれてもよかったんだがな……」
否定しないことに安堵する。ファーディナンドは自分の変化に気付いているのだと。
「イベリスを解放すべきか……?」
「それは陛下がお決めになることです」
魔女との契約を破棄してイベリスをリングデール家に帰す。ここにいてもイベリスは幸せにはなれないだろう。今度は無慈悲に奪われるのではない。自分の愚かさを呪えば済む話だと目を開けたファーディナンドが引き出しから新しい紙を取り出した。
「離婚証明書を書こう。そうすればイベリスも安心するだろう。イベリスがサインすれば終わる」
「離婚なさるおつもりで?」
「……そうするのが正しいのだろう」
「ロベリア様はよろしいのですか?」
たった一人の愛しい人だと思っていた。ロベリアの墓の前で生き返らせると何度も誓った。その誓いを破ることになる。
「ロベリアならわかってくれるはずだ。今際の際に彼女は俺に前に進めと言ったのだから」
手を握り、微笑みながらそう言ってくれたロベリアを思い出してペンを走らせる。
自分の感情に気付いてしまった以上はロベリアをイベリスの身体に入れるわけにはいかない。ロベリアならわかってくれると微笑むファーディナンドの覚悟は既に決まっていた。
「陛下は変わられましたな」
「俺もそう思う」
離婚の宣言と自分のサインをすると夜までしまっておこうと引き出したを開けたとき、外から声が聞こえた。
「イベリス様、楽しんでるといいんだけどな」
「……やっぱり、部屋にいたほうがよかったんじゃない?」
「久しぶりに元婚約者に会うんだ。幼馴染なわけだし、心配いらないってイベリス様も言ってただろ」
久しぶりに聞くサーシャとウォルフの声。立ち上がり、窓に寄って外を覗き込むもイベリスの姿は見えない。
「誰か来ているのか?」
「リンウッド・ヘイグがイベリス様に会いに来ているようです」
「リンウッド? イベリスの元婚約者か」
「はい。アポを取られておりますので」
愛しているが故に婚約破棄をしたと言った愚か者。号泣していたとイベリスから聞いている。そんな男が何用だと訝しげる。
リンベルの人間がテロスに来る用事などないはずだ。商人の息子であれば話は別だが、彼はイベリスと同じ伯爵家の息子。用事はないはず。
自ら婚約破棄を言い出したはいいが、イベリスが恋しくなって訪ねることにしたのだとしたら異常な執着。手放してからまだ一年も経っていない。皇帝と結婚した元婚約者に会いに来るなど普通では考えられない。だが、逆に皇帝と結婚したからこそ諦められ、会いに来たのかもしれないと考えることもできる。
ファーディナンドの考えは前者だ。普通はありえない。生き返らせたいと願い、他人を犠牲にしてまで計画を立てた自分だからこそわかるとファーディナンドはドアへと向かう。
「陛下、休憩時間はあと一分で終わりですよ」
「知ったことか。時間はいくらでもある。どうせ一人で寝るんだからな。夜に回せ」
やれやれと肩を竦めるもアイゼンは笑顔だった。今、彼が持つ感情はイベリスに犬を与えると決めたときよりもずっと明確だろう。
これでいい。これこそ正しい道だと一人頷いていた。
(元婚約者に会いにわざわざ大陸を超えてくるなど常軌を逸している。歳は十八だったか。家族旅行であれば家族で会いに来るはず。だが、アポを取ったのはリンウッド一人。イベリスはリンウッドに手紙でも送っていたのだろうか。サーシャにはなんでも話していそうだが、結局ここは俺の城だと考えていたかもしれん。元婚約者に結婚の愚痴を書いて送るような無神経な性格ではないだろうが、両親に書くぐらいならと書いた可能性もある。それをただの愚痴として受け取らず、助けを求めていると勘違いしたのであれば大陸を超えてくるのも納得だ。愛しすぎて頭がおかしくなると自分に酔った発言ができるぐらいだ。助けを求められている、助けられるのは自分しかいないと酔っていてもおかしくない)
そこまで考えて足を止めた。
(もし、本当にイベリスが助けを求めたのだとしたら……)
離婚証明書を書いたのだから今更そんなことを考えても仕方ない。かぶりを振って考えを払うも足は前に進まない。長い廊下には誰もおらず、少し先にあるイベリスの部屋の扉を見つめながら呟いた。
「イベリス……」
名前だけを呟くように呼んだとき、イベリスの部屋のほうから大きな音が聞こえ、思わず走り出した。
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