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死神出現4
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「ラビ……」
「やあ、ジュベール兄さん。お元気そうですね」
「ゴミの分際でどこに座ってんだ……?」
「見てわかりませんか? 椅子です」
「そこは親父の席だろうが! この国で一番偉い人間だけが座っていい場所なんだよ! テメーみてぇなゴミが座っていい場所じゃねぇんだよ!」
怒鳴りながらも距離を詰めることはしない。戦争にて成果を上げ続けてきた男に勝てるはずがないとジュベールもわかっている。
「いつの間に銃の訓練を?」
「随分と前からだ」
「賢明ですね。兄さんには剣の才はありませんでしたし」
ピクッと動いた表情筋。額に浮かぶ青筋。ラビだけには言われたくなかったその言葉にジュベールが銃を構えた。
「テメーが自分の立場も弁えずにしゃしゃり出るから親父は俺から剣を取り上げたんだよ。俺が剣を握れなくなったのはお前のせいだ」
「才能がないと判断しての事でしょう」
「人を殺す事しか能がねぇゴミが威張り散らしてんじゃねぇぞ」
「威張ってません。楽しんでるだけです」
「今日ここで死ねるからか?」
「あなたを殺せるからです」
まだどちらも動かない。ラビは自らかかっていくつもりはなく、ジュベールの動きを待っている。ジュベールだけは簡単に殺すつもりはない。自分が研いできた感覚全てを使ってゆっくりといたぶるつもりだった。
「アステルのゴミ兵共が死に絶えたのは知ってるか?」
「いいえ、知りません」
「お前なんかの味方をしたから無駄死にしたんだよ。殺したのは俺だけどな」
「そうですか。残念です。良い方々ばかりだったんですがね」
「お前が殺したようなもんだ」
「そうですね」
何を言っても悔しがる事はなく、余裕めいた笑みを浮かべ続けるラビにジュベールの感情が強く乱れる。
剣術の大会で恥をかかされて以来、ジュベールはラビが憎くて仕方ない。十歳の子供に二十歳が負けた。負けてやったと解釈した人間もいるが、結局広がったのは『ジュベールには剣の才能がなかった。今までのは八百長でしかなかった』というもの。それを耳にしてから公務やパレードで国民の前に顔を出すのが苦痛で仕方なかった。
本当はすぐにでも殺してやりたかったが、父親からの命令で殺せなかった。
「お前がそこに座ってるのを親父が見たらどう思うだろうな?」
「笑うんじゃないですか?」
「殺されるぞ」
「殺すつもりで来ているので願ってもない事です」
一瞬、目を見開いたジュベールだが、すぐに大笑いし始める。響き渡る怒声にも近いほどの笑い声。隠れている使用人達はその不気味さに震え始めた。
「お前、親父に勝てると思ってんのか?」
「はい」
ラビの即答にジュベールの笑いが止まり、スッと目が細められた。気に入らない。そう顔に書いてある。
「お前、ちょっと調子乗りすぎてんな」
「これは自信というものです」
ギリッと歯を鳴らすジュベールが突如発砲した。ラビは顔を左に傾けるだけで立ち上がる素振りさえ見せなかった。
「余裕だなぁ……オイ……」
「銃って戦闘ですごく不利なのをご存知ですか?」
突然の問いかけにジュベールがもう一発発砲するもラビは顔を傾けるだけで動かない。顔を狙っている事がわかっているから身体を動かす必要はなく、ラビにとって避けるのは容易い。
「弾切れがあり、詰まる事もあり、それが機能しなくなった瞬間に命が終わる」
「それは剣も同じだろうが。刃が折れれば終わる」
「そうですね。武闘家の中には拳が一番だと言う人もいるでしょう。それも間違いない。ただし、それは近距離では、というだけ」
「お前の剣はどうだよ。近距離は不利だろ」
「だから僕は短剣も所持しています」
「抜く時間を考えれば拳が勝つ。それでもテメーは親父に勝てるってか?」
「はい」
ラビの返事に迷いはない。ルーカスは剣も拳も達人級に強い。ラビが唯一勝てなかった相手だ。玉座に座っている事、裏切った事、それをルーカスが許すとは思えない。殺される確率のほうが高いというのに何故ラビはここまで落ち着いているのかがジュベールには理解できず、不気味に感じていた。
「他の方は逃げましたか?」
「追いかけて殺すか?」
「いえ、彼らは僕に優しくしてくれましたから」
「ハッ! 無視が優しさってか? あまりに哀れで笑えてくるぜ」
「虐待を受ける人間を庇えば同じ目に遭うのはわかりきった事。僕を庇った事で相手も虐待されるなら助けてなんてほしくない。あなた達と同じように僕を殴らなかった。威張る事しか能がない長男の恐怖に逆らった彼らを僕は優しいと思っていますから」
助けてはくれなかった。だけど、彼らの仲間にもならなかった。自分に罪悪感を与えず、かといって殴りもしなかった彼らにラビは感謝すらあった。
「そんな優しい奴らは今頃抜け道の途中で死んでるだろうけどな」
「でしょうね。皇帝陛下がそれを許すとは思えませんし」
だからといって特別な感情があるわけではない。予想できる事実にラビは表情を崩さず頷く。
「兄さんはいいですよね。才能もなければなんの能力もないのに長男ってだけで威張れて」
「ゴミとしてこの世に生み落とされたお前がどれほど憧れようと手に入れられないもんだからな」
「そうですね。僕にはワーナー家の長男を大会で負かすほどの剣の才能しかありませんでしたから」
「ざけんじゃねぇぞ!!」
連発する銃声にさすがのラビも動かざるを得なかった。二発避けられているジュベールがそのまま顔だけを狙うはずもなく、上下を狙って撃ってくる。
少しの挑発で簡単に感情を乱すジュベールは戦には向かない。距離を取って銃を撃っていれば勝てると思っているのがその証拠。
「クソッ!」
カチッカチッと弾切れを知らせる音に舌打ちをして銃を捨て、持っていたもう一丁を握ったたジュベールがヒュッと喉を鳴らした。
さっきまでテーブルを挟んだ向こう側にいたラビが目の前にいる。喉元には短剣の先。銃はまだ取り出せていない。
「どうしてゴミと言われた僕が戦場であれだけの成果を上げられたかわかりますか?」
「……知るかよ……」
「戦場では何も考える必要がないからです」
どういう意味だと眉を寄せるジュベールにラビが続ける。
「これ以上機嫌を損ねないようにしなくては。なんとか許しを得なければとその方法を考える必要がないんです。目の前の敵は殺す。ただそれだけでよかったから勝てたんです」
「無能なお前にはピッタリだったってわけか」
嘲笑するジュベールの脛をラビが蹴り砕いた。
「がああぁあぁああああッ!!」
壮絶な痛みに尻餅をついて床の上を転げ回るジュベールを見下ろすラビの目は冷たい。
「僕は誰かに望まれて生まれてきたわけじゃないし、誰かに愛されて育ったわけでもない。ゴミと呼ばれても仕方ないほど汚い生い立ちをしてます。でもね、兄さん。こんな僕でも誇れる事があるんです」
「や、やめろ! 来るんじゃねぇ!! 痛ぇんだ! わかるだろ!!」
後退りをするジュベールの手を短剣で突き刺すとさっきよりも強い悲鳴が響き渡る。
「運動神経と動体視力が良いことです。その二つが優れていれば大抵の相手には勝つ事ができるんです。戦場では何も迷う必要がないですし、目の前の敵に集中するだけ。剣の才能があった僕には戦場は自分という存在を確立できる素晴らしい場所でした」
「い、今までは……ッ、俺に、従って、きた……だろ!!」
「従わないといけない状況だったから。でももう、従う必要はないんです。僕はもうワーナー家には縛られない。ハインツの人間として生きるんですから」
「何を──」
立ち上がってテーブルの上に置いていた剣を取りに行くラビの背中に向けてジュベールが痛みを振り切って銃を抜いた。至近距離。避けられるはずがないと確信を持って放った銃弾は背中ではなくラビの身体の横を通って壁一面となっている本棚に直撃した。
「なんで……」
何故軌道が逸れたのかわからないジュベールに剣を取って戻ったラビが目の前で笑顔を見せる。
「銃弾はとても繊細なんです。森の中では落ちてくる葉が当たっただけで軌道が逸れてしまうんですよ。だから狙撃手は風を読む。微風でさえ軌道を大きく変える事になってしまうから。そんな簡単な事は兄さんでもご存知でしょうけど」
ジュベールが知りたい事はそれではないとわかっていながらの回答をした後、後ろの窓を指した。
「窓が開いていなければ兄さんの勝ちだったかもしれませんね」
ありえない。そんなはずない。この至近距離だ。変わるはずがない。突風が吹き抜けたわけじゃないのに軌道が変わるなんて。
何か仕掛けていたんだと疑うジュベールの目を見たままラビが立ち上がった。
「今までお世話になりました、ジュベール兄さん」
「やめろ!! やめてくれー!!」
「ッ!?」
まるで小説の中の主人公が彼であるかのように、危機的状況を救うように壁が壊れ、爆音が響いた。瞬時にその場から飛び退いたラビが表情を歪めて粉塵の中から歩いてくる男を見据える。
「そいつは俺の血を濃く継ぐ後継者だ。殺してもらっちゃ困る」
「……ルーカス皇帝……」
「陛下をつけ忘れているぞ、愚図」
大きな拳を構えたまま上機嫌な笑みを浮かべるルーカスの登場にラビは無意識に剣を握り直した。
「やあ、ジュベール兄さん。お元気そうですね」
「ゴミの分際でどこに座ってんだ……?」
「見てわかりませんか? 椅子です」
「そこは親父の席だろうが! この国で一番偉い人間だけが座っていい場所なんだよ! テメーみてぇなゴミが座っていい場所じゃねぇんだよ!」
怒鳴りながらも距離を詰めることはしない。戦争にて成果を上げ続けてきた男に勝てるはずがないとジュベールもわかっている。
「いつの間に銃の訓練を?」
「随分と前からだ」
「賢明ですね。兄さんには剣の才はありませんでしたし」
ピクッと動いた表情筋。額に浮かぶ青筋。ラビだけには言われたくなかったその言葉にジュベールが銃を構えた。
「テメーが自分の立場も弁えずにしゃしゃり出るから親父は俺から剣を取り上げたんだよ。俺が剣を握れなくなったのはお前のせいだ」
「才能がないと判断しての事でしょう」
「人を殺す事しか能がねぇゴミが威張り散らしてんじゃねぇぞ」
「威張ってません。楽しんでるだけです」
「今日ここで死ねるからか?」
「あなたを殺せるからです」
まだどちらも動かない。ラビは自らかかっていくつもりはなく、ジュベールの動きを待っている。ジュベールだけは簡単に殺すつもりはない。自分が研いできた感覚全てを使ってゆっくりといたぶるつもりだった。
「アステルのゴミ兵共が死に絶えたのは知ってるか?」
「いいえ、知りません」
「お前なんかの味方をしたから無駄死にしたんだよ。殺したのは俺だけどな」
「そうですか。残念です。良い方々ばかりだったんですがね」
「お前が殺したようなもんだ」
「そうですね」
何を言っても悔しがる事はなく、余裕めいた笑みを浮かべ続けるラビにジュベールの感情が強く乱れる。
剣術の大会で恥をかかされて以来、ジュベールはラビが憎くて仕方ない。十歳の子供に二十歳が負けた。負けてやったと解釈した人間もいるが、結局広がったのは『ジュベールには剣の才能がなかった。今までのは八百長でしかなかった』というもの。それを耳にしてから公務やパレードで国民の前に顔を出すのが苦痛で仕方なかった。
本当はすぐにでも殺してやりたかったが、父親からの命令で殺せなかった。
「お前がそこに座ってるのを親父が見たらどう思うだろうな?」
「笑うんじゃないですか?」
「殺されるぞ」
「殺すつもりで来ているので願ってもない事です」
一瞬、目を見開いたジュベールだが、すぐに大笑いし始める。響き渡る怒声にも近いほどの笑い声。隠れている使用人達はその不気味さに震え始めた。
「お前、親父に勝てると思ってんのか?」
「はい」
ラビの即答にジュベールの笑いが止まり、スッと目が細められた。気に入らない。そう顔に書いてある。
「お前、ちょっと調子乗りすぎてんな」
「これは自信というものです」
ギリッと歯を鳴らすジュベールが突如発砲した。ラビは顔を左に傾けるだけで立ち上がる素振りさえ見せなかった。
「余裕だなぁ……オイ……」
「銃って戦闘ですごく不利なのをご存知ですか?」
突然の問いかけにジュベールがもう一発発砲するもラビは顔を傾けるだけで動かない。顔を狙っている事がわかっているから身体を動かす必要はなく、ラビにとって避けるのは容易い。
「弾切れがあり、詰まる事もあり、それが機能しなくなった瞬間に命が終わる」
「それは剣も同じだろうが。刃が折れれば終わる」
「そうですね。武闘家の中には拳が一番だと言う人もいるでしょう。それも間違いない。ただし、それは近距離では、というだけ」
「お前の剣はどうだよ。近距離は不利だろ」
「だから僕は短剣も所持しています」
「抜く時間を考えれば拳が勝つ。それでもテメーは親父に勝てるってか?」
「はい」
ラビの返事に迷いはない。ルーカスは剣も拳も達人級に強い。ラビが唯一勝てなかった相手だ。玉座に座っている事、裏切った事、それをルーカスが許すとは思えない。殺される確率のほうが高いというのに何故ラビはここまで落ち着いているのかがジュベールには理解できず、不気味に感じていた。
「他の方は逃げましたか?」
「追いかけて殺すか?」
「いえ、彼らは僕に優しくしてくれましたから」
「ハッ! 無視が優しさってか? あまりに哀れで笑えてくるぜ」
「虐待を受ける人間を庇えば同じ目に遭うのはわかりきった事。僕を庇った事で相手も虐待されるなら助けてなんてほしくない。あなた達と同じように僕を殴らなかった。威張る事しか能がない長男の恐怖に逆らった彼らを僕は優しいと思っていますから」
助けてはくれなかった。だけど、彼らの仲間にもならなかった。自分に罪悪感を与えず、かといって殴りもしなかった彼らにラビは感謝すらあった。
「そんな優しい奴らは今頃抜け道の途中で死んでるだろうけどな」
「でしょうね。皇帝陛下がそれを許すとは思えませんし」
だからといって特別な感情があるわけではない。予想できる事実にラビは表情を崩さず頷く。
「兄さんはいいですよね。才能もなければなんの能力もないのに長男ってだけで威張れて」
「ゴミとしてこの世に生み落とされたお前がどれほど憧れようと手に入れられないもんだからな」
「そうですね。僕にはワーナー家の長男を大会で負かすほどの剣の才能しかありませんでしたから」
「ざけんじゃねぇぞ!!」
連発する銃声にさすがのラビも動かざるを得なかった。二発避けられているジュベールがそのまま顔だけを狙うはずもなく、上下を狙って撃ってくる。
少しの挑発で簡単に感情を乱すジュベールは戦には向かない。距離を取って銃を撃っていれば勝てると思っているのがその証拠。
「クソッ!」
カチッカチッと弾切れを知らせる音に舌打ちをして銃を捨て、持っていたもう一丁を握ったたジュベールがヒュッと喉を鳴らした。
さっきまでテーブルを挟んだ向こう側にいたラビが目の前にいる。喉元には短剣の先。銃はまだ取り出せていない。
「どうしてゴミと言われた僕が戦場であれだけの成果を上げられたかわかりますか?」
「……知るかよ……」
「戦場では何も考える必要がないからです」
どういう意味だと眉を寄せるジュベールにラビが続ける。
「これ以上機嫌を損ねないようにしなくては。なんとか許しを得なければとその方法を考える必要がないんです。目の前の敵は殺す。ただそれだけでよかったから勝てたんです」
「無能なお前にはピッタリだったってわけか」
嘲笑するジュベールの脛をラビが蹴り砕いた。
「がああぁあぁああああッ!!」
壮絶な痛みに尻餅をついて床の上を転げ回るジュベールを見下ろすラビの目は冷たい。
「僕は誰かに望まれて生まれてきたわけじゃないし、誰かに愛されて育ったわけでもない。ゴミと呼ばれても仕方ないほど汚い生い立ちをしてます。でもね、兄さん。こんな僕でも誇れる事があるんです」
「や、やめろ! 来るんじゃねぇ!! 痛ぇんだ! わかるだろ!!」
後退りをするジュベールの手を短剣で突き刺すとさっきよりも強い悲鳴が響き渡る。
「運動神経と動体視力が良いことです。その二つが優れていれば大抵の相手には勝つ事ができるんです。戦場では何も迷う必要がないですし、目の前の敵に集中するだけ。剣の才能があった僕には戦場は自分という存在を確立できる素晴らしい場所でした」
「い、今までは……ッ、俺に、従って、きた……だろ!!」
「従わないといけない状況だったから。でももう、従う必要はないんです。僕はもうワーナー家には縛られない。ハインツの人間として生きるんですから」
「何を──」
立ち上がってテーブルの上に置いていた剣を取りに行くラビの背中に向けてジュベールが痛みを振り切って銃を抜いた。至近距離。避けられるはずがないと確信を持って放った銃弾は背中ではなくラビの身体の横を通って壁一面となっている本棚に直撃した。
「なんで……」
何故軌道が逸れたのかわからないジュベールに剣を取って戻ったラビが目の前で笑顔を見せる。
「銃弾はとても繊細なんです。森の中では落ちてくる葉が当たっただけで軌道が逸れてしまうんですよ。だから狙撃手は風を読む。微風でさえ軌道を大きく変える事になってしまうから。そんな簡単な事は兄さんでもご存知でしょうけど」
ジュベールが知りたい事はそれではないとわかっていながらの回答をした後、後ろの窓を指した。
「窓が開いていなければ兄さんの勝ちだったかもしれませんね」
ありえない。そんなはずない。この至近距離だ。変わるはずがない。突風が吹き抜けたわけじゃないのに軌道が変わるなんて。
何か仕掛けていたんだと疑うジュベールの目を見たままラビが立ち上がった。
「今までお世話になりました、ジュベール兄さん」
「やめろ!! やめてくれー!!」
「ッ!?」
まるで小説の中の主人公が彼であるかのように、危機的状況を救うように壁が壊れ、爆音が響いた。瞬時にその場から飛び退いたラビが表情を歪めて粉塵の中から歩いてくる男を見据える。
「そいつは俺の血を濃く継ぐ後継者だ。殺してもらっちゃ困る」
「……ルーカス皇帝……」
「陛下をつけ忘れているぞ、愚図」
大きな拳を構えたまま上機嫌な笑みを浮かべるルーカスの登場にラビは無意識に剣を握り直した。
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