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理不尽
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手紙を送ってからココが家を訪ねて来るまで一週間もかからなかった。手紙が到着した日、偶然にもココは家に帰省していたらしく、すぐに手紙を読む事ができた。そしてすぐに駆けつけてくれた。
「申し訳ない!」
ココの第一声は深々と頭を下げると同時に発された。
「そ、そんな! 頭を上げてください! 悪いのは僕です!」
「悪いのは火矢を放った人間です」
ピシャリと言い放つアーデルにココも頷く。
「とりあえず家に入って」
中に入ってソファーに腰掛けたココの前に紅茶が置かれ、アーデルに促されてココの隣にラビが座る。
「俺はいいからアーデルが座ってくれ」
「私はここでいい」
棚の間からスッと取り出された木製の折り畳み椅子。手作り感満載ではあるが、角は全て削られて丸くなっているため危険性はない。座ってもギシッと音がしないしっかりとした造りにココは感心した。
「一ヶ月ぐらいしたら手紙を送ろうと思ってたんだ。グレイはあまり快く思ってなかったみたいだったから」
「あなたのために了承してくれたのよね。それはわかってた」
「グレイから手紙が届いていたよ」
「請求ですか?」
否定せずに目を閉じたのが答えだろう。アーデルも同じように目を閉じてかぶりを振り、ラビだけが俯いて膝の上で拳を握る。
「彼は、私達が払った資金を返金するから退去してくれと言ってきたわ」
「ああ……」
「でも、その日のうちに襲撃があって、家が全焼したの」
「無事でよかった」
襲撃にあったと読んだ時は肝が冷えた。手紙を送ってきたということは無事であるとわかっていても怖くなった。こうしてすぐに駆けつけたのは無傷か確認したかったからというのもある。
「彼はなんて?」
一瞬固まるもアーデルの目を見ると離さないわけにはいかないと悟り、胸ポケットにしまっていた手紙を出してアーデルに渡した。
手紙に目を通すアーデルの眉間にしわが寄る。
「アーデル、僕にも──」
「ラビは読まなくてもいいです」
「な、なぜ──」
「とても気分が悪いので!」
「あ……」
ビリビリッと細切れにしていくアーデルの表情は鬼が宿ったのかと思うほど怒りに満ちており、不動産屋の男からの手紙は読めなくなってしまった。
「彼らも慈善事業ではないから言いたい事はわかる。だが──」
「私も理解してるつもりよ。だけど、あんな書き方ってないじゃない!」
「それには同意する。彼も感情的になってるのかもしれない」
「感情的になったって書いていい事と悪い事があるでしょう。五歳児でもわかるような事がわからないまま大人になったのね、彼は」
自分の事が酷く書かれていたのだと察したラビは二人に申し訳なくなった。彼らはいつだって自分に良くしてくれる。何があろうと責める事はない。色々と下調べした上で家を選んだつもりだった。だが、それはあくまでもおおよその話であって、そこに住んでいる者全員に話を聞いたわけではないため、あそこまで死神に対して怨恨を抱いている人間がいるまではわからなかった。
憎悪を向けられる事。家に火矢を放たれた事。思い出を失った事。それはどれも全て自分が戦争で人を殺し続けた結果なのに、アーデルは責めない。これについてココも仕方ないとは言わない。責められる事に慣れすぎたラビにとって自分が悪いと思っている事について責められないのは辛い事だった。責めてくれれば土下座して謝るだけ。
誰かが自分のために怒ってくれる、泣いてくれるのはとても嬉しい。だが、それと同時に辛くもあった。
「お前の怒りは尤もだ」
「お金は払う。彼の目の前に全額入った鞄を叩きつけてやる」
「お前まで感情的になってどうする」
「……そうね」
手紙にはこう書いてあった。
【貴殿からの紹介だったから賃貸での契約を交わしたが、断ってしまいたいのが正直な気持ちだった。死神が住んだ家なんて誰も買わないし借りたがらない。箔どころか札付きになってしまうの明白だった。それでも貸したのはココ・ハウザー直々の頼みだったから。これは自分の誠意のつもりだった。だが、結果的に家は全焼し、貸した自分の店にも暴漢が入った。ココ・ハウザーは素晴らしい人間と思っていたが、死神と親交を持っているようでは自分の思い過ごしだったと認識を変えざるを得ない。此度の事件はココ・ハウザー氏も同罪であると考えている。今後は貴社との取引はお断りさせていただく方向で結論が出ました事を伝えておく。死神との親交はココ・ハウザーの価値を下げ、評価を落とす事にしかならない。早めに手を切る事を進言する。それとは別に請求の件について、これは火矢を放った人間が悪いが、ここまで想像しないまま貸した自分も悪く、暴動を起こさせた死神にも責任はある。なので今回は痛み分けとして少額請求に留めようと思っている。連絡先を知ってはいるが、向こうから貴殿に連絡が行くだろうから伝えてほしい】
偉そうに綴られた手紙。読んでいるだけで相手がどういう表情でそれを書いていたのか嫌な想像をしてしまい、カッとなった。勝手な想像に過ぎないが、遠くもないだろう。会話の端々に嫌味を込める嫌な男だったから。
「あなたにとっては痛手よね」
申し訳ないと頭を下げるアーデルに「はあ?」とココが声を漏らした。
「痛手を負うのは向こうだろ。うちはこれからも成長し続ける。それこそ今よりずっと大きく世界に名を轟かせるつもりだ。一件の不動産屋からうちは物件紹介しませんからって言われたところでかすり傷すら負わない。あんな大口叩かなきゃよかったって後悔するのは向こうだ」
気を遣って言ったわけではない言葉だとアーデルにはわかる。彼はいずれ本当にそれを実現させてしまう男になる。今の段階でもハウザーの名は世界に知られているが、それで満足する男ではない。より高みを目指して邁進し続けているのだ。
肩を竦めて笑うココの隣でラビはやはり申し訳ないという表情を崩さない。
「お金は払います。あんなに素敵な家がダメになってしまったのはやっぱり僕のせいなので……」
「そうする事で少しでも気が楽になるのであればそれでいいと思います」
「いくら請求されてましたか?」
内ポケットから取り出された細長い紙に書かれていた金額を覗き込むアーデルとラビは微妙な顔をする。
「なんとも言えない金額ね」
「そうですね」
高いとも安いとも言えない金額。
「あくまでも正当性のある金額として請求してきたんだろう。俺がこの話を他所でする事を想定しての事かもな」
「ココ・ハウザーを口の軽い男として見てるって事ね」
「信頼あっての不動産だ。何年もかけて築き上げてきた評判を一瞬で落とす事もできる勝負の世界で生きている人間は用心深い。最悪の想定をした上での事だと思うぜ」
「痛み分けって言ってる時点でどうかと思うけど」
ココは一度ラビを横目で見た。アーデルの嫌味に返す言葉はあるが、ココがいる以上、それを口にしていいものか迷っている。
「世間の評判をわかった上での行動でしょうね」
ココに言わせる必要はないとラビは自ら答えた。
「ラビ・ワーナーは死神である。それは世界中の人が知っています。死神現る戦からの帰還人は存在せず、死神が街に出没する意味はヒュドールからの宣戦布告。女子供であろうと容赦しないヒュドールの死神はその名のとおり、死をもたらす悪神。見つけ次第、姿を隠せ。そう言われているんです」
人殺しと言われれば否定はできない。戦争であろうと人を殺したのは間違いない。死神と呼ばれるまでになるほどの数を斬り倒してきたのも間違いない。だからラビはその異名を甘んじて受け入れている。死神と呼ぶなと言えるほど図太い神経はしていない。
仕方ない事だと受け入れるラビを見るアーデルはそう思ってはいなかった。
「だから家を燃やされても仕方ないと?」
「ッ! そ、そういうわけでは──」
怒気を含んだ声に慌てて顔を上げると怒りを宿す瞳と目が合った。
「この世で人を殺したのはラビ・ワーナーだけなのですか?」
「で、でも僕はたぶん、誰よりも多く……」
殺したと言葉にするには重い。俯くラビを見たココがアーデルを見て口を開いた。
「アーデル、ちょっと外でラビ皇子と話してもいいか?」
「私が一緒じゃまずい話?」
「そうだ」
一体何を話すというのか。余計な事を言うつもりなのではないかと疑いの眼差しを向けるアーデルに苦笑しながらも手のひらを向けて数回指先を動かして大丈夫だと伝えれば立ち上がって玄関へと向かう。
ラビはなんの話か予想もついていないだけに戸惑いを顔に出し、アーデルを見てからココの後に続いて外へ出た。
「申し訳ない!」
ココの第一声は深々と頭を下げると同時に発された。
「そ、そんな! 頭を上げてください! 悪いのは僕です!」
「悪いのは火矢を放った人間です」
ピシャリと言い放つアーデルにココも頷く。
「とりあえず家に入って」
中に入ってソファーに腰掛けたココの前に紅茶が置かれ、アーデルに促されてココの隣にラビが座る。
「俺はいいからアーデルが座ってくれ」
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「一ヶ月ぐらいしたら手紙を送ろうと思ってたんだ。グレイはあまり快く思ってなかったみたいだったから」
「あなたのために了承してくれたのよね。それはわかってた」
「グレイから手紙が届いていたよ」
「請求ですか?」
否定せずに目を閉じたのが答えだろう。アーデルも同じように目を閉じてかぶりを振り、ラビだけが俯いて膝の上で拳を握る。
「彼は、私達が払った資金を返金するから退去してくれと言ってきたわ」
「ああ……」
「でも、その日のうちに襲撃があって、家が全焼したの」
「無事でよかった」
襲撃にあったと読んだ時は肝が冷えた。手紙を送ってきたということは無事であるとわかっていても怖くなった。こうしてすぐに駆けつけたのは無傷か確認したかったからというのもある。
「彼はなんて?」
一瞬固まるもアーデルの目を見ると離さないわけにはいかないと悟り、胸ポケットにしまっていた手紙を出してアーデルに渡した。
手紙に目を通すアーデルの眉間にしわが寄る。
「アーデル、僕にも──」
「ラビは読まなくてもいいです」
「な、なぜ──」
「とても気分が悪いので!」
「あ……」
ビリビリッと細切れにしていくアーデルの表情は鬼が宿ったのかと思うほど怒りに満ちており、不動産屋の男からの手紙は読めなくなってしまった。
「彼らも慈善事業ではないから言いたい事はわかる。だが──」
「私も理解してるつもりよ。だけど、あんな書き方ってないじゃない!」
「それには同意する。彼も感情的になってるのかもしれない」
「感情的になったって書いていい事と悪い事があるでしょう。五歳児でもわかるような事がわからないまま大人になったのね、彼は」
自分の事が酷く書かれていたのだと察したラビは二人に申し訳なくなった。彼らはいつだって自分に良くしてくれる。何があろうと責める事はない。色々と下調べした上で家を選んだつもりだった。だが、それはあくまでもおおよその話であって、そこに住んでいる者全員に話を聞いたわけではないため、あそこまで死神に対して怨恨を抱いている人間がいるまではわからなかった。
憎悪を向けられる事。家に火矢を放たれた事。思い出を失った事。それはどれも全て自分が戦争で人を殺し続けた結果なのに、アーデルは責めない。これについてココも仕方ないとは言わない。責められる事に慣れすぎたラビにとって自分が悪いと思っている事について責められないのは辛い事だった。責めてくれれば土下座して謝るだけ。
誰かが自分のために怒ってくれる、泣いてくれるのはとても嬉しい。だが、それと同時に辛くもあった。
「お前の怒りは尤もだ」
「お金は払う。彼の目の前に全額入った鞄を叩きつけてやる」
「お前まで感情的になってどうする」
「……そうね」
手紙にはこう書いてあった。
【貴殿からの紹介だったから賃貸での契約を交わしたが、断ってしまいたいのが正直な気持ちだった。死神が住んだ家なんて誰も買わないし借りたがらない。箔どころか札付きになってしまうの明白だった。それでも貸したのはココ・ハウザー直々の頼みだったから。これは自分の誠意のつもりだった。だが、結果的に家は全焼し、貸した自分の店にも暴漢が入った。ココ・ハウザーは素晴らしい人間と思っていたが、死神と親交を持っているようでは自分の思い過ごしだったと認識を変えざるを得ない。此度の事件はココ・ハウザー氏も同罪であると考えている。今後は貴社との取引はお断りさせていただく方向で結論が出ました事を伝えておく。死神との親交はココ・ハウザーの価値を下げ、評価を落とす事にしかならない。早めに手を切る事を進言する。それとは別に請求の件について、これは火矢を放った人間が悪いが、ここまで想像しないまま貸した自分も悪く、暴動を起こさせた死神にも責任はある。なので今回は痛み分けとして少額請求に留めようと思っている。連絡先を知ってはいるが、向こうから貴殿に連絡が行くだろうから伝えてほしい】
偉そうに綴られた手紙。読んでいるだけで相手がどういう表情でそれを書いていたのか嫌な想像をしてしまい、カッとなった。勝手な想像に過ぎないが、遠くもないだろう。会話の端々に嫌味を込める嫌な男だったから。
「あなたにとっては痛手よね」
申し訳ないと頭を下げるアーデルに「はあ?」とココが声を漏らした。
「痛手を負うのは向こうだろ。うちはこれからも成長し続ける。それこそ今よりずっと大きく世界に名を轟かせるつもりだ。一件の不動産屋からうちは物件紹介しませんからって言われたところでかすり傷すら負わない。あんな大口叩かなきゃよかったって後悔するのは向こうだ」
気を遣って言ったわけではない言葉だとアーデルにはわかる。彼はいずれ本当にそれを実現させてしまう男になる。今の段階でもハウザーの名は世界に知られているが、それで満足する男ではない。より高みを目指して邁進し続けているのだ。
肩を竦めて笑うココの隣でラビはやはり申し訳ないという表情を崩さない。
「お金は払います。あんなに素敵な家がダメになってしまったのはやっぱり僕のせいなので……」
「そうする事で少しでも気が楽になるのであればそれでいいと思います」
「いくら請求されてましたか?」
内ポケットから取り出された細長い紙に書かれていた金額を覗き込むアーデルとラビは微妙な顔をする。
「なんとも言えない金額ね」
「そうですね」
高いとも安いとも言えない金額。
「あくまでも正当性のある金額として請求してきたんだろう。俺がこの話を他所でする事を想定しての事かもな」
「ココ・ハウザーを口の軽い男として見てるって事ね」
「信頼あっての不動産だ。何年もかけて築き上げてきた評判を一瞬で落とす事もできる勝負の世界で生きている人間は用心深い。最悪の想定をした上での事だと思うぜ」
「痛み分けって言ってる時点でどうかと思うけど」
ココは一度ラビを横目で見た。アーデルの嫌味に返す言葉はあるが、ココがいる以上、それを口にしていいものか迷っている。
「世間の評判をわかった上での行動でしょうね」
ココに言わせる必要はないとラビは自ら答えた。
「ラビ・ワーナーは死神である。それは世界中の人が知っています。死神現る戦からの帰還人は存在せず、死神が街に出没する意味はヒュドールからの宣戦布告。女子供であろうと容赦しないヒュドールの死神はその名のとおり、死をもたらす悪神。見つけ次第、姿を隠せ。そう言われているんです」
人殺しと言われれば否定はできない。戦争であろうと人を殺したのは間違いない。死神と呼ばれるまでになるほどの数を斬り倒してきたのも間違いない。だからラビはその異名を甘んじて受け入れている。死神と呼ぶなと言えるほど図太い神経はしていない。
仕方ない事だと受け入れるラビを見るアーデルはそう思ってはいなかった。
「だから家を燃やされても仕方ないと?」
「ッ! そ、そういうわけでは──」
怒気を含んだ声に慌てて顔を上げると怒りを宿す瞳と目が合った。
「この世で人を殺したのはラビ・ワーナーだけなのですか?」
「で、でも僕はたぶん、誰よりも多く……」
殺したと言葉にするには重い。俯くラビを見たココがアーデルを見て口を開いた。
「アーデル、ちょっと外でラビ皇子と話してもいいか?」
「私が一緒じゃまずい話?」
「そうだ」
一体何を話すというのか。余計な事を言うつもりなのではないかと疑いの眼差しを向けるアーデルに苦笑しながらも手のひらを向けて数回指先を動かして大丈夫だと伝えれば立ち上がって玄関へと向かう。
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