上 下
35 / 44

選択肢

しおりを挟む

 馬車の中でティファニーは何故こういう日ばかり眠れないのか文句を言いたくなっていた。
 いつもなら馬車に乗れば習慣のように眠っていたのに今日はそれがない。目はばっちり開いて、向かいに座るアーロンの顔もよく見えている。

「大丈夫?」
「ええ。厚塗りになりましたけど上手く隠せているでしょう?」
「メイクが上手なのは知ってるけどそうじゃなくて、精神的に」
「問題ありませんわ。今更何が起ころうと同じ事。ずっと一人ですもの」
「でも今回は家族が巻き込まれた。平気じゃないよ」

 アーロンはティファニーのことをよくわかっている。自分の事なら気にしないでいられても、家族が巻き込まれたのでは気にするだけではなく怒りさえも感じているだろうと。それに対してヒステリーを起こすわけでもなく、あくまでも自分の中での怒りに変えている事も心配だった。
 人は吐き出した方が本当に冷静になれる。だがそれをしないのは今回は自分の事ではなく、愛する姉達が巻き込まれたせい。叫び出したいほどの怒りは静かな怒りと変わり、沸々と沸騰を続けている。
 もしそれが爆発した時、ティファニーがどうにかなってしまうのではないかとアーロンは不安だった。

(クリストファーはやめとけって言ってやれ)

 コンラッドが言っていた言葉も気になっていた。
 クリストファーがイイ男だ。人間としても同性としても尊敬できる人間だ。コンラッドの自由さとはまた違った自由さを感じさせ、余裕があり、そして何よりティファニーを理解し、笑顔にしてくれている。
 誰に聞いてもクリストファーから悪い噂は聞かない。皆、口を揃えて『彼は立派な人だ』『素晴らしい人間性を持っている』『彼が王になる日が楽しみだよ』と言う。誰も彼を『裏表がある』『厄介だ』『彼を王にするのは心配だ』とは言わなかった。
コンラッドの事を聞けばそっちの言葉が聞こえてくる。
 それなのに何故コンラッドがあんな事を言ったのかがわからない。

「ティファニー、クリストファー王子ってどんな人?」
「優しい人よ。いつも心に寄り添ってくれる。全てを許してくれるような広い心を持っていて、そして……」
「愛情深い人?」

 驚いたような顔を見せるティファニーだが、すぐに小さな笑みと共に頷いた。
 アーロンも同じことを思っていた。自分がティファニーの事を好きなのはきっと気付かれている。それなのに嫌な顔、嫌な態度一つ見せず挨拶をしてきた。柔和で大人な対応。勝ち誇った顔一つ見せない彼にティファニーを託したくなるほどだった。
 実際、アーロンはティファニーとクリストファーの仲を応援している。疑いなど持った事はなかったのに、コンラッドの言葉が引っかかって仕方なかった。

「クリストファー王子が隠し事をしてるって感じたことない?」
「いいえ」
「じゃあ何か秘密を持ってる感じがするとか」
「いいえ」
「じゃあ……」
「アーロン」

 聞き出し方が子供より下手すぎるアーロンに面倒くさいという表情を向けると眉が下がる。言いたい事があるならハッキリ言えと昔からティファニーに言われてきただけにあの顔が今も苦手だった。

「コンラッド王子がクリストファー王子はやめとけって言ってやれって言ってたんだ。何か知ってそうな口ぶりだったから……」
「わたくしを守ってくれる人よりわたくしを攻撃した人を信じるの?」
「信じてないよ、信じてない。信じてないけど、もし彼が何かを隠してるような感じがしてるなら、コンラッド王子は何か知ってるのかなって思っただけだよ……」

 アーロンが知っているのはあくまでも貴族の間の評判だけ。コンラッドは貴族が入れない王族だけが集まるイベントに出席する。そこでクリストファー王子について何か情報を得ているのかもしれないと考えていた。
 ティファニーが言うようにコンラッドはティファニーに攻撃姿勢を取っていた。だから100%の信頼はしていなくとも、あの発言に真実が含まれている可能性がゼロではない事も想定しているのだ。

「まだ数回しか会っていないのにわかりませんわ。彼がわたくしの全てを知っていないように、わたくもまた同じ。隠し事があってもおかしくはありませんのよ」
「そういうのって結婚前に聞いておいた方がいいんじゃないの?」
「……アーロンはわたくしがあなたに言っていない隠し事があったら友達をやめますの?」
「やめないよ! そんなことでやめたりしない! 絶対にやめない!」

 全力で否定するアーロンにティファニーはおかしそうに笑いながら「そういう事ですわ」と答えた。
 アーロンはティファニーを純粋だと思っている。人を攻撃することに関してはアーロンよりずっと上手く、孤独への耐性はヘザリントン家特有といえるもので強い。だが逆に言えば人と接してこなかったからこそ深い仲になりそうな相手への対処法は上手くない。

 大事にするということ。
愛するということ。

 ティファニーはまだよくわかっていないのだ。
アーロンはそこを心配していた。

「僕は、君に傷付いてほしくないんだ」

 馬車が停まってアーロンの言葉に目を細めるティファニーはアーロンの手を握って首を振る。

「わたくしはいつだって前を向く人間ですのよ。傷付くだなんて大袈裟ですわ」
「でももしクリストファー王子に隠し事や裏の顔があったら?」
「誰しもそういう面は持っているものでしょう?」
「心配なんだ」

 心配ばかり口にするアーロンの言葉を否定するつもりはない。ただ、考えた事がなかっただけに今どう答えればいいかわからないだけだった。
 あるかもしれないし、ないかもしれない。
 コンラッドの事は信じたくはないが、彼は腐っても王子。ティファニーが知らない情報を知っているかもしれない。
 だが今はもうそれを気にする事はない。婚約の取り下げ願いは書いた。クリストファーの事を気にして動けないのでは自分が自分ではなくなる。この話が手紙を書く前なら色々考えたかもしれないが、手紙はもうとっくに国を出ている。今更取り下げ願を取り下げなど出来ないのだ。

「さ、今日も元気に行きますわよ」

 いつもより厚い化粧のせいで地肌の状態はわからないが、いつもより表情に元気がないように見えた。どこか疲れているような感じで、そこをカバーしようと無理矢理笑顔を浮かべているのだとアーロンにはわかった。それでも何も言わないのは言ったところでティファニーがそれをやめないから。
 いつだってティファニーは自分を隠して生きている。自分の役目が何なのか自覚するよう言い聞かされて生きてきたせいで、悪役令嬢らしくない弱音はアーロンには見せない。子供の頃からずっとそれが寂しかった。
 今もそれは変わっていない。
 頑固なティファニーを動かせるとは思っていないため、アーロンはせめて支えぐらいにはなろうと決めている。クリストファーが傍で守れないのだからその間だけは自分が支えになると決めて笑顔で馬車を出た。

「わたくし、職員室に寄ってから行きますわ」
「僕も一緒に行く」

 降りた時に集まる生徒達の視線は以前よりずっと悪くなった。
 今まではティファニーを嫌煙するような感じだったのが、今は好奇の目にさらされている。理由は簡単。アビゲイル、パトリシア、二人の姉にあんな事実があるのだから妹であるティファニーにもあっておかしくないと思っているのだ。
 クリストファーとの婚約も色目を使ったのではないかと陰口が聞こえるも、ティファニーは睨みもせず職員室へと歩きだす。

「職員室に何の用なの?」
「アシェル先生に少しね」
「そういえば昨日は何の話をしたの?」
「迷惑かけたって話よ」
「アシェル先生は悪くないけどね」
「そうね。でもあんな写真を撮られるような事をしたのは彼ですもの。反省ぐらい当然ですわ」

 アーロンは何とも言えなかった。教師だから我慢すべきと言うのは簡単だ。しかし、学校以外で会う事は出来ない。リーヌス・アシェルは貴族ではない。その能力を買われて赴任してきただけ。一教師が生徒の家をプライベートで訪ねるなど許されるはずがない。学校にバレるのもそうだが、父親であるアルバートにバレるのはもっとマズイ。
 学校でしか会えない関係なら学校で傍にいるしかない。
パトリシアの性格を考えれば何も考えなしに抱きついたわけではないだろう。二人きりになれる場所に行って、人がいないのを確認してから行動したはずだ。それなのに誰かがあの写真を撮った。
きっと〝偶然〟ではなく〝意図的〟に。
疑問なのはその写真を何故当時ではなく今公開したのかということ。もうパトリシアはいない。本人にダメージを与えるのではなく妹にダメージを与えるために取っておいたのであればあまりにも悪質。

「ストップ」
「はい」

 ティファニーの声にアーロンは犬のようにその場に立ち止まった。

「そこで待ってて」

 黙ってティファニーを見送ると出てきたリーヌスにティファニーが手紙を渡していた。美しい封筒は明らかに個人的なもので、事務的なことが書かれているのではないとわかったアーロンはそのまま首を傾げる。

「お姉様からの手紙よ」
「ああ」

 納得したアーロンは安堵した笑みを浮かべながら隣を歩きだす。

「ティファニー」

 聞き慣れた不愉快な声に立ち止まって振り返るとマリエット一人が小走りでこっちへ走ってくる。

「なんですの?」
「お茶会に招待しようと思って」
「暇ですのね」
「公女のする事なんてそれぐらいよ。あなたの婚約祝いをしたいって皆言ってるの。是非来てちょうだい」

 何かあると勘付くもティファニーは招待状を受け取った。
 今までお茶会に誘われた事はあってもこんな仰々しい招待状を渡された事はなかった。何があったか知りながらそれについては触れもせずお茶会に誘う理由は皆の前でバカにするためだとわかっているが、マリエット主催ということはクラリッサも出席するということ。欠席するという選択肢はなかった。

「放課後、いつもの場所で」
「ええ」

 含み笑いではなく、いつものヒロインぶった笑顔で優雅に去っていく上機嫌さが不気味だった。

「行くのやめた方がいいよ。どうせロクなこと考えてないんだから」
「でしょうね。でもわたくし悪役令嬢だから行かなきゃ」
「またそれ……」
「心配してくれてありがとう。でもいいの。これはやらされてるんじゃなくてわたくしが自分で選んで進んでいるだけだから」

 皆の前で写真を見せて馬鹿にするつもりなのは目に見えているが、それでクラリッサが犯人だとわかるのであれば望むところだと意気込んでいた。
 何でも華麗に受け流すのが淑女だというのであればティファニーは淑女になどなれなくてもいいと思った。無関係の姉達まで辱めるような真似をされて黙っていられるほどティファニーは大人しくない。相手もそれをわかっていながら仕掛けてくるのだから潰しに来ていると覚悟はしていた。

「ティファニーの行動で状況が悪化したらどうするの?」
「没落貴族になるでしょうね。でも昨日の感じではコンラッド王子はわたくしに敵意は見えなかったし、ただの貴族同士の争いで失うものなんて何もありませんわ」
「アルバートさんは生きにくくなるよ」
「でしょうね」

 既に噂は広がり、その対応に必死だろう。だがアルバートには希望があった。三女のティファニーがクリストファー・ブレアに見初められて婚約するという希望。それだけで彼は今を乗り越えられるのだ。娘が王族に嫁げば自分は今よりずっと偉くなり、周りを見返せると。
だが、娘はその希望を既に打ち砕く行動に出た。婚約を断った事を知れば泡を吹くか鬼の形相で手を上げるかのどちらかだと容易に想像がつく。
 一度だって穏やかな一年を過ごした事がないティファニーはこの状況を異常だと思わない自分の異常さに苦笑する。

「クリストファー王子だって……」

 言いかけてやめたアーロンは唇を噛んだ。
 自分が言えることではない。クリストファー・ブレアという男がどういう人間か表面的な事しか知らないのに知ったように話すのは違うと思ったのだ。最後まで言えばティファニーに不快な思いをさせてしまう。それはアーロンが望んでいる事ではない。

「ごめんなさい、アーロン。わたくしそこまで賢くありませんの」
「君は賢いよ」

 賢くなければ悪役令嬢など出来なかったはずだ。性格が悪いから続けてこれたのではなく、どうすればそれらしく見えるか計算しながら嫌な役を受け続けてきたのだ。
それはきっとヒロインを演じるよりずっと大変なことで、辛い事だったはず。
今、ティファニーが自分を賢くないと言うのは、感情に従って行動するから。だがそれが賢くないという理由にはならない。
アーロンは全てが終わる事になっても姉達を侮辱した罰を受けさせるつもりのティファニーの覚悟と勇気を批判する事は出来なかった。

「僕も一緒に行こうか?」
「わたくしにお守は必要ありませんことよ」
「心配だよ」
「掴み合いになるのが?」
「うん」

 ふふっと他人事のように笑うティファニーにアーロンは眉を下げるだけ。
 頬の腫れも引いていないのにこれ以上無茶をしてほしくないのに。

「アーロン」
「ん?」
「ありがとう」

 この笑顔を守りたいのにアーロンの言葉ではティファニーは止まらない。きっとクリストファーの言葉でもティファニーは止まらないような気がしていた。
 クリストファーに連絡すべきだろうか? 連絡したところで仕事全てを放棄して駆けつけることは不可能だ。向こうはコンラッドのように仕事を担っていないお気楽王子ではない。ましてやまだ何も起こっていない。もしかするとただの罵倒試合で終わるかもしれない。それならいい。それで終わってくれるのであれば何も問題はないのだから。

「気を付けてね」
「ええ」

 この時の自分の判断をアーロンは後悔することになる。

「行ってきますわ」

 放課後、笑顔でお茶会に向かうティファニーに手を振って見送ったことを。
 笑顔を守れなかったことを。

しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。

あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。 「君の為の時間は取れない」と。 それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。 そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。 旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。 あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。 そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。 ※35〜37話くらいで終わります。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ

音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。 だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。 相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。 どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。

【完結】今世も裏切られるのはごめんなので、最愛のあなたはもう要らない

曽根原ツタ
恋愛
隣国との戦時中に国王が病死し、王位継承権を持つ男子がひとりもいなかったため、若い王女エトワールは女王となった。だが── 「俺は彼女を愛している。彼女は俺の子を身篭った」 戦場から帰還した愛する夫の隣には、別の女性が立っていた。さらに彼は、王座を奪うために女王暗殺を企てる。 そして。夫に剣で胸を貫かれて死んだエトワールが次に目が覚めたとき、彼と出会った日に戻っていて……? ──二度目の人生、私を裏切ったあなたを絶対に愛しません。 ★小説家になろうさまでも公開中

やり直すなら、貴方とは結婚しません

わらびもち
恋愛
「君となんて結婚しなければよかったよ」 「は…………?」  夫からの辛辣な言葉に、私は一瞬息をするのも忘れてしまった。

【完結】婚約破棄される前に私は毒を呷って死にます!当然でしょう?私は王太子妃になるはずだったんですから。どの道、只ではすみません。

つくも茄子
恋愛
フリッツ王太子の婚約者が毒を呷った。 彼女は筆頭公爵家のアレクサンドラ・ウジェーヌ・ヘッセン。 なぜ、彼女は毒を自ら飲み干したのか? それは婚約者のフリッツ王太子からの婚約破棄が原因であった。 恋人の男爵令嬢を正妃にするためにアレクサンドラを罠に嵌めようとしたのだ。 その中の一人は、アレクサンドラの実弟もいた。 更に宰相の息子と近衛騎士団長の嫡男も、王太子と男爵令嬢の味方であった。 婚約者として王家の全てを知るアレクサンドラは、このまま婚約破棄が成立されればどうなるのかを知っていた。そして自分がどういう立場なのかも痛いほど理解していたのだ。 生死の境から生還したアレクサンドラが目を覚ました時には、全てが様変わりしていた。国の将来のため、必要な処置であった。 婚約破棄を宣言した王太子達のその後は、彼らが思い描いていたバラ色の人生ではなかった。 後悔、悲しみ、憎悪、果てしない負の連鎖の果てに、彼らが手にしたものとは。 「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルバ」にも投稿しています。

処理中です...