39 / 62
第二章
36話
しおりを挟む
目を覚ますと僕は暗い部屋に居た。
「目を覚ましたか・・・。」
僕に話しかけてきたのは一人の男だった。
その男は上質な生地で織られた服を身にまとい、体格は中年太りだった。
部屋には仄かに灯り火がある程度だった。
「今までよくも儂の邪魔をしてくれたな。」
「・・・アンタは?」
「儂の名前はベルダイネン家の当主、ギサラ・ベルダイネンだ。」
「ベルダイネン・・・。」
僕は休んでいる間に読んだ報告書のことを思い出す。
「・・・ゴブリンの繁殖と媚薬の生成・販売の?」
「そこまで調べ上げていたか・・・。」
ギサラは感心したように頷く。
「その通り!すべては儂がやったことだ!」
「なぜ、そんなことを?」
僕はギサラを睨み付ける。
「理由か?・・・まあ、大した理由ではないがな・・・。」
そう言ってギサラは語りだす。
「最初は興味だった。ゴブリンたちに孕ませ袋にされた女どもを引き取ってそいつらを犯した。そしたらもう本当に気持ち良くてな・・・。儂はその後もその女どもを買い取っては犯し続けた。」
ギサラはそう言って下品な笑みを浮かべる。
「しかし、それにも飽きたある日ゴブリンを一匹捕らえることに成功した。そこで、余興で屋敷のメイドをゴブリンに輪姦させてみたのだ。するとどうだ!そのメイドは清純で可憐な少女でな・・・。しかし、その少女もゴブリンと交わった瞬間ケダモノに変わった。あの時の興奮は忘れられない!」
ギサラはその時のことを思い出したのかクツクツと笑い出す。
「その時、ゴブリンの精液に催淫効果があることが分かった。これを使わない手はないだろ?儂はその後も研究を重ねて製品化した。これが他の貴族共にも売れたさ!」
ギサラは笑いながら説明する。
ゴブリンの精液を使った媚薬をお抱えの商人に販売して貴族に売る。
それにより材料が足りなくなりそれを補うためにギルドを経営している貴族に頼み材料を調達した。
そして、ゴブリンたちを繁殖させるため村を襲わせ孕ませ袋を生成したとのことだ。
「お前・・・!」
「何を怒ることがある?民とは我々の道具だ。道具をどう使おうが勝手だろ?」
「ふざけるな!人の命だぞ!」
「奴らなど、ほっといたら増えている。なら、そいつらを間引くのも上の者の責務だ。」
「狂っている・・・。」
ギザラを睨み付ける。
「さて、お前には散々邪魔されたからな・・・。しかし、ただ殺すのは楽しくない。」
そう言ってギザラは笑う。
「お前の館には女がいっぱいいたな・・・。そいつらをコイツ等に襲わせたらどうなるかな?」
そう言ってギザラが呼び出したのはゴブリンだった。
しかも、ただのゴブリンではなくゴブリンエリートやゴブリンマジシャンがいた。
「そんな・・・。」
さらにその後ろにはゴブリンキングまでいた。
ゴブリンキングはその名の通りゴブリンの王だ。
討伐ランクはA。
「こいつ等を街に放てばどうなるかな?」
「貴様・・・!」
「さて・・・。最初の被害者はお前だ。奴をゆっくり痛みを与えて殺せ。」
「ぐぅおお!!」
ゴブリンエリートたちが僕に近づく。
「くそ・・・・。」
このまま僕は終わるのか?
「「紫電」!」
その時、僕の近くで雷光が走りゴブリンエリートの頭が落ちる。
「待たせたな。」
「正文兄さん!?」
そこには刀を抜いた正文兄さんがいた。
「目を覚ましたか・・・。」
僕に話しかけてきたのは一人の男だった。
その男は上質な生地で織られた服を身にまとい、体格は中年太りだった。
部屋には仄かに灯り火がある程度だった。
「今までよくも儂の邪魔をしてくれたな。」
「・・・アンタは?」
「儂の名前はベルダイネン家の当主、ギサラ・ベルダイネンだ。」
「ベルダイネン・・・。」
僕は休んでいる間に読んだ報告書のことを思い出す。
「・・・ゴブリンの繁殖と媚薬の生成・販売の?」
「そこまで調べ上げていたか・・・。」
ギサラは感心したように頷く。
「その通り!すべては儂がやったことだ!」
「なぜ、そんなことを?」
僕はギサラを睨み付ける。
「理由か?・・・まあ、大した理由ではないがな・・・。」
そう言ってギサラは語りだす。
「最初は興味だった。ゴブリンたちに孕ませ袋にされた女どもを引き取ってそいつらを犯した。そしたらもう本当に気持ち良くてな・・・。儂はその後もその女どもを買い取っては犯し続けた。」
ギサラはそう言って下品な笑みを浮かべる。
「しかし、それにも飽きたある日ゴブリンを一匹捕らえることに成功した。そこで、余興で屋敷のメイドをゴブリンに輪姦させてみたのだ。するとどうだ!そのメイドは清純で可憐な少女でな・・・。しかし、その少女もゴブリンと交わった瞬間ケダモノに変わった。あの時の興奮は忘れられない!」
ギサラはその時のことを思い出したのかクツクツと笑い出す。
「その時、ゴブリンの精液に催淫効果があることが分かった。これを使わない手はないだろ?儂はその後も研究を重ねて製品化した。これが他の貴族共にも売れたさ!」
ギサラは笑いながら説明する。
ゴブリンの精液を使った媚薬をお抱えの商人に販売して貴族に売る。
それにより材料が足りなくなりそれを補うためにギルドを経営している貴族に頼み材料を調達した。
そして、ゴブリンたちを繁殖させるため村を襲わせ孕ませ袋を生成したとのことだ。
「お前・・・!」
「何を怒ることがある?民とは我々の道具だ。道具をどう使おうが勝手だろ?」
「ふざけるな!人の命だぞ!」
「奴らなど、ほっといたら増えている。なら、そいつらを間引くのも上の者の責務だ。」
「狂っている・・・。」
ギザラを睨み付ける。
「さて、お前には散々邪魔されたからな・・・。しかし、ただ殺すのは楽しくない。」
そう言ってギザラは笑う。
「お前の館には女がいっぱいいたな・・・。そいつらをコイツ等に襲わせたらどうなるかな?」
そう言ってギザラが呼び出したのはゴブリンだった。
しかも、ただのゴブリンではなくゴブリンエリートやゴブリンマジシャンがいた。
「そんな・・・。」
さらにその後ろにはゴブリンキングまでいた。
ゴブリンキングはその名の通りゴブリンの王だ。
討伐ランクはA。
「こいつ等を街に放てばどうなるかな?」
「貴様・・・!」
「さて・・・。最初の被害者はお前だ。奴をゆっくり痛みを与えて殺せ。」
「ぐぅおお!!」
ゴブリンエリートたちが僕に近づく。
「くそ・・・・。」
このまま僕は終わるのか?
「「紫電」!」
その時、僕の近くで雷光が走りゴブリンエリートの頭が落ちる。
「待たせたな。」
「正文兄さん!?」
そこには刀を抜いた正文兄さんがいた。
0
お気に入りに追加
49
あなたにおすすめの小説

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――


我が家に子犬がやって来た!
もも野はち助(旧ハチ助)
ファンタジー
【あらすじ】ラテール伯爵家の令嬢フィリアナは、仕事で帰宅できない父の状況に不満を抱きながら、自身の6歳の誕生日を迎えていた。すると、遅くに帰宅した父が白黒でフワフワな毛をした足の太い子犬を連れ帰る。子犬の飼い主はある高貴な人物らしいが、訳あってラテール家で面倒を見る事になったそうだ。その子犬を自身の誕生日プレゼントだと勘違いしたフィリアナは、兄ロアルドと取り合いながら、可愛がり始める。子犬はすでに名前が決まっており『アルス』といった。
アルスは当初かなり周囲の人間を警戒していたのだが、フィリアナとロアルドが甲斐甲斐しく世話をする事で、すぐに二人と打ち解ける。
だがそんな子犬のアルスには、ある重大な秘密があって……。
この話は、子犬と戯れながら巻き込まれ成長をしていく兄妹の物語。
※全102話で完結済。
★『小説家になろう』でも読めます★


絶対に間違えないから
mahiro
恋愛
あれは事故だった。
けれど、その場には彼女と仲の悪かった私がおり、日頃の行いの悪さのせいで彼女を階段から突き落とした犯人は私だと誰もが思ったーーー私の初恋であった貴方さえも。
だから、貴方は彼女を失うことになった私を許さず、私を死へ追いやった………はずだった。
何故か私はあのときの記憶を持ったまま6歳の頃の私に戻ってきたのだ。
どうして戻ってこれたのか分からないが、このチャンスを逃すわけにはいかない。
私はもう彼らとは出会わず、日頃の行いの悪さを見直し、平穏な生活を目指す!そう決めたはずなのに...……。

王が気づいたのはあれから十年後
基本二度寝
恋愛
王太子は妃の肩を抱き、反対の手には息子の手を握る。
妃はまだ小さい娘を抱えて、夫に寄り添っていた。
仲睦まじいその王族家族の姿は、国民にも評判がよかった。
側室を取ることもなく、子に恵まれた王家。
王太子は妃を優しく見つめ、妃も王太子を愛しく見つめ返す。
王太子は今日、父から王の座を譲り受けた。
新たな国王の誕生だった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる