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48話 昇格試験
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宿に戻ると、銀の盾のメンバー全員が集まっていた。
「おっ!久しぶりじゃないか、ショウマ!」
最初に気が付いたのはアルスだった。
「久しぶり、アルス。」
「ショウマ様、元気そうでよかったです。」
嬉しそうにマリアが言う。
「なんだか、ゴメンね。皆にクエストを押し付けて・・・。」
「お気になさらないで下さい、ショウマ殿。ショウマ殿に訓練をするように言ったのは私なのですから・・・。それよりも、ショウマ殿の訓練に初日しか参加できず、申し訳ありません。」
ダグラスさんが頭を下げる。
「気にしないでください、ダグラスさん。その分、クエスト頑張ってくれていたのですから・・・。それに、リーサンさんに訓練をお願いしてくれたおかげで僕も少しは強くなることが出来たのですから・・・。」
「なら良いのですが・・・。」
「さて、ショウマも来たことだからこれからのことを話しましょう。」
僕が席に着くとミーシャさんが一枚の紙をテーブルに置く。
「これまで、私たちはさまざまなクエストを受けてきました。そして、今回私たちはEランク冒険者からDランク冒険者に昇格するための試験を受けたいと思います。」
「昇格試験ですか・・・。」
「試験内容は特定の魔物の討伐です。今の私たちなら勝てない魔物ではないはずなので頑張りましょう。」
僕はその魔物の詳細情報を見る。
討伐魔物
カイザー・ホーン
討伐ランクC
「これって、スーダンさん達と一緒に討伐した魔物ですよね?」
「ええ・・・。」
「でも、Aランクの冒険者であるスーダンさん達も苦戦していましたよね?」
僕はその時のことを思い出す。
カイザー・ホーンと一騎打ちで戦っていたスーダンさんのボロボロの姿を思い出す。
「いえ、カイザー・ホーンは実際、そこまで強い魔物ではないのです。あの時は狂化の魔法によって狂暴化していたので強く感じただけです。」
狂化の魔法は魔物の理性を破壊して、狂暴化する効果がある。
それによって全体的に強くなるため討伐ランクが2段階上がる。
あの時のカイザー・ホーンは討伐ランクAの魔物になっていたということだ。
「今回は、何事もなければ良いのですけど・・・。」
「まあ!こんな所でウジウジしていてもしょうがないぜ!さっさと申込みしよう!」
そう言ってアルスが僕に目配せをする。
「うん?」
「「うん?」っじゃないぞ!ショウマがこのパーティーのリーダーだろうが!」
「ああ・・・。そういえばそうだっけね・・・。」
すっかり忘れていた。
「さて、申込みが終わったら装備や消耗品の買い出しをしようぜ!幸い、クエストで結構なお金が入ったからな!」
こうして、僕たちは昇格試験の申込をするのだった。
「・・・今回は何事もなければいいのだけど。」
なんとなく、嫌な予感はしたがそれでもこのメンバーなら何とかなるだろうなと思う僕も居るのだった。
「おっ!久しぶりじゃないか、ショウマ!」
最初に気が付いたのはアルスだった。
「久しぶり、アルス。」
「ショウマ様、元気そうでよかったです。」
嬉しそうにマリアが言う。
「なんだか、ゴメンね。皆にクエストを押し付けて・・・。」
「お気になさらないで下さい、ショウマ殿。ショウマ殿に訓練をするように言ったのは私なのですから・・・。それよりも、ショウマ殿の訓練に初日しか参加できず、申し訳ありません。」
ダグラスさんが頭を下げる。
「気にしないでください、ダグラスさん。その分、クエスト頑張ってくれていたのですから・・・。それに、リーサンさんに訓練をお願いしてくれたおかげで僕も少しは強くなることが出来たのですから・・・。」
「なら良いのですが・・・。」
「さて、ショウマも来たことだからこれからのことを話しましょう。」
僕が席に着くとミーシャさんが一枚の紙をテーブルに置く。
「これまで、私たちはさまざまなクエストを受けてきました。そして、今回私たちはEランク冒険者からDランク冒険者に昇格するための試験を受けたいと思います。」
「昇格試験ですか・・・。」
「試験内容は特定の魔物の討伐です。今の私たちなら勝てない魔物ではないはずなので頑張りましょう。」
僕はその魔物の詳細情報を見る。
討伐魔物
カイザー・ホーン
討伐ランクC
「これって、スーダンさん達と一緒に討伐した魔物ですよね?」
「ええ・・・。」
「でも、Aランクの冒険者であるスーダンさん達も苦戦していましたよね?」
僕はその時のことを思い出す。
カイザー・ホーンと一騎打ちで戦っていたスーダンさんのボロボロの姿を思い出す。
「いえ、カイザー・ホーンは実際、そこまで強い魔物ではないのです。あの時は狂化の魔法によって狂暴化していたので強く感じただけです。」
狂化の魔法は魔物の理性を破壊して、狂暴化する効果がある。
それによって全体的に強くなるため討伐ランクが2段階上がる。
あの時のカイザー・ホーンは討伐ランクAの魔物になっていたということだ。
「今回は、何事もなければ良いのですけど・・・。」
「まあ!こんな所でウジウジしていてもしょうがないぜ!さっさと申込みしよう!」
そう言ってアルスが僕に目配せをする。
「うん?」
「「うん?」っじゃないぞ!ショウマがこのパーティーのリーダーだろうが!」
「ああ・・・。そういえばそうだっけね・・・。」
すっかり忘れていた。
「さて、申込みが終わったら装備や消耗品の買い出しをしようぜ!幸い、クエストで結構なお金が入ったからな!」
こうして、僕たちは昇格試験の申込をするのだった。
「・・・今回は何事もなければいいのだけど。」
なんとなく、嫌な予感はしたがそれでもこのメンバーなら何とかなるだろうなと思う僕も居るのだった。
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よろしくお願いします。
※この話は小説家になろうさんでアップした話を掲載しております。
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