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「皇子、これから部屋を出てどこかへ行かれる時は
私に一言お伝えくださいませ。」
皇子のお世話係、サナカスは言いました。
「お母さまが『異世界を知るのも
王族とって必要であろう』と言ったのだ。」
「それで人間界へ行っていたのでございますか?
そうでしたか。
しかし、人間界へ行っても大して勉強にはならないでしょう。
人間は脆弱です。
我々の様な魔界人にしてやろうと
素質のある者を集めておりますが
人間は『地獄』だと申して弱音を吐くばかりでございます。
閻魔大王も、もっと良い人材を選別していただきたいものです。」
「魔界人養成所のことか?人間は魔界人になれるのか?」
「まだそこから抜きん出たものはおりませんので。」
「マツは?一度閻魔大王の所へ行ったのであろう?」
「あぁ。入門係が即レスで『要らぬ』と言ったようで。
人間界へ返されたのでございましょう。
その様な人間と関わっても何の学びもありません。
時間の無駄でございます。」
皇子はベッドで眠る時間になりました。
サナカスは皇子が眠ったのを見届けると
部屋を出て行きました。
皇子は部屋のドアが閉まると
目を開けました。
冷酷な魔界人。
温かなラムの体温を知ってしまった皇子は
なかなか眠りにつけませんでした。
私に一言お伝えくださいませ。」
皇子のお世話係、サナカスは言いました。
「お母さまが『異世界を知るのも
王族とって必要であろう』と言ったのだ。」
「それで人間界へ行っていたのでございますか?
そうでしたか。
しかし、人間界へ行っても大して勉強にはならないでしょう。
人間は脆弱です。
我々の様な魔界人にしてやろうと
素質のある者を集めておりますが
人間は『地獄』だと申して弱音を吐くばかりでございます。
閻魔大王も、もっと良い人材を選別していただきたいものです。」
「魔界人養成所のことか?人間は魔界人になれるのか?」
「まだそこから抜きん出たものはおりませんので。」
「マツは?一度閻魔大王の所へ行ったのであろう?」
「あぁ。入門係が即レスで『要らぬ』と言ったようで。
人間界へ返されたのでございましょう。
その様な人間と関わっても何の学びもありません。
時間の無駄でございます。」
皇子はベッドで眠る時間になりました。
サナカスは皇子が眠ったのを見届けると
部屋を出て行きました。
皇子は部屋のドアが閉まると
目を開けました。
冷酷な魔界人。
温かなラムの体温を知ってしまった皇子は
なかなか眠りにつけませんでした。
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