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31話 0と1の世界
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王都に帰ってきて早々、僕はコードを見せてもらう為、シリルさんと一緒に王宮の中にあるお父さんの部屋に来ている。
ミノタウロスが急に強くなった真相を確かめるためだ。
お父さんには王都に戻る馬車の中で一通り話して、コードを見せてもらう了承を得た。
「準備はいい?」
お父さんが確認する。
「大丈夫!」
どんな世界が広がっているのかわくわくする。
お父さんが目を閉じた瞬間、僕らは別の空間に移動していた。
「こんな感じなんだね!すごい。体が浮いているみたい。」
目の前には真っ白で膨大な世界が広がっており、一面に黒字で0と1が羅列されている。
一文字の大きさは僕の親指の爪くらいだ。
「こっちだよ。」
お父さんは右の方に移動していく。
移動する方法は空を飛ぶ感覚に近い。体を移動したい方向に傾けると、そちらに向かうことが出来た。
僕とシリルさんもお父さんの後を追う。
「ここの隙間から、中に入っていくよ。」
お父さんは0と1の羅列がちょうど切れているところで止まった。
そして躊躇なくその隙間に入っていくと、目の前から消えた。
「消えた?」
「はい。この奥にコードがあります。あなたも先にどうぞ。」
「はい。」
僕もお父さんの後に続いて入っていく。
入った瞬間、また世界が一変した。
白い空間は変わりないが、0と1ではなく、コードになっていた。
「ここが、お父さん達が言っていたコードの世界だよ。」
「すごいね。一面にコードがびっしりだ。」
なんかこの文字とか懐かしいな。
「何か解りそう?」
「うん。解ると思う。ぱっと見た感じ、僕が想定していたコードみたいだ。ただ、お目当てのコードを探すのには時間がかかりそうだね。」
今は全てのファイルが開いた状態で並べられているみたいだ。
これだと見つけるのにあっちこっち移動しないといけないし、時間が掛かかってしまうだろう。
「この奥には行けたりしないのかな?さっきみたいに。」
「行けるよ。もう何段階か奥に進めるけど、コードがどんどん少なくなっていくんだ。行ってみる?」
それはもしかして、コードではなく、ファイル名だったりして。
「行く!」
僕らはコードとコードの隙間から、奥にはいる。
やっぱりそうだ。
これはファイル名一覧だ。ファイルもたくさんあるけど、さっきよりはましだ。
これならそれっぽい名前がついているファイル名を選んで、そのコードをみれば処理が分かるだろう。
さて。ここからどうやって見つけるか。
魔法を使うコードで、例外をキャッチした場合を見たいから、まずは魔法を使うコードを探そう。
魔法はやっぱり"Magic"かな?
「お父さん。魔法ってコードだとなんて表記されているか分かる?」
「あー、ちょっと待ってね。あっあった。これだよ。おそらくこれが、魔法を表している単語だと思う。」
お父さんはファイル名の単語を指差す。そこには思った通り、"Magic"と書かれていた。
「マジックか。」
「これが読めるのか?」
お父さんは驚いているみたいだ。
「あっうん。読める。前の世界で使っていた文字だと思う。」
お父さんが指差したファイル名を読むと、まさに僕が見たいと思っていたファイルみたいだ。
「僕らが見たいの、そのファイルかも。どうやったらさっきみたいな世界に戻れる?」
「文字に触れると中に入れるよ。」
僕は早速ファイル名が書かれた文字を触れる。
すると、コードが一面にある、さっきの場所に戻ってきた。
周りには別のコードもあって、僕の目の前にあるコードが、さっきの触ったコードになっているみたいだ。
「なるほど。そういう仕組みなんだ。」
なんとなくこの世界のルールが分かってきた。
ミノタウロスが急に強くなった真相を確かめるためだ。
お父さんには王都に戻る馬車の中で一通り話して、コードを見せてもらう了承を得た。
「準備はいい?」
お父さんが確認する。
「大丈夫!」
どんな世界が広がっているのかわくわくする。
お父さんが目を閉じた瞬間、僕らは別の空間に移動していた。
「こんな感じなんだね!すごい。体が浮いているみたい。」
目の前には真っ白で膨大な世界が広がっており、一面に黒字で0と1が羅列されている。
一文字の大きさは僕の親指の爪くらいだ。
「こっちだよ。」
お父さんは右の方に移動していく。
移動する方法は空を飛ぶ感覚に近い。体を移動したい方向に傾けると、そちらに向かうことが出来た。
僕とシリルさんもお父さんの後を追う。
「ここの隙間から、中に入っていくよ。」
お父さんは0と1の羅列がちょうど切れているところで止まった。
そして躊躇なくその隙間に入っていくと、目の前から消えた。
「消えた?」
「はい。この奥にコードがあります。あなたも先にどうぞ。」
「はい。」
僕もお父さんの後に続いて入っていく。
入った瞬間、また世界が一変した。
白い空間は変わりないが、0と1ではなく、コードになっていた。
「ここが、お父さん達が言っていたコードの世界だよ。」
「すごいね。一面にコードがびっしりだ。」
なんかこの文字とか懐かしいな。
「何か解りそう?」
「うん。解ると思う。ぱっと見た感じ、僕が想定していたコードみたいだ。ただ、お目当てのコードを探すのには時間がかかりそうだね。」
今は全てのファイルが開いた状態で並べられているみたいだ。
これだと見つけるのにあっちこっち移動しないといけないし、時間が掛かかってしまうだろう。
「この奥には行けたりしないのかな?さっきみたいに。」
「行けるよ。もう何段階か奥に進めるけど、コードがどんどん少なくなっていくんだ。行ってみる?」
それはもしかして、コードではなく、ファイル名だったりして。
「行く!」
僕らはコードとコードの隙間から、奥にはいる。
やっぱりそうだ。
これはファイル名一覧だ。ファイルもたくさんあるけど、さっきよりはましだ。
これならそれっぽい名前がついているファイル名を選んで、そのコードをみれば処理が分かるだろう。
さて。ここからどうやって見つけるか。
魔法を使うコードで、例外をキャッチした場合を見たいから、まずは魔法を使うコードを探そう。
魔法はやっぱり"Magic"かな?
「お父さん。魔法ってコードだとなんて表記されているか分かる?」
「あー、ちょっと待ってね。あっあった。これだよ。おそらくこれが、魔法を表している単語だと思う。」
お父さんはファイル名の単語を指差す。そこには思った通り、"Magic"と書かれていた。
「マジックか。」
「これが読めるのか?」
お父さんは驚いているみたいだ。
「あっうん。読める。前の世界で使っていた文字だと思う。」
お父さんが指差したファイル名を読むと、まさに僕が見たいと思っていたファイルみたいだ。
「僕らが見たいの、そのファイルかも。どうやったらさっきみたいな世界に戻れる?」
「文字に触れると中に入れるよ。」
僕は早速ファイル名が書かれた文字を触れる。
すると、コードが一面にある、さっきの場所に戻ってきた。
周りには別のコードもあって、僕の目の前にあるコードが、さっきの触ったコードになっているみたいだ。
「なるほど。そういう仕組みなんだ。」
なんとなくこの世界のルールが分かってきた。
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