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Case5 : 最強のシミュレーション
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「ぬわあああ!」
陽向は叫んだ。
「早まったわね。」
香美が冷静に返す。
「なんで僕がやってもこうなるんだ!」
陽向は頭をクシャクシャと掻き回す。
「それはそうよ、誰が使っても同じ精度で使えるようになっているもの、この力は。」
「……え、"この力"ってなんのこと?」
陽向は、香美の突然の発言に驚く。
「何って、"シミュレーション"よ。これまでたくさん使ってきたじゃない。」
「"シミュレーション"……?それはだって、ただ僕たちがここで話してただけでしょ??」
陽向は依然として、香美の発言の意図が理解出来ないでいる。
「ええ、そうよ。私たちはここで、私の権限で"シミュレーション"の力を行使していたの。今までの話は、作り話なんかじゃない。全て"存在しうる未来"よ。」
「待って……香美さんが何言ってるのか全然分からないよ!それに権限って何!?」
「あら、そういえばまだ名乗ってなかったわね。」
そう言うと、香美は椅子から立ち上がり、口を開く。
「私は女神よ。」
「め……がみ……?」
陽向は突然の告白に唖然とする。
「これまでの"シミュレーション"でも何度も出てきたでしょう?まあ、話の中では"美女"としか言ってなかったけど。」
「美女は確かに出てきたけど……あれが香美さんだって言うの??」
「そう、少しは分かってきた??」
香美はそう言うとニヤリと笑う。
「い、いや、まだ何も分からないって!大体、女神なんてほんとにいるわけ……」
「ああ確かに、口で言われただけじゃ実感無いわよね。じゃあ、実際に見せてあげる。」
「見せる……?」
キィィィィン……!!
すると突然、陽向の視界が真っ白になる。
「これって……まさか……!」
ーーーーーーーーーー
「どう?陽向くん。少しは実感できた?」
陽向の目の前の美女……香美がしたり顔で問いかける。煌びやかなドレスを纏い、元々かけていたメガネは外しているが、正真正銘本人だ。
「……これって、夢じゃないよね?」
「まあ、ここは私が生み出した精神世界だから、夢というのも遠くはないけど……貴方の妄想や幻想では決してないわ。」
「やっぱり僕、状況があんまり飲み込めてないよ……香美さんが女神……っていうのは仮に本当だとして、なんでこんなことを?というか、そしたら僕が今まで接してきた香美さんと今の香美さんは同じなの??」
「そうね、順番に話しましょうか。」
香美が腕を一振りすると、それぞれ2人の後ろに豪勢な椅子が出現する。
「まあ、それなりに長くなりそうだから座りなさい。」
「う、うん」
陽向はなんだかキラキラしている椅子に、少し遠慮気味に座る。
「さて、じゃあ話すわね……まず、文芸部所属の高校生・実葉香美は仮の姿で、本当は人間の輪廻転生や転移を司る女神なの。」
「輪廻転生……」
「それで、私の役目は地球人の中からいわゆる"チート能力"を使える人物を探して、その人が適している異世界へと送り込むこと。……なんだけど、ちょっと色々あって謹慎になっちゃって……だから今はこうして高校生やってるってわけ。」
香美は立ち上がって一瞬で高校生の制服姿になり、くるっと一回転してみせる。
「いやなんでそうなったの!?」
「色々よ、色々。まあ事情が事情だったから、謹慎っていっても力はそのままだし、行動の制限もほとんどされてないけどね。」
「うーん……まあ、話す気がないなら無理に詳細までは聞かないけど……それで、"シミュレーション"をやろうって僕に持ちかけてきたのはどうして?」
「それは、ただの思いつきよ。」
「えぇ……」
陽向は呆れ返る。
「だって、"現実世界でチート能力が使えたらどうなるのか"なんて疑問を、よりにもよって輪廻転生を司る女神にぶつけてくるのよ?運命だと思わない?」
「いや、まあ確かにそこはすごい確率だとは思うけどさ……それで、"シミュレーション"って具体的にはどんな能力なの?まだ何となくしかわかってないんだけど……」
「"シミュレーション"は、分類的には未来視に近いわ。力の使用者もしくは使用者が指定した人物が歩むはずの未来を、ある程度条件を指定した上で見ることが出来る。今回の場合は、"彩木陽向"を指定して、"最強の剣を手に入れた場合""最強の盾を手に入れた場合"ってそれぞれ条件を指定して、それぞれの場合の未来を見ていたことになるわね。」
「だから、今までやってきた"シミュレーション"の結果は全て"存在しうる未来"だって言ってたのか……え、ということは、香美さんは僕に最強の力をくれる可能性があるってこと?」
今まで"シミュレーション"で想定した未来は、どれも美女、つまり香美から陽向へチート能力が与えられていた。これは裏を返せば、香美が少なくともいくつかの未来では、陽向にチート能力を与えるつもりであるということになる。
「ええ、そうよ。中々勘が鋭いじゃない。」
「なんでそんなことしたの?……いや、これは未来の話なんだから、なんでそんなことしようとするの?って聞くのが正しいのか……」
「それはさっき言った通り、運命だからよ。」
「……え?それだけ?」
「ええ。」
陽向は呆れ顔をする。
「あら、不満そうね。」
「いや、不満とは言わないけど……」
「まあ、言いたいことは分かるわ。でも神にとっては、人間以上に運命が重視されるの。だからそんなに不思議なことじゃないわ。」
「うーん……」
「さて、そういうわけで1つ提案があるのだけれど。」
「提案? 」
「ええ。陽向くん、あなた、異世界に行くつもりはない?」
いつの間にかまた女神の姿に戻った香美が、したり顔で陽向に問いかける。
「……へ?」
陽向は素っ頓狂な声を出す。
「あら、聞こえなかった?じゃあもう一度言うわよ。あなた、いせ」
「き、聞こえはしたよ!でも意味が分からないよ。なんで僕が異世界に?」
「あなたには、いわゆる"チート能力"を使いこなす力があるから。」
「使いこなす力……?」
「ええ。"チート能力"は確かに強力だけど万能じゃない。強大すぎる故に、力を与えたところで、大半の人間は使いこなせずに終わってしまう。でもあなたは違う。確かに現実世界では対外的な理由で上手くいかなかったけれど、剣も、盾も、飛行魔法も、読心魔法も、その力の行使の仕方自体は完璧だった。そんな人間は今まで見たことないわ。」
「……」
「だから、そんなあなたなら異世界でどんな"チート能力"でも使いこなして無双できるわ。現実世界のように銃刀法で捕まったり、動画サイトでネットのおもちゃにされることも無い。どう?とっても良い話でしょ?」
「……」
陽向はしばらく考え込み、口を開く。
「……その異世界って、なにか危機に瀕してたりするの?魔王が暴れてるとか、大災害が起ころうとしてるとか。」
「いいえ、そういうことは全く無いわ。まあこの世界みたいな社会問題が無いわけじゃないけど、基本的には至って平和よ。」
「じゃあ、いいや。」
「……え?」
「異世界。僕は行かなくていいよ。」
香美は目を見開く。
「本当にいいの?異世界にいけば、あなたは確実に地位も名誉も、なんだって手に入るわ。」
「うーん……まあ、興味が無いっていったら嘘になるけど、案外僕、今の生活気に入ってるから。確かに地味だけど、友達もそれなりにいるし、部活では香美さんにも会えるしね。」
「……!」
香美は驚いた顔で少しの間陽向を見ていたが、やがて満足したように少し微笑み、ため息をつく。
「まったく、変な人ね。」
次の瞬間には、2人は元の部室に戻っていた。
「はは、まあね。」
「じゃあ……これからもよろしくね、陽向くん。」
「うん、よろしく。香美さん。」
ーーーーーーーーー 終わり
陽向は叫んだ。
「早まったわね。」
香美が冷静に返す。
「なんで僕がやってもこうなるんだ!」
陽向は頭をクシャクシャと掻き回す。
「それはそうよ、誰が使っても同じ精度で使えるようになっているもの、この力は。」
「……え、"この力"ってなんのこと?」
陽向は、香美の突然の発言に驚く。
「何って、"シミュレーション"よ。これまでたくさん使ってきたじゃない。」
「"シミュレーション"……?それはだって、ただ僕たちがここで話してただけでしょ??」
陽向は依然として、香美の発言の意図が理解出来ないでいる。
「ええ、そうよ。私たちはここで、私の権限で"シミュレーション"の力を行使していたの。今までの話は、作り話なんかじゃない。全て"存在しうる未来"よ。」
「待って……香美さんが何言ってるのか全然分からないよ!それに権限って何!?」
「あら、そういえばまだ名乗ってなかったわね。」
そう言うと、香美は椅子から立ち上がり、口を開く。
「私は女神よ。」
「め……がみ……?」
陽向は突然の告白に唖然とする。
「これまでの"シミュレーション"でも何度も出てきたでしょう?まあ、話の中では"美女"としか言ってなかったけど。」
「美女は確かに出てきたけど……あれが香美さんだって言うの??」
「そう、少しは分かってきた??」
香美はそう言うとニヤリと笑う。
「い、いや、まだ何も分からないって!大体、女神なんてほんとにいるわけ……」
「ああ確かに、口で言われただけじゃ実感無いわよね。じゃあ、実際に見せてあげる。」
「見せる……?」
キィィィィン……!!
すると突然、陽向の視界が真っ白になる。
「これって……まさか……!」
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「どう?陽向くん。少しは実感できた?」
陽向の目の前の美女……香美がしたり顔で問いかける。煌びやかなドレスを纏い、元々かけていたメガネは外しているが、正真正銘本人だ。
「……これって、夢じゃないよね?」
「まあ、ここは私が生み出した精神世界だから、夢というのも遠くはないけど……貴方の妄想や幻想では決してないわ。」
「やっぱり僕、状況があんまり飲み込めてないよ……香美さんが女神……っていうのは仮に本当だとして、なんでこんなことを?というか、そしたら僕が今まで接してきた香美さんと今の香美さんは同じなの??」
「そうね、順番に話しましょうか。」
香美が腕を一振りすると、それぞれ2人の後ろに豪勢な椅子が出現する。
「まあ、それなりに長くなりそうだから座りなさい。」
「う、うん」
陽向はなんだかキラキラしている椅子に、少し遠慮気味に座る。
「さて、じゃあ話すわね……まず、文芸部所属の高校生・実葉香美は仮の姿で、本当は人間の輪廻転生や転移を司る女神なの。」
「輪廻転生……」
「それで、私の役目は地球人の中からいわゆる"チート能力"を使える人物を探して、その人が適している異世界へと送り込むこと。……なんだけど、ちょっと色々あって謹慎になっちゃって……だから今はこうして高校生やってるってわけ。」
香美は立ち上がって一瞬で高校生の制服姿になり、くるっと一回転してみせる。
「いやなんでそうなったの!?」
「色々よ、色々。まあ事情が事情だったから、謹慎っていっても力はそのままだし、行動の制限もほとんどされてないけどね。」
「うーん……まあ、話す気がないなら無理に詳細までは聞かないけど……それで、"シミュレーション"をやろうって僕に持ちかけてきたのはどうして?」
「それは、ただの思いつきよ。」
「えぇ……」
陽向は呆れ返る。
「だって、"現実世界でチート能力が使えたらどうなるのか"なんて疑問を、よりにもよって輪廻転生を司る女神にぶつけてくるのよ?運命だと思わない?」
「いや、まあ確かにそこはすごい確率だとは思うけどさ……それで、"シミュレーション"って具体的にはどんな能力なの?まだ何となくしかわかってないんだけど……」
「"シミュレーション"は、分類的には未来視に近いわ。力の使用者もしくは使用者が指定した人物が歩むはずの未来を、ある程度条件を指定した上で見ることが出来る。今回の場合は、"彩木陽向"を指定して、"最強の剣を手に入れた場合""最強の盾を手に入れた場合"ってそれぞれ条件を指定して、それぞれの場合の未来を見ていたことになるわね。」
「だから、今までやってきた"シミュレーション"の結果は全て"存在しうる未来"だって言ってたのか……え、ということは、香美さんは僕に最強の力をくれる可能性があるってこと?」
今まで"シミュレーション"で想定した未来は、どれも美女、つまり香美から陽向へチート能力が与えられていた。これは裏を返せば、香美が少なくともいくつかの未来では、陽向にチート能力を与えるつもりであるということになる。
「ええ、そうよ。中々勘が鋭いじゃない。」
「なんでそんなことしたの?……いや、これは未来の話なんだから、なんでそんなことしようとするの?って聞くのが正しいのか……」
「それはさっき言った通り、運命だからよ。」
「……え?それだけ?」
「ええ。」
陽向は呆れ顔をする。
「あら、不満そうね。」
「いや、不満とは言わないけど……」
「まあ、言いたいことは分かるわ。でも神にとっては、人間以上に運命が重視されるの。だからそんなに不思議なことじゃないわ。」
「うーん……」
「さて、そういうわけで1つ提案があるのだけれど。」
「提案? 」
「ええ。陽向くん、あなた、異世界に行くつもりはない?」
いつの間にかまた女神の姿に戻った香美が、したり顔で陽向に問いかける。
「……へ?」
陽向は素っ頓狂な声を出す。
「あら、聞こえなかった?じゃあもう一度言うわよ。あなた、いせ」
「き、聞こえはしたよ!でも意味が分からないよ。なんで僕が異世界に?」
「あなたには、いわゆる"チート能力"を使いこなす力があるから。」
「使いこなす力……?」
「ええ。"チート能力"は確かに強力だけど万能じゃない。強大すぎる故に、力を与えたところで、大半の人間は使いこなせずに終わってしまう。でもあなたは違う。確かに現実世界では対外的な理由で上手くいかなかったけれど、剣も、盾も、飛行魔法も、読心魔法も、その力の行使の仕方自体は完璧だった。そんな人間は今まで見たことないわ。」
「……」
「だから、そんなあなたなら異世界でどんな"チート能力"でも使いこなして無双できるわ。現実世界のように銃刀法で捕まったり、動画サイトでネットのおもちゃにされることも無い。どう?とっても良い話でしょ?」
「……」
陽向はしばらく考え込み、口を開く。
「……その異世界って、なにか危機に瀕してたりするの?魔王が暴れてるとか、大災害が起ころうとしてるとか。」
「いいえ、そういうことは全く無いわ。まあこの世界みたいな社会問題が無いわけじゃないけど、基本的には至って平和よ。」
「じゃあ、いいや。」
「……え?」
「異世界。僕は行かなくていいよ。」
香美は目を見開く。
「本当にいいの?異世界にいけば、あなたは確実に地位も名誉も、なんだって手に入るわ。」
「うーん……まあ、興味が無いっていったら嘘になるけど、案外僕、今の生活気に入ってるから。確かに地味だけど、友達もそれなりにいるし、部活では香美さんにも会えるしね。」
「……!」
香美は驚いた顔で少しの間陽向を見ていたが、やがて満足したように少し微笑み、ため息をつく。
「まったく、変な人ね。」
次の瞬間には、2人は元の部室に戻っていた。
「はは、まあね。」
「じゃあ……これからもよろしくね、陽向くん。」
「うん、よろしく。香美さん。」
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