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なんだかんだ楽しくやってます

第40話 クラウゼ辺境伯の断罪①

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1時間後、騎士の方々が戻ってきた。

「おお、どうだった?」
「はっ!いくつかそれらしい情報を掴んで参りました!」
「よし、じゃあ詳細を教えてくれ」

そこから騎士の方はエリオット様に色々説明を始めた。私も横から聞いていたら、1時間で取ってきたとは思えないほど様々な悪事の証拠が出てきたようだ。

「これだけありゃ十分だろ、なあシェリー?」
「そうですね」

「じゃ、クラウゼ辺境伯本人に聞きに行くとするか!」

――――――

「いやはや、ようこそいらっしゃいましたな、第7騎士団の皆さん。」

辺境伯の屋敷まで向かうと、クラウゼ辺境伯が迎えてくれた。クラウゼ辺境伯は小太りの中年男性で、手には大量の指輪が光り、服は毛皮やらシルクやらがこれでもかと使われていた。

屋敷自体も辺境伯自身と同じくとにかく高そうなものでギラギラしていて、公爵家でもなかなかここまでしないレベルだ。

「直々のお出迎え感謝致します。」
「ささ、では中へ。」

私たちは促されるまま屋敷の中へ入っていき、そのまま来賓室へと案内された。

「お座りください。」
「失礼します。」

エリオット様がソファに座る。私は他の騎士さん達同様立っていようと思ってソファの後ろに回り込もうとしたら、エリオット様に手を引かれソファに促されたためそのまま座った。

「…そちらのおん…女性はどちら様ですか?」

クラウゼ辺境伯が眉間にシワを寄せながら聞いてくる。今、"女"って言いかけたな…知らん女が図々しくソファに座るのが気に食わないのは分かるけど、もう少し抑えられないのかな。

「彼女は魔法研究所から来た研究員です。」
「シェルシェーレです。よろしくお願い致します。」
「ああ、そうでしたか。…それで、皆さんはいつ頃までいらっしゃるご予定ですか?」
「明日の昼下がりには出発する予定ですので、それまで領地内を回らせていただきます。」

通常の定期巡回の場合、これ自体で何か問題をあぶりだすというより、騎士団がやってくることで"帝国はお前たちを見張ってるぞ"という意思表示をする、という意味合いが強い。だから調査自体はそこまでガッツリやらない。それでもボロが出るときは出るけど。

「そうですか、では夜はぜひ我々が用意した宿でおやすみください。色々ともてなしを…」
「いえ、宿は自分たちで用意するので問題ありません。」
「いや、しかし…」
「毎回そうしておりますので、ご理解お願い致します。」

多分、お酒で泥酔させて調査を妨げようとする人とかいるんだろうな…

「…わかりました。」
「それで、調査をする前にいくつかお聞きしたいことがあるのですが大丈夫でしょうか?」

エリオット様が切り出す。いよいよ断罪タイムの始まりだ。
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