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なんだかんだ楽しくやってます
第39話 断罪への下準備
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定期巡回2日目、私たちはまた森の中を進んでいた。
私はといえば、盗賊の位置が分かる魔導具をエリオット様に預け、荷馬車でぐっすり寝ていた。
「……ろ」
ん?何か聞こえた?
「起きろ、シェリー」
目を覚ますと、そこにはいつの間にやら荷馬車に乗り込んできたエリオット様がいた。
「ん…どうしましたかエリオット様?」
「寝てたとこすまねえけど、ちょっとこれ見てくれよ」
そういってエリオット様は預けていた魔導具を私に見せてくる。
「なあ、この方向と位置って…」
「辺境伯の領地ですね。」
「それに捕虜にした盗賊を問い詰めたら、"俺らはクラウゼ辺境伯に雇われた"って言い出したんだよ…」
「…なるほど、そうでしたか。」
「そうでしたかって、反応薄いな。十中八九辺境伯が何か企んでるってことだぞ?」
「ああ、それなんですが…実は私、定期巡回が決まってから何となく辺境伯のこと調べていたら、ちょっと色々見つけてしまいまして…盗賊のことは知りませんでしたが。」
「………」
エリオット様の顔を見ると、"またか"みたいな顔をしている。
しかも、そのままずっと停止して私の顔を見てくるので、何も言われてないのに責められている気分になる。
…
………
「だってこれから会う人のことだからどんな人か気になるし、会う前に知っておいた方が色々円滑に進むじゃないですか?…それで、本当はちょっとだけ、見た目とか趣味とか性格とかだけちょこっと調べようとしたんですけど、その過程で税金を横領したとか、他の貴族から金を騙し取ったとか、武器の密輸をしてるらしいとか色々噂が出てきたんですよ…そしたらやっぱり気になっちゃうじゃないですか!それで、ついついお父様とお兄様にも協力して貰いながら詳しく調べたら、全部でないにせよ色々証拠がでてきちゃったんです!」
………
……何か言ってよ!
「…いや別に責めてる訳じゃねえよ?ただ…あれだな、焦ってるシェリーは可愛いしよくいる女の子の反応だが、やってることが令嬢のそれじゃないぞ…」
「う…でもそれは今に始まった話じゃないじゃないですか。」
「ハハ、そうだな!…良くやったなシェリー、色んな意味で。」
エリオット様は私の頭をポンポン撫でてくる。
「さてと、じゃあ辺境伯殿を成敗しに行きますかね!」
「…はい!」
――――――
それから私たちは昼休憩に熊鍋を食べたりしながら、さらに移動してクラウゼ辺境伯の領地の前へと到着した。
定期巡回は特に抜き打ちという訳ではなく領地の主、今回の場合クラウゼ辺境伯は私たちが来ることを知っている。そのため最初にクラウゼ辺境伯に挨拶にいかなくてはいけない。
「お前ら、打ち合わせ通りに頼むぞ!」
「「「はっ!」」」
エリオット様の声がけに、騎士さん達が返事をして、そのまま領地へと入って行った。
「シェリーは俺と一緒にいろよ?1時間後に屋敷に向かうから、それまで待機だ。」
「はい…しかし、かなり行き当たりばったりな作戦ですけど、上手くいくんですか?」
「まあ、そこは俺たち第7騎士団を信じろ。それに、最悪シェリーの用意した証拠だけでもどうにかなるだろうしな。」
「確かにそうですね。」
「じゃあアイツらが戻って来るまで、気長に待つとしようか。」
私はといえば、盗賊の位置が分かる魔導具をエリオット様に預け、荷馬車でぐっすり寝ていた。
「……ろ」
ん?何か聞こえた?
「起きろ、シェリー」
目を覚ますと、そこにはいつの間にやら荷馬車に乗り込んできたエリオット様がいた。
「ん…どうしましたかエリオット様?」
「寝てたとこすまねえけど、ちょっとこれ見てくれよ」
そういってエリオット様は預けていた魔導具を私に見せてくる。
「なあ、この方向と位置って…」
「辺境伯の領地ですね。」
「それに捕虜にした盗賊を問い詰めたら、"俺らはクラウゼ辺境伯に雇われた"って言い出したんだよ…」
「…なるほど、そうでしたか。」
「そうでしたかって、反応薄いな。十中八九辺境伯が何か企んでるってことだぞ?」
「ああ、それなんですが…実は私、定期巡回が決まってから何となく辺境伯のこと調べていたら、ちょっと色々見つけてしまいまして…盗賊のことは知りませんでしたが。」
「………」
エリオット様の顔を見ると、"またか"みたいな顔をしている。
しかも、そのままずっと停止して私の顔を見てくるので、何も言われてないのに責められている気分になる。
…
………
「だってこれから会う人のことだからどんな人か気になるし、会う前に知っておいた方が色々円滑に進むじゃないですか?…それで、本当はちょっとだけ、見た目とか趣味とか性格とかだけちょこっと調べようとしたんですけど、その過程で税金を横領したとか、他の貴族から金を騙し取ったとか、武器の密輸をしてるらしいとか色々噂が出てきたんですよ…そしたらやっぱり気になっちゃうじゃないですか!それで、ついついお父様とお兄様にも協力して貰いながら詳しく調べたら、全部でないにせよ色々証拠がでてきちゃったんです!」
………
……何か言ってよ!
「…いや別に責めてる訳じゃねえよ?ただ…あれだな、焦ってるシェリーは可愛いしよくいる女の子の反応だが、やってることが令嬢のそれじゃないぞ…」
「う…でもそれは今に始まった話じゃないじゃないですか。」
「ハハ、そうだな!…良くやったなシェリー、色んな意味で。」
エリオット様は私の頭をポンポン撫でてくる。
「さてと、じゃあ辺境伯殿を成敗しに行きますかね!」
「…はい!」
――――――
それから私たちは昼休憩に熊鍋を食べたりしながら、さらに移動してクラウゼ辺境伯の領地の前へと到着した。
定期巡回は特に抜き打ちという訳ではなく領地の主、今回の場合クラウゼ辺境伯は私たちが来ることを知っている。そのため最初にクラウゼ辺境伯に挨拶にいかなくてはいけない。
「お前ら、打ち合わせ通りに頼むぞ!」
「「「はっ!」」」
エリオット様の声がけに、騎士さん達が返事をして、そのまま領地へと入って行った。
「シェリーは俺と一緒にいろよ?1時間後に屋敷に向かうから、それまで待機だ。」
「はい…しかし、かなり行き当たりばったりな作戦ですけど、上手くいくんですか?」
「まあ、そこは俺たち第7騎士団を信じろ。それに、最悪シェリーの用意した証拠だけでもどうにかなるだろうしな。」
「確かにそうですね。」
「じゃあアイツらが戻って来るまで、気長に待つとしようか。」
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