84 / 115
新学期
第84話 不穏な存在②
しおりを挟む
「これならどうじゃ?」
「ふむ……そう来ましたか。ならこうしましょう。」
「ぐ……なかなかやるのう」
翌日。私はエドガス様に同行し、教会へとお邪魔していた。
そして目の前では、エドガス様と大司教様がしのぎを削っていた。
私はルールを何となくしか理解していないので、正直ちょっと飽き始めているところだ。
知り合いなら付いてきても問題ないって、こういうことだったんだな……
「チェックメイトです。」
「なに、いつの間に!」
「私の勝ちのようですね。」
「ぐぬう……」
どうやら勝負あったらしい。
「さてと、では今日はこの辺りにして、ティータイムにでもしましょうか。」
大司教様がそう言うと、奥に控えていた侍女らしき人物がサッと移動する。恐らく紅茶を取りに行ったのだろう。
「むう……」
エドガス様は、さっきの勝敗に納得がいっていないらしい。
「では、ベルナールさんのお話を聞きましょうか。」
大司教様はエドガス様を見て少し苦笑いしてから、私の方に向き直る。
「ええと……今訳あって、ある紋章の出処を探っているのですが、大司教様ならご存知ないかと……」
「紋章、ですか?」
「はい。その写しはエドガス様が……エドガス様?」
「……はっ!いやはや、すまぬすまぬ。」
どうやらまだチェスの結果を気にしていたらしい。
「これがその写しじゃよ。」
エドガス様は気を取り直し、大司教様に例の牛の紋章の写しを見せる。
「これは……!これを一体どこで?」
「あまり詳しいことはお主にも言えぬのじゃが、暴動を起こした犯人の持ち物に描かれていたものじゃ。反応からして、何かは知っているようじゃのう?」
「ええ……これは"モロク教"の紋章です。」
「モロク……どこかで聞いたことがある気もするが、どこだったかのう。お嬢さんは聞いたことあるかのう?」
エドガス様が私に話を振る。
「いえ……私は聞き覚えありません。」
私はこの世界の歴史に関してはからっきしなので、知っていることの方が圧倒的に少ない。だがいずれにせよ、エドガス様が知らないということは、あまり一般的に知られていることでは無いのだろう。
「モロク教は、唯一神モロクを信仰対象としており、かつて北方のトートという小国が国教にしていた宗教です。唯一神モロクは牛の頭を持つ半人半獣のような姿とされていますから、この紋章はそれをモチーフにしたものでしょう。」
「トートか、そっちは聞き覚えがあるわい。しかし、トートはだいぶ前に滅びたのでは無かったか?」
「はい。モロク教の過激派と王族派とで内戦が起こり国力が弱っている所を、過激派と王族派もろともアンベシル帝国が討ち滅ぼしました。」
「そうじゃったな、そんなこともあったのう。」
「私は全く知りませんでした……」
「これはベルナールさんが産まれる前の話ですから、知らないのも無理はありませんよ。」
ということは、少なくとも15年以上前の話ということか。
「しかし、それなら何故今になってこんなものが出てきたのかのう。」
エドガス様は例の紋章の写しを手に取り、首を傾げる。
「……可能性は大きく2つあります。」
大司教様が話を進める。
「1つは昔作られたものがたまたま犯人の手に渡った可能性。もう1つは、モロク教の残党が未だ活動を続けており、犯人はその残党であるか、残党から武器を受け取った可能性です。」
「確かに、考えられるのはそのあたりでしょうね。」
「いずれにせよ物騒じゃのう。」
「私は暴動の詳細について知らないのでこれ以上の判断は難しいのですが、おふたりはいかがお考えでしょうか。」
「どちらの場合だとしても、今まで集めた情報と特別矛盾はありません。しかし、最悪の場合も想定して、モロク教の残党の存在を警戒するべきだと思います。」
今までの調査で、ソルード侯爵が裏で糸を引いている可能性が高いことと、呪法具を共和国から輸入した可能性があることはわかっている。しかし、ソルード侯爵が個人的な都合でわざわざ呪法具を他国から仕入れたとは考えづらい。だが、モロク教の残党がソルード侯爵と結託していた、もしくはソルード侯爵自身が残党の1人であるならば話は別だ。
「わしもお嬢さんに賛成じゃな。この紋章、隠すのに使われていた手法はかなり古いものじゃが、紋章の刻印と隠匿自体は比較的最近行われたもののようじゃ。その証拠に、ほんの僅かじゃが魔力の残滓があったわい。もしモロク教の崩壊前に施されたものなら、そんなものとっくに消えておろう。」
「そうですか……」
大司教様は考え込む。
「そうなると、私も動く必要があるようですね。モロク教が残党とはいえ現存していることは、我々としても見過ごせませんから。」
「過激派が問題なのはわかりますが、モロク教の存在自体が問題なのですか?」
「ええ、モロク教は、信徒を生贄として神に捧げる儀式があることが特徴です。そのこと自体は全否定するものではありませんが、過激派がより多くの恩恵を受けようと信徒だけでなく無関係な人々までもを虐殺したり、信心深い信徒が自ら命を絶つといった問題がかねてより問題となっていました。そんな中トート滅亡の一件がありましたので、アンベシル帝国とリアムール王国が協力し、大陸全土へモロク教の信仰の禁止令を出しました。」
信仰の内容で他の宗教団体と対立したわけではなく、人の命そのものへの被害が甚大で問題になったということか。
「しかし、帝国と王国による呼びかけで他国が動くものなのですか?勝手に国のルールを変えられて、反発が起こったりは……」
「帝国は武力面で、王国は技術・産業面でそれぞれ大陸一の強国です。よほどのことがない限り、他国が異を唱えることはないでしょう。それに、どの国もトートの二の舞にはなりたくなかったでしょうからね。」
「なるほど、理解しました。ありがとうございます。」
「いずれにせよ、貴殿が動いてくれるのなら心強いのう。ちょうどわしらだけでは調べられることに限界を感じていたところじゃ。」
「その暴動の調査には、おふたりの他に協力者はいらっしゃるのですか?」
「ラクア・リアムール殿下と、ロバン伯爵にはご協力いただいています。」
「なるほど、それは心強いですね。であれば、そのお二方とは別口での調査を進めておきましょう。もちろん、なにか進展があればお知らせ致します。」
「ありがとうございます。助かります。」
私は深くお辞儀をする。大司教様に情報提供してもらうだけでなく、調査の協力までしてもらえるとは。今日は大収穫だ。
「さて、じゃあ今日はとりあえずこんなもんかのう。」
「そうですね。」
私は僅かに残っていた紅茶を口に流し込み、エドガス様に続き立ち上がる。
「何か分かったら……いえ、それ以外でも、いつでもお越しください。……ところでベルナールさん、あなた随分と無理をなさっているようですが、大事ありませんか?」
大司教様が私を視る。
「え……ああ、これですか。初めは中々酷かったですが、慣れてきたらむしろ調子が良いくらいですから、問題ありません。」
「……そうですか。それなら良かったです。」
大司教様はニコリと笑う。
「……?まあ良いか。では、またのう。」
「今日はありがとうございました。」
「はい、またお会いしましょう。」
「ふむ……そう来ましたか。ならこうしましょう。」
「ぐ……なかなかやるのう」
翌日。私はエドガス様に同行し、教会へとお邪魔していた。
そして目の前では、エドガス様と大司教様がしのぎを削っていた。
私はルールを何となくしか理解していないので、正直ちょっと飽き始めているところだ。
知り合いなら付いてきても問題ないって、こういうことだったんだな……
「チェックメイトです。」
「なに、いつの間に!」
「私の勝ちのようですね。」
「ぐぬう……」
どうやら勝負あったらしい。
「さてと、では今日はこの辺りにして、ティータイムにでもしましょうか。」
大司教様がそう言うと、奥に控えていた侍女らしき人物がサッと移動する。恐らく紅茶を取りに行ったのだろう。
「むう……」
エドガス様は、さっきの勝敗に納得がいっていないらしい。
「では、ベルナールさんのお話を聞きましょうか。」
大司教様はエドガス様を見て少し苦笑いしてから、私の方に向き直る。
「ええと……今訳あって、ある紋章の出処を探っているのですが、大司教様ならご存知ないかと……」
「紋章、ですか?」
「はい。その写しはエドガス様が……エドガス様?」
「……はっ!いやはや、すまぬすまぬ。」
どうやらまだチェスの結果を気にしていたらしい。
「これがその写しじゃよ。」
エドガス様は気を取り直し、大司教様に例の牛の紋章の写しを見せる。
「これは……!これを一体どこで?」
「あまり詳しいことはお主にも言えぬのじゃが、暴動を起こした犯人の持ち物に描かれていたものじゃ。反応からして、何かは知っているようじゃのう?」
「ええ……これは"モロク教"の紋章です。」
「モロク……どこかで聞いたことがある気もするが、どこだったかのう。お嬢さんは聞いたことあるかのう?」
エドガス様が私に話を振る。
「いえ……私は聞き覚えありません。」
私はこの世界の歴史に関してはからっきしなので、知っていることの方が圧倒的に少ない。だがいずれにせよ、エドガス様が知らないということは、あまり一般的に知られていることでは無いのだろう。
「モロク教は、唯一神モロクを信仰対象としており、かつて北方のトートという小国が国教にしていた宗教です。唯一神モロクは牛の頭を持つ半人半獣のような姿とされていますから、この紋章はそれをモチーフにしたものでしょう。」
「トートか、そっちは聞き覚えがあるわい。しかし、トートはだいぶ前に滅びたのでは無かったか?」
「はい。モロク教の過激派と王族派とで内戦が起こり国力が弱っている所を、過激派と王族派もろともアンベシル帝国が討ち滅ぼしました。」
「そうじゃったな、そんなこともあったのう。」
「私は全く知りませんでした……」
「これはベルナールさんが産まれる前の話ですから、知らないのも無理はありませんよ。」
ということは、少なくとも15年以上前の話ということか。
「しかし、それなら何故今になってこんなものが出てきたのかのう。」
エドガス様は例の紋章の写しを手に取り、首を傾げる。
「……可能性は大きく2つあります。」
大司教様が話を進める。
「1つは昔作られたものがたまたま犯人の手に渡った可能性。もう1つは、モロク教の残党が未だ活動を続けており、犯人はその残党であるか、残党から武器を受け取った可能性です。」
「確かに、考えられるのはそのあたりでしょうね。」
「いずれにせよ物騒じゃのう。」
「私は暴動の詳細について知らないのでこれ以上の判断は難しいのですが、おふたりはいかがお考えでしょうか。」
「どちらの場合だとしても、今まで集めた情報と特別矛盾はありません。しかし、最悪の場合も想定して、モロク教の残党の存在を警戒するべきだと思います。」
今までの調査で、ソルード侯爵が裏で糸を引いている可能性が高いことと、呪法具を共和国から輸入した可能性があることはわかっている。しかし、ソルード侯爵が個人的な都合でわざわざ呪法具を他国から仕入れたとは考えづらい。だが、モロク教の残党がソルード侯爵と結託していた、もしくはソルード侯爵自身が残党の1人であるならば話は別だ。
「わしもお嬢さんに賛成じゃな。この紋章、隠すのに使われていた手法はかなり古いものじゃが、紋章の刻印と隠匿自体は比較的最近行われたもののようじゃ。その証拠に、ほんの僅かじゃが魔力の残滓があったわい。もしモロク教の崩壊前に施されたものなら、そんなものとっくに消えておろう。」
「そうですか……」
大司教様は考え込む。
「そうなると、私も動く必要があるようですね。モロク教が残党とはいえ現存していることは、我々としても見過ごせませんから。」
「過激派が問題なのはわかりますが、モロク教の存在自体が問題なのですか?」
「ええ、モロク教は、信徒を生贄として神に捧げる儀式があることが特徴です。そのこと自体は全否定するものではありませんが、過激派がより多くの恩恵を受けようと信徒だけでなく無関係な人々までもを虐殺したり、信心深い信徒が自ら命を絶つといった問題がかねてより問題となっていました。そんな中トート滅亡の一件がありましたので、アンベシル帝国とリアムール王国が協力し、大陸全土へモロク教の信仰の禁止令を出しました。」
信仰の内容で他の宗教団体と対立したわけではなく、人の命そのものへの被害が甚大で問題になったということか。
「しかし、帝国と王国による呼びかけで他国が動くものなのですか?勝手に国のルールを変えられて、反発が起こったりは……」
「帝国は武力面で、王国は技術・産業面でそれぞれ大陸一の強国です。よほどのことがない限り、他国が異を唱えることはないでしょう。それに、どの国もトートの二の舞にはなりたくなかったでしょうからね。」
「なるほど、理解しました。ありがとうございます。」
「いずれにせよ、貴殿が動いてくれるのなら心強いのう。ちょうどわしらだけでは調べられることに限界を感じていたところじゃ。」
「その暴動の調査には、おふたりの他に協力者はいらっしゃるのですか?」
「ラクア・リアムール殿下と、ロバン伯爵にはご協力いただいています。」
「なるほど、それは心強いですね。であれば、そのお二方とは別口での調査を進めておきましょう。もちろん、なにか進展があればお知らせ致します。」
「ありがとうございます。助かります。」
私は深くお辞儀をする。大司教様に情報提供してもらうだけでなく、調査の協力までしてもらえるとは。今日は大収穫だ。
「さて、じゃあ今日はとりあえずこんなもんかのう。」
「そうですね。」
私は僅かに残っていた紅茶を口に流し込み、エドガス様に続き立ち上がる。
「何か分かったら……いえ、それ以外でも、いつでもお越しください。……ところでベルナールさん、あなた随分と無理をなさっているようですが、大事ありませんか?」
大司教様が私を視る。
「え……ああ、これですか。初めは中々酷かったですが、慣れてきたらむしろ調子が良いくらいですから、問題ありません。」
「……そうですか。それなら良かったです。」
大司教様はニコリと笑う。
「……?まあ良いか。では、またのう。」
「今日はありがとうございました。」
「はい、またお会いしましょう。」
60
お気に入りに追加
691
あなたにおすすめの小説
鋼なるドラーガ・ノート ~S級パーティーから超絶無能の烙印を押されて追放される賢者、今更やめてくれと言われてももう遅い~
月江堂
ファンタジー
― 後から俺の実力に気付いたところでもう遅い。絶対に辞めないからな ―
“賢者”ドラーガ・ノート。鋼の二つ名で知られる彼がSランク冒険者パーティー、メッツァトルに加入した時、誰もが彼の活躍を期待していた。
だが蓋を開けてみれば彼は無能の極致。強い魔法は使えず、運動神経は鈍くて小動物にすら勝てない。無能なだけならばまだしも味方の足を引っ張って仲間を危機に陥れる始末。
当然パーティーのリーダー“勇者”アルグスは彼に「無能」の烙印を押し、パーティーから追放する非情な決断をするのだが、しかしそこには彼を追い出すことのできない如何ともしがたい事情が存在するのだった。
ドラーガを追放できない理由とは一体何なのか!?
そしてこの賢者はなぜこんなにも無能なのに常に偉そうなのか!?
彼の秘められた実力とは一体何なのか? そもそもそんなもの実在するのか!?
力こそが全てであり、鋼の教えと闇を司る魔が支配する世界。ムカフ島と呼ばれる火山のダンジョンの攻略を通して彼らはやがて大きな陰謀に巻き込まれてゆく。

ギルドを追放された俺、傭兵ギルドのエリートに拾われる〜元ギルドは崩壊したらしい〜
ネリムZ
ファンタジー
唐突にギルドマスターから宣言される言葉。
「今すぐにこのギルドから去れ。俺の前に二度と顔を出さないように国も出て行け」
理解出来ない言葉だったが有無を言わせぬマスターに従った。
様々な気力を失って森の中を彷徨うと、賞金首にカツアゲされてしまった。
そこに助けようとする傭兵ギルドのA級、自称エリートのフィリア。
モヤモヤとした気持ちに駆られ、賞金首を気絶させる。
行く場所が無い事を素直に伝えるとフィリアは自分のギルドに招待してくれた。
俺は仕事が必要だったのでありがたく、その提案を受けた。
そして後に知る、元所属ギルドが⋯⋯。
新たな目標、新たな仲間と環境。
信念を持って行動する、一人の男の物語。

僕と精霊 〜魔法と科学と宝石の輝き〜
一般人
ファンタジー
人類が魔法と科学の力を発見して数万年。それぞれの力を持つ者同士の思想の衝突で起きた長き時に渡る戦争、『発展戦争』。そんな戦争の休戦から早100年。魔法軍の国に住む高校生ジャン・バーンは精霊カーバンクルのパンプと出会いと共に両国の歪みに巻き込まれていく。

(完結)魔王討伐後にパーティー追放されたFランク魔法剣士は、超レア能力【全スキル】を覚えてゲスすぎる勇者達をザマアしつつ世界を救います
しまうま弁当
ファンタジー
魔王討伐直後にクリードは勇者ライオスからパーティーから出て行けといわれるのだった。クリードはパーティー内ではつねにFランクと呼ばれ戦闘にも参加させてもらえず場美雑言は当たり前でクリードはもう勇者パーティーから出て行きたいと常々考えていたので、いい機会だと思って出て行く事にした。だがラストダンジョンから脱出に必要なリアーの羽はライオス達は分けてくれなかったので、仕方なく一階層づつ上っていく事を決めたのだった。だがなぜか後ろから勇者パーティー内で唯一のヒロインであるミリーが追いかけてきて一緒に脱出しようと言ってくれたのだった。切羽詰まっていると感じたクリードはミリーと一緒に脱出を図ろうとするが、後ろから追いかけてきたメンバーに石にされてしまったのだった。

おっさんなのに異世界召喚されたらしいので適当に生きてみることにした
高鉢 健太
ファンタジー
ふと気づけば見知らぬ石造りの建物の中に居た。どうやら召喚によって異世界転移させられたらしかった。
ラノベでよくある展開に、俺は呆れたね。
もし、あと20年早ければ喜んだかもしれん。だが、アラフォーだぞ?こんなおっさんを召喚させて何をやらせる気だ。
とは思ったが、召喚した連中は俺に生贄の美少女を差し出してくれるらしいじゃないか、その役得を存分に味わいながら異世界の冒険を楽しんでやろう!
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。

少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる