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しおりを挟む私は、マリヤ。
私は、ヨハムとアンジュの娘。
平民だから、苗字はない。
私は、美しいと評判の娘。
私には、父の決めた婚約者ヨーゼンが居る。
ヨーゼンの家は石切屋。
ある日、町に立ち寄った、聖人様達。
彼等は、元はお貴族様。
教えを広めに来たらしい。
父は私を納屋に閉じ込めた。
—良いと言うまで出てはいけない。
ヨハムとアンジュとヨーゼンは
毎日会いに、来てくれる。
水とパンと、少しのお湯を持ってきて、
町の噂を聞かせてくれる。
聖人様は、神の遣い。
町の偉い人は、一生懸命おもてなし。
お部屋は狭くて汚いらしい。
私の家よりも広い部屋なのに。
湯桶は小さくて気に入らないらしい。
私達は溜めることもできないのに。
お湯は温度がたりないらしい。
私達はお湯を使えない日もあるのに。
お酒は安物だから気に入らないらしい。
私達の一年分のお給料より高いのに。
ごはんは不味くて気に入らないらしい。
私は見たこともないご馳走なのに。
聖人様は我儘三昧。
それでも足りないと怒る聖人様に、困り果てた偉い人は、綺麗な娘にお酌をさせた。
隠れていない娘達、舞を披露し、ごはんを運んで、お酒を注いだ。
良い具合に酔い潰れ、
満足、ふわふわ、眠りこけ。
お酒に酔ったと油断して、
ヒソヒソ話した男衆。
夢現で言葉を聞いた聖人様。
( 若い妻達が良く働いてくれた。未婚の娘達を隠しておいて良かった。美しい娘は最後まで隠せ。 )
目覚めた聖人様達は、何やらヒソヒソ悪巧み。
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