輝く人

彩柚月

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8 空に戻ったテンペスタの女の子

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 やっと空に帰れた女の子は、懐かしい人達と再会し、無事を喜んだ。

 娘を連れてきたことにも、皆、温かく迎えてくれた。——懐かしい故郷に帰ってきた。これで、もう、安心だ。

 安堵するのも束の間、マゴニアの女の子に天罰が下ったことを聞いて、驚いた。

 「父、何故そんなことになったの?」
 「お前を唆して地上に降りたからだよ。」
 「それは違う!私達は、2人で計画したの。降りたいと言ったのはマゴニアの女の子だけど、一緒に降りようと言ったのは私。だから、天罰というなら、私も受けなくてはならない。」

 
 それを聞いたテンペスタの父は、今は母になった女の子を連れて、雷の神と光の神に会いに行った。

 「どうかマゴニアの女の子を許してください。」
 「この空の国に戻してやってください。」

 光の神と雷の神は2人で話し合ってから、
 
 「ならば、マゴニアの女の子の命を探して迎えに行ってやろう。」


 光の神様は、木に光を灯して、娘を探した。
 雷の神様は、土に電気を流して、娘を探した。


 女の子の命を見つけたとき、
 それは、竹の中にあった。
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