タイトル未定

みるきぃ

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幼少期

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「なあ、櫂が前に言っていた獅子堂ってやつは友達なのか?」


櫂に変なこと教えた罰として、直接会ったら腕立て伏せ100回の刑にしてやる。罪は重いということをわからせてやる。



「ししどうくん?うん!友だちだよ!」


「仲が良いのか?」


もし仲が良かったら、酷なことはさせれない。だって、友達思いである櫂に嫌われたくないし。




「うーん、どうかな?ししどうくんの他にまなちゃんと、かよちゃんもいっしょのグループでいるから、特別仲が良いってわけじゃないけど、でもこのグループでよく話はするよ!」



「えっ、なに。もうグループとかできてんのか…」


知らなかった。

だって普段、櫂の口からそう言った話は聞かなかったし、第一俺もちゃんと聞いていなかった。


基本俺は、クラスで絢斗くらいとしか話すやついないから、友達グループみたいなものをすでに作っている櫂は俺よりコミュニケーション能力や社交性に長けていると思う。

まあ、櫂は優しいし良いやつだ。みんなに好かれる子だが今まで俺としか絡んでこなかったから心配だったけど、クラスの子とうまく話せていると聞いて嬉しく思った。


それに、よし!獅子堂というやつは、櫂から特別仲が良いわけじゃないというお言葉をいただけたので腕立て伏せ決定だ。




「なんで、そんなこと聞いたの?もしかして、ししどうくんにきょうみあるの…?」



眉を八の字に曲げ、寂しげに聞いてきた。




「いや、ただ櫂のことなら一応知っておきたいな~みたいな」



「えっ!?ぼ、ぼくのこと…?うれしい」



「そうだよ。櫂と仲が良いんだったら俺もその獅子堂ってやつと話してみたいと思っただけだよ」



「そうだったんだね。ぼく、ししどうくんと全然仲良くないよ。だから、ゆうせい、絶対に話しちゃだめだよ!あと、ぼく以外の子にきょうみもたないでね!」


お願い!と潤んだ目で言われたら頷くしかない。




「まあ、櫂がそう言うならそうする」



くそ。腕立て伏せさせたかった。

でも、仕方ない。




「だってね、ししどうくん、ゆうせいのこと変な目で見てるもん!」





「な、なにそれ?」


聞かなかったことにしたいが俺を変な目で見てる…?


櫂を鍛えるためにやっている特訓が周りからは好奇な目で見られていたとか?うわ、まじか。


もしかするともしかしてさ、俺ってこんなに生徒がいるマンモス校で勝手に悪い方向に目立ってるとか言わないでくれよ、頼むから。やめてくれ。




「あぶないからね!とりあえずゆうせいのこと守りたいからぼくが言ったこと頭に入れておいてね!」



守りたいって…


「か、櫂…。お前かっこいいな」



「えへへ!ぼ、ぼくかっこいい?ほ、ほれた?」


「うん!かっこよくて惚れそう」



「~っ!ゆうせいのタラシ!」




最後はよくわからなかったが、俺は櫂という味方がいるのでしばらくやっていけそうだ。




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