超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ

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だがしかし、ところがどっこい。例外が二つもある。どんなに小さくても大きくても色が鮮やかで綺麗でも、どんな魔法石だろうが質が良ければすごい威力の魔法が出せる。質って結構重要なことらしい。王都ではそういう魔法石が防衛のため、どこかに埋め込まれていたり隠されているらしい。ま、質の区別なんてできませんがね。

もう一つは、その人が持つイメージの質量。想像力豊かなほど良いらしいみたいだ。だが俺は今はとりあえず、訓練として試しに使えたらそれでいい。

ちなみに補足だが闇と光に関する魔法石はないに等しいみたいだ。SSR級の超激レア。自分の属性が憎い。

店に入ったのはいいが…。あー、やっぱり想像はしてたけど結構お高めの値段だった。でもお金ならいくらでもあるがこんな平民みたいな格好をしたやつがたくさん買うと変に思われるだろう。しかも10歳でまだ子どもだ。


「安いものはどちらにありますか?」


体格が良い筋肉質の店のおじさんに聞いてみることにした。


「安いものはあっちの隅にあるぞ」


隅を指さすと、ショーケースには入ってない小指の爪ほどの小さな魔法石というか欠片が籠の中に入っていた。確かにこれなら平民でも買える値段だ。

扱い方がわかりやすすぎるだろ。本音はショーケースの中の魔法石を買いたいところだがそれは次回だ。


とりあえずその中でも1番安いものを2個買った。赤と青の魔法石。火と水だ。魔法のイメージがつきやすそうだったから最初はこれと決めていた。ふふふ、やっと異世界らしくなってきたじゃん。楽しみだ。

あとは、薬草とかポーションとか色んな魔法具とか見てみたいな。最初にここに寄ったため、通り過ぎたところにそれらしき店がいくつかあったのを覚えている。

まだ時間もお金もあるし、他にもいい素材があったら買って見て回ろうかな。と店を出て歩き出そうとした時だった。





『…助け…て』


どこから声が聞こえてきた。げ、幻聴…?しかも助けてと言わなかったか?幻聴の先を探すと、そこにあったのはあの謎の光だった。いつもは見えているだけだったが声が聞こえるのは初めてだ。その光は消えることなく、どこかへ誘導しているみたいだった。それに俺に助けを求めていたし、こうなったら正体を突き止めてやるしかないと思い、気づいたら体が動いていた。

光を追ってきたら、少しだけ離れた路地裏に来ていた。さっきいた店からそんなに離れていないが少し薄暗く気味が悪いところだった。


すると光が止まった先に誰か倒れていた。



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